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異世界逆襲物語 反逆者たちの物語  作者: リュウセイ
第3章 失敗作の逆襲 熱戦のナロパニアン
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第65話 栄光の始まり(1)

「、、、かいつまんで言うと、こんなところよ。」


グレッグを起こした後、フレイヤは訳が分からず混乱しているノルに対してこれまでのいきさつを説明した。

転移者のこと、神々のこと、レイスら「神の適合者」のこと、そして、これまでのレイスの戦いのこと。


はじめはまるで紙芝居でも聞いているかのような顔をしていたノルであったが、先ほどのレイスの現実離れした戦いぶりを思い返し、だんだんとフレイヤの言葉を飲み込めるようになってきた。


「えっと、、、つまり、俺の中にも、、、その、、、あんたみたいな神様がいるってこと?そんで、、、めっちゃ強くなれたり?」

「少なくともその素質はあるわ。私たちの姿を見ることができるのは神と融合できる素質を持った人だけだもの。まぁ、今現在いるのかは分からないし、」

「俺が、、、俺がか、、、そうか、、、」


ノルはフレイヤの説明を一通り聞くと、うつむいてぶつぶつとつぶやき始めた。


「えっと、、、大丈夫?」

「まぁ無理もない、こんなのいきなり話されたってついていけないでしょう。」


あまりにも突拍子もない話を聞かされて脳が大混乱を起こしているであろうノルのことをレイスたちは心配そうに見ていた。すると、





「うおっしゃァァァァァァーーーーーッッッ!!!!」


ノルは突然立ち上がると、その場で何度もジャンプしながら天に向かって絶叫し始めた。


「「「「!!!???」」」」

「どうだ見たか父上!!兄貴!!俺様は「ベスティリオーネの恥さらし」なんかじゃない!!俺はなんかよくわからんが神様に選ばれた!!俺はヒーローだ!!スーパースターだ!!BIGになれるんだ!!ハハハハハハッッ!!」


レイス、フレイヤ、グレッグ、パナの四人は、ノルのあまりの狂喜乱舞っぷりに圧倒された。


「やっと俺の時代が来た!!いつか絶対に来ると信じてた!!俺はやるぞ!!俺を馬鹿にした全員!!親父も兄貴も街のやつらもみんな見返してやるぞ!!めっちゃ活躍して!!世界で1番偉大な人間になるぞー!!あはははは!!!」


それからノルはしばらくの間ハイテンションで飛び跳ねていた。




彼の固有魔法が判明した時の家族や周囲にいた人たちの反応は、今でも彼の脳裏にこびりついている。


(ププ、、、物を磁石みたいにするだけか、、、)

(戦闘貴族ベスティリオーネの子息があんな魔法だなんて。)

(出来損ないめ!お前は二度と「ベスティリオーネ」を名乗るな!!)


身一つで実家を追い出されたとき彼は泣いた。


「偉大な人間になってチヤホヤされる」


その夢を叶えるために、彼はこれまで努力を欠かさなかった。しかし、それが一瞬ですべて否定されたのだ。日銭を稼ぐために冒険者になった後も、彼の固有魔法は役立たずとみなされ、底辺冒険者として働くしかなかった。やがてお金がなく飢えで倒れそうになっていたところを、犯罪者の巣窟として有名だったNCCの総長カインに拾われ、見習いとして働くようになった。


そのような状況下で、ノルは「偉大な人間になってチヤホヤされる」という夢を叶えるために、「無駄なんじゃないか」という思いを振り払い続けて「磁石魔法」の修練に励み続けた。


そして数日前、彼はこの世のものと思えないほど強い青年と出会い、この日「女神」を名乗る、明らかに人間ではない女性から「自分が特別な人間である」と告げられて、彼の喜びは天元突破した。

固有魔法の地味さ、弱さゆえに、周囲から馬鹿にされ続けてきた男の魂の叫びであった。




「ハァ、、、ハァ、、、ハァ、、、」


ひとしきり騒いだ後、体力を使い果たしたノルは肩で息をして止まった。


「えっと、、、落ち着いた?」


静かになったのを見たレイスが恐る恐るといった様子でノルに話しかける。


「、、、ごめん、ちょっと取り乱した。ところで、気が変わったぜレイス。俺もお前たちに同行する。というか、ぜひとも同行させて!お願いお願いお願い!!」

「う、うん、、、と、ところで君が元居た、、、えっと、、、NCCとかは大丈夫?なんか、、、ほら、、、冒険者たちが「壊滅した」って言ってたけど。」

「大丈夫大丈夫!!確かに拾ってもらった恩はあるけど、犯罪の手伝いばっかでうんざりしてたから!!いつか出ていこうって思ってたから!!」

「そ、そう、、、」

(大丈夫かなぁ、、、)

(こ、この人、、、大丈夫かしら、、、)

(この人、大丈夫か?)

(この子、ホントに大丈夫~、、、?)


レイスたちは心に一抹の不安を抱えながらも、野心あふれる青年アーノルド・ベスティリオーネを仲間として迎え入れたのだった。

読んでくださりありがとうございます。

少し短くなってしまい申し訳ありません。


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