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14話:どうしてこうなった 2
「凍結!」
「きゃあ!」
少女の足元の床が凍り、狙い通り、少女は足を滑らせて尻餅をついた。
悲鳴は可愛いものだ。
そうニヤ付きながら、何気なく一歩足を動かした俺は、つるりと足を滑らせた。
魔法の範囲指定をミスったらしい。
「ぎゃあ!」
俺はバランスを崩し、前のめりに倒れた。
ちょうど尻餅をついた少女の上に被さるように。
下にいる少女と至近距離で目が合う。
マズい。非常にマズい状況。
女性に触れることすらほとんどなかった俺は、思いっきり動揺する。
その熱に押し流されるように、俺が柔らかそうな少女の唇を見つめて思わず口を尖らせかけたそのとき──