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第10話


グランドキングホテルというのは確かに最高級のホテルであるが実はこのホテルはそれだけでなくセキュリティ面でも最高のものとされている。


「セーフティー」の技術力を駆使して作ったこのホテルはそう簡単には落ちない。


ただ問題があるとするならばそれは川田が管轄だったということだ。


どんなものにも必ずセキュリティホールが存在する。


川田は管轄だったため余計にそのことを知っているはずである。


よって山田は細心の注意を払っていたつもりだった。そう…つもり…だったのである。


まさか龍の装飾に爆弾があるかなんて気がつきもしなかった。


これもあの如月 晃がいたからだ。


彼は初見であの龍に違和感を感じたのだろう。


彼もこのホテルを何度も使うことがあったのだろう。考えてみれば彼も何かしら裏にかかわることが多くきっとこのホテルを使ったことがあるのだろう。


さすがとしか言いようがない。


私では気がつかなくてできないことを平然とやってのける彼の力量には驚かされっぱなしだ。


これだけではなくなんと旦那様が食べるものにも毒が仕掛けられていたなんて…


きちんと確認したにもかかわらず毒が入っていたのはきっとロイヤルホールに並べられたときにやられたに違いない。


しかしまたも如月 晃のおかげで助けられた。


彼は気配を回りに溶け込ませ一瞬で料理に近ずいたのだ。


あまりにもすばやくあっという間のことでついつい呆けていたのでついつい声をかけてしまった。


すると彼はあわてて水をこぼしたのだった。


そして「ははは…山田さんではないですか。おっと、そういえば私は雑用のアルバイトですよね…こんなところにいてはすばらしいパーティーが台無しになってしまいますね。では私は皿洗いにいきますよ」と彼が言ったところで私は気づいたのだ。


彼が誰かに監視されていることを…たぶん川田の仲間がこの場違いな少年に目をつけたのだろう。しかし彼は自分が雑用であるともっともらしいことを言うと彼にかけられていた視線がはずされた。


なんてすごい知略なのか…言うことに無駄が全くないとは


同時に彼がこぼした水は何かが入っていたのではないか…と疑念にかられた。


彼は無駄を起こさない。ならばこの行為自体にも何かしらの理由があるのでは?


回りにいたものをすぐに呼び片付けとともにその水の成分を調べさせた結果やはり毒物が検出されたのだ。


やはりそうだったのか。


これを受け、私は警備にさらに力を入れるしかなかったのだ。




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