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目覚めの時

水の冷たい感覚で目が覚めた。


「ブゴゴゴッ」


皆さんは、寝耳に水という言葉をご存知だろうか?ことわざとしての意味は知っているかもしれませんが、実際にやられた方はいますか?めっちゃビクッとなります。


(息ができない、てか深い、死ぬ?それは嫌だ!まだ彼女いないんだ!死なない!)



「ボボボッ」


なんとか水面までたどり着き酸素を肺に入れる。なんとか死なずに済んだようだ。よかった。


「ハー、ハー、死ぬかと思った…」


一息ついたところで周囲の異変に気がつく。


「ここどこ?」


周りは枯れ木の森と岩に覆われた荒地が地平線まで続いている。少なくとも人の気配は感じられない。


「これ、やばく無い?遭難?いや、夢かな?あー、これが明晰夢か!じゃあ適当に探索してみるか?でも、森は怖いよな、かと言ってこの岩だらけの荒野を歩いても仕方ないよな」


どうしようか迷っていると森から人の話す声が聞こえ

てきた。


「だからこんな辺鄙なところのダンジョンなど来たくなかったのよ!」


「おいおい、今回の遠征はお前も賛成したじゃ無いか!」


「私が行かないって言ったら、じゃあ俺1人で行くって頭おかしい事言うからでしょ!大体意思疎通の魔道具なんて何につかえるのよ?この大陸人は全員共通語しか話さないじゃない!ゴミよゴミ!」


「いいじゃ無いか、モンスターとも意思疎通出来るんだろ?寂しい時話し相手になって貰えばいいだろ?」


近寄って見てみるとどうやら鎧に身を包んだ男女が言い合いをしているようだ。ちょうどいいと思い、話しかけてみる。


「あのー言い争いしてるところ恐縮なんですが…」


恐る恐る話しかけると男の方が剣を構える。それを見た女が慌てて男を止める。


「ちょっと!あんた!何してんの?」


「何って言葉が通じないって事はモンスターだろ?狩ろうとしてたんだか?」


「はあ?どこからどう見ても普通の人じゃない?言葉も通じるし、見た目も普通、どこにモンスター要素があるのよ?」


「いや、こいつが何言ってるか全くわからないが?」


この女の人はどうやらモンスターと間違えられている俺に何かしようとしている男を必死に止めようとしてくれているようだ。


「あのー、もしかしてその手に持ってるやつが原因なのではないでしょうか?」


「まさか、意思疎通の魔道具?という事はあなたモンスターなの?」


「いや、違うと思いますよ。凶暴なパワー持ってないですし、見た目も普通の人だと思うので…」


「そうよね、万一襲ってきても返り討ちに出来るくらい弱そうだし、でもこのままだとこいつが混乱しちゃうわね。まあ、どうせこのまま私が持っててもゴミだし、コレあなたにあげるわ。首につけるといいわよ。」


彼女は自分の持っていた意思疎通の魔道具を渡してくれた。魔道具か…。ドキドキしながら首につける。


「あーあー、こんな感じですか?」


「うお!喋った!普通に会話できるだけの知能があることを考えるとモンスターではないのか?」


「だから言ってるでしょ普通の人だって!」


また言い争っているが、こんないい物をくれたのだお礼を言わないと。


「あの、本当にありがとうございます。私は近藤カレンと申します。よかったらお二人のお名前を教えていただいてよろしいですか?」


「ええ、私はクレア。クレア・ラスティーよ。よろしくね。」


「俺はガラン・アリオードだ!しかし、どうしてこんな場所にいるんだ?」


「私もそれがわからないんです。目が覚めたらここに居たものでして。」


「となると、召喚か転移の可能性が高いわね。原因を突き止めないといけないわ!カレン、よかったら私達と一緒に来ない?」


正直夢にしてはなかなか出来過ぎは気はするが、このまま1人は寂しいというか不安なので彼女の案に乗ることにする。


「是非、お願いします。それからこの国の情勢や常識なども教えていただきたいのですがお願いできますか?」


「ええ、構わないわよ。とりあえずここで話してても仕方ないわ、街に向かいましょう。あなたの事は道すがら話してもらえるかしら?それから私たちにはそんなに堅苦しい話し方をしなくても大丈夫よ。」


「そうか?じゃあお言葉に甘えて。よろしく。」


(この世界の街か、どんな感じだろう?楽しみだなあ)

この世界に魔王とかいるのかな?

モンスターはいるみたいです!

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