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アクセス  作者: 天音
第1章 能力覚醒
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前世との繋がり

トーワは自分が無能者であることを知り、気絶していた。しかし、ある白い空間で目覚めた。


「あ、あれ……?ここは継承の場じゃない……?」


目の前の状況見て呟いたが、自分の呟きを聞いて思い出した。自分は継承の場でアルメトに無能者だと言われ、その場で気絶したことを。


「でもおかしいよな。意識はこうやってあるし、感覚もある。こういう時は慌てても無駄だしな、一旦落ち着こう。」



数分して、トーワはやることを考えた。まず一つは記憶の整理。これは既に終わらしている。二つ目は周囲の探索だ。よし、と一言呟いて起き上がり、まずは前に歩こうたした。その時


「お?やっと落ち着いたかトーワ。」


と、若い青年をイメージしてしまうような声が後ろから聞こえてきた。名前を呼ばれたトーワは、後ろを振り向いた。

そこには、20代くらいで、白髪で短髪の青年が立っていて、微笑んでいた。


「しかし、すごいなトーワは。僕が初めてこの場所に来た時はパニックになって、1時間ぐらいずっと騒いでたなー」


青年は思い出にふけっていたが、トーワからしたらこの現状だけでも追いつくのが限界で、1人だと思っていたのにいつの間にか人が立っていてますます混乱していた。


「って、ごめんね!トーワをますます混乱させちゃってるみたいだ。まずは自己紹介から。僕はユウ、貴族じゃないからユウだけだよ。」


トーワはなんとか頭を働かせて、ユウと名乗る男の話を聞いていた。


「それでね、ここは君の意識の中なんだ。ただし、ここに来るのは条件がある。それは、死ぬほど絶望して生きる希望をなくした時、それだけだよ」


「生きる希望をなくした時……?俺はそんなことないと思うんだけど……な?」


トーワは思い当たることはある、しかもそれはほんの少し前の出来事だからだ。しかしそれだけで自分は生きる希望を無くすのかと聞かれれば自分ではそう思っていない。そんなことを考えているとユウが口を開く


「確かに今は実感できないだろうね。でも、トーワは自分が思っている以上に能力への執着があったんだよ。自分には能力があって、それも強力で必ず有名な冒険者になれると妄想の域を超えて無意識に思い込んでしまったんだ。」


「な、なるほど。それなら納得できるし、思い当たることも無くはない。でもそれなら、ユウは何でここにいるんだ?生きる希望を無くしたのか?と言うより、ここは俺の意識だし、どうやって来たんだ?」


トーワは一番疑問に思っていた自分の意識の中にどうして知らない男がいるのだろうか、と思っていた。


「まぁ、そうなるよね。説明が凄く難しいんだけど、トーワには能力がある。これは本当の事なんだ。しかし今はその力を使うことができない。まだ実力が足りてないんだ。」


「能力……?俺には能力なんてないだろ?!これ以上訳の分からないことを言わないでくれよ。今はこれで精一杯なんだよ……。」


トーワは疲労や、訳の分からない状況の中で少し精神をおかしくしていた。それもそのはずで、普通の人間であれば受け入れることすら難しいことである。トーワには多大な想像力があり理解力があるからこそできることなのだ。


「そうだよね。僕も急ぎすぎてたみたいだ。トーワ、少しでも能力のこと、いや自分のことを知りたいなら冒険者になるといいよ。それでいつか分かるよ、君には能力があるって。それに、予兆は感じてるんじゃないかな?知らない人なのに何故か自分は知っていると感じる、見たことない景色なのに夢で見ることがある、そんな感じのことを最近感じたことはないかい?」


ユウがまた訳の分からない事を言い始めた。そうトーワは思ったが、何故かその時は信じることが出来た。それは実際にはあるからだ。自分の妄想が寝ている時に夢に出てきているとそう思っていたからだ。しかし今の一言が無性に気になりユウに聞いた


「どうしてユウは俺じゃないのにそれを知っているんだ?もしかしてユウも同じことがあったのか?」


「そうだね、大方一緒かな?こうやって夢の中で誰かと話してたりよくしていたよ。僕にはちゃんとした能力があったけどね」


「ユウの能力はどういった能力なんだ?」


「゛意識魔法゛と言って、意識に関する力を持っているんだ。例えると、敵の意識を操作して僕を最愛の人だと思い込ませるんだ。無意識にね。そうするとどうなるか、分かる?」


「いや、全くわからない。」


「答えは、敵の攻撃が僕には当たらなくなる。それは何故か、簡単な答えだよ。誰だって自分の手で最愛の人なんて殺せるわけないからさ。極限の状態であったり、何か原因がない限りね。これは一つの例であって、実際にはこれよりまだまだえげつない事だって可能だよ。」


トーワにはユウの言っていることをほとんど理解出来なかったが、強力な力であることは感じることが出来た。

小説って難しい。

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