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第一幕

陽気な天気の下に寝転がっている青年がいた、全く持って幸せそうな寝顔をしている。

だが彼の平穏も残り数秒だろう・・・なぜならガントレットを装備しかなり怒っている女の子が立っているからだ、

「起きろぉおおおおっっっ!!」

その言葉と共に鋼を纏った拳が青年の鳩尾あたりにめり込んだシャレにならない角度と位置と力で炸裂した拳は成人男性でさえ悶絶させることが容易かった。

しかし幸か不幸か彼は些か頑丈だった。その拳を受けても気絶することなく目を覚ましてしまったからだ、そして女の子と目を合わし・・・もう一度殴られたのであった。

「目がチカチカする」などと言って頭を抱える青年、その横で歩いているのは殴った張本人である女の子・・・実はこれは毎度の事で会ったりする。

この青年ルークは実は魔法の学校へ通っているのだが低血圧というわけでもないが朝に弱くしかもいつ何処で寝るか分からないよって遅刻や欠席をする・・・そんなルークに頭を抱えた教師が宛にしたのがルークが頻繁に寝ている場所の近くに家がありクラスメートであり生徒会と呼ばれる魔法のエキスパートで学校の風紀を守る風紀委員でもある彼女シルフィであった。

彼女は連れて来さえすれば何をしてもいいという条件でルークを起こすもといルークを殴る権利を手に入れたのであった。そして毎朝ルークの居場所を探査して見つけ出し殴り起こしているのだった。

「起こしてくれるのはありがたいんだが・・・もう少し優しく起こしてくれないか?」

懇願するルークだったがその提案はあっさりと却下された。

そうこうしている間に学校に着いた、二人はクラスへと向かった。




午前中の授業が終わった後ルークは屋上で昼食を取っていた。ルークはあまり人との付き合いが上手くは無く授業中もボーっとしていた。そんなルークに友達が出来るはずも無くいくつもルークは一人で昼食をとっている。

そしてルークは昼食を食べ終わると次の授業・・・実技の授業のために外へ出て行った。

外では何人かの生徒達が練習を始めていた。

ルークはハァーと溜息をつくと木陰に移動し寝始めた。

数分後シルフィに殴られて目を覚ます、腹を抱えながら立ち上がると生徒が全員揃っていた。

どうやら授業が始まったらしい・・・更に数分後教師の長ったらしい説明が終わり模擬戦は開始された。

ルークの相手はラウという男子だった・・・能力的にはシルフィに引けは取らないが乱暴な正確なせいで生徒会や風紀委員に採用されなかった生徒である、開始の合図でラウは地面へ手を当てた。

するとルークを囲むように氷の柱が生まれた。柱はしだいに数を増しやがて壁となった。そしてラウはそのまま壁をドームのようにしルークを氷のドームへ閉じ込めた。

数分後凍死寸前となったルークが歯をガチガチ言わせながら教師に助けられて出てきた。

そんなルークを哀れみの目で皆見ていた、普通なら負けた相手を哀れむ事はしない者達なのだが今回は違った。何故なら対戦の組み合わせがかなりの実力者のラウとクラスでもっとも弱く魔法が使えないルークだったからである。

公開処刑のような戦いだったわけでルークへの哀れみの視線がより一層強くなった。

そんな感じで学校が終わりルークは少しだるい体を引きずりながら自分の家に久しぶりに帰った。

ルークは一人暮らしで両親はいなかった。二年前までは育ててくれたじいさんがいたが今では死んでしまっている。

ルークは水を一杯飲むとそのままベットに入り寝た。




次の日ルークはシルフィに起こされる前に起きた。もう一眠りしようかと時計を見てみたすると時間は十二時だった。もう昼だと言うことよりもルークはシルフィが起こしに来なかったことに驚いた。

カーテンを開けてみると太陽がしっかり昇っていた。

急いで学校に向かったルークは爆音を耳にした、その音はかなり近く学校の方向から聞こえていた、

妙な胸騒ぎを覚えたルークは更に足を速めた。

ルークが学校へ着くと三つの焼死体を発見した、焼かれ方で一撃で仕留めた分かり少し感動した。

ルークが中に入ると生徒と教員が全て校庭の実技を行うための場所に集められていた。

その中にはシルフィとラウの姿もあった。

気付かれないように位置取りして見ていたルークは犯人と思われる四人の魔法使いを見つけた。

それぞれが相当な腕の持ち主のようだった。

どうしようかと考えていると犯人の方へ自分と同じぐらいの歳の女の子が歩いていった。その子は、学校の生徒というわけではないようだった。

そして驚いたことに犯人達はこの女の子に見覚えがあるようだった。

「こりゃ驚いた・・・まさかこんな場所であんたに会えるなんてな」

少し驚いたように犯人の一人が話し掛けた。だが話を遮るように女の子の背後から兵士が三十人ほど現れた。

女の子が攻撃命令を下すと兵士が犯人へと向かって行った。だが彼女は知らなかったこの男以外の三人はいざ知らずこの男は三十人程度で倒せるような男ではなかったことを、男はニヤリと笑うと軽く詠唱した。

「我が願うは地獄の業火」

すると地面が裂けそこから勢い良く炎が噴出した。

炎は兵士を一飲みにし地中へと帰っていった。

「なっ!!力を読み間違えましたか・・・。」

悔しそうに女の子は呟いた。

「さあ・・・帝国のナイア姫、一体なんであんたがここにいるかは知らないが・・・。『焔』の二つ名を持つ俺にたったそれだけの軍勢で勝とうなんて甘すぎだろ?」

「『焔』!?・・・なんでそんな大物がここに・・・。」

「何でだろうなぁ?」

挑発めいた笑いがナイアを刺激した。

「あなたは・・・絶対に倒しますっ!!」

そう言って取り出したのは短いロッドだった。

「水よっ!!その奔流をもってなぎ払えっ!!」

するとナイアの背後から濁流が流れてきた。

「へぇ〜・・・やるじゃん」

だが不意に現れた火球によって濁流は全て蒸発させられた。

「さてと・・・お返しと行くかぁっ!!」

そう言って再度火球を生み出しナイアを襲おうとした時だった。焔は詠唱を何故か止め背後へと飛び退いた。訳の分からないといった感じの三人の魔法使いだったが三人が三人とも次の瞬間何かで心臓を貫かれた。

「え?」

分からないといった感じの生徒と教員とナイア、だが焔はしっかりと相手を見据えていた。

漆黒の黒衣に異常なまでの覇気を感じさせる黒き瞳その風貌を見て全てのものが言葉を失った。

「お前は誰だ?」

しかし彼の者は何も答えない、焔も軽く微笑むと次の瞬間剥き出しの殺意を露にした。だが彼の者は全く動じない、それどころか何故かこの雰囲気を楽しんでいるような気さえしてしまいそうになる。

「何ももう聞かないぜ・・・どうせここでお前は・・・死ぬんだからなっ!!」

そう言って焔は唱え出した。

「地獄の業火を超えた冥府の劫火よっ!!我が前に立ちふさがる愚かなる者を・・・殲滅せよっ!!」

そう言って焔の体から纏わり着くようにして紫の炎が表れた。炎は見るだけで生気を失いそうになるほど禍々しさを持っていた。

「消えちまえっ!!」

掛け声同時に紫の炎が彼の者を焼き尽くそうとした。だが彼の者は全く動かなかった。

そして炎が直撃した・・・だが彼の者は平然と炎の中で立っていた。

「この程度の炎が・・・冥府の炎か・・・。」

その言葉はどこか悲しそうだった、焔は自分の最大級の攻撃が全く聞いていないことに驚き彼もまた相手の実力を読み違えてしまったと後悔した。

「死神の裁き」

彼の者がそう唱えると影より三体の死神のような者が現れた。焔は逃げようとしたが何故か体が動かなかった。背後を見ると黒い十字架にいつの間にか張り付けにされていることに気がついた、そして焔は三体の死神によって数十個もの肉隗へと解体された。

全てを目撃した後軽く笑って彼の者は消えた。




戦闘が終わりナイアは学校の一室を借りて休んでいた。

「何なの・・・何なのよあいつ・・・。」

そう言ってナイアは思い出しただけでも寒気がするといった感じで顔を真っ青にしていた。

そんなナイヤの所にルークはココアを持って現れた。

「大丈夫っすか?」

差し出されたココアを受け取り軽く礼を言ってココアをすすった。何故かココアは不安な気持ちを温めてくれた。

ナイアはそこで深く考えるのをやめた。何故なら他にやることがあったからだ、皇帝である父親への報告書である。いつもはあまり書くことは無いが今日は違った。三十人の兵隊を焔に会って全滅させられたことと、その焔を漆黒の黒衣を来た何者かが倒したこと。それを書かなければならなかった。

そして報告書を書き終えナイアは自分がここへ来たことを説明しようと部屋から出て行った。


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