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プロローグ

この物語の舞台となる世界は地球とは異なった文明を発展させた世界『エデン』

魔法使いや獣人や幻獣など存在が在り得ないものでさえ存在する。

誰一人この世界から拒まれはしない・・・そう誰一人として・・・。




物語が始まるのは、帝国と呼ばれる世界屈指の戦闘力を有する戦闘国家『レーデン』の兵士とその帝国の時代を終わらせようとする者達の集まり『レジスタンス』との戦場・・・。

次から次へとレジスタンスの兵士が、帝国の兵士が消えていく。

初めは分からなかった・・・なぜなら両部隊の兵士とも悲鳴をあげるまもなく忽然とその存在を無くしていたからだ。

そしてある時帝国の兵士は気付いた、周りの所々に鎧が脱ぎ散らかされていることに、兵士は逃げたのかと思いその旨を軍の指揮をしている将軍アルマに伝えた。

だがアルマは困惑した。それはアルマのいる場所は戦場を一望できる様な高い丘で見ている限り逃げた兵士などいなかったからだ。

その時アルマは気付いた、相手の方でも同じ事が起きていることに・・・。

アルマは目を凝らして兵士達全てを見た。すると兵士の一人が鎧を残し突然消失した。

驚いたアルマは兵士達の足元を動く影に気が付いた、そして全ての兵士を一度撤退させた。

そしてアルマは単身で戦場に踊り出た。

それを見たレジスタンスのリーダーエルリスも一度撤退を命じ馬へ騎乗し戦場へと出た。




「何を考えているアルマっ!!」

エルリスは警戒したまま一定の距離をとっていた。

「静かにしろっ!!今はそれどころではないっ!!」

そういった瞬間アルマは手に持っていた槍を手に短い言葉を呟きエルリスの方向へ放った。

ついに動いたかっ!!と思ったエルリスだが槍の方向が変わった・・・エルリスの立っている地面へと。

しかし槍は地面に刺さることなく黒い何かに吸い込まれた。

「捕らえたぞっ!!爆ぜろっ!!」

アルマの合図で黒い何かは爆発をした。

エルリスはアルマに状況を説明するように言った。

「お前は我等の周りにある鎧を不思議だと思わんか?」

その時エルリスは初めてその異変に気づいた。

「先ほどの黒いものが兵士を消していた・・・それも無差別にな」

「そうか・・・礼を言わせてもらおう、助かった」

「礼はいらん、我は貴様との戦いをあんなものに邪魔されたくは無かっただけだからな」

「では・・・決着をつけるか・・・。」

「望むところだっ!!」

そしてアルマは何処からか槍を取り出し攻撃を繰り出そうとした。

エルリスは腰に提げたレイピアを抜いた。

だが二人の戦いはまた中断させられる事となった、何故なら二人の間に黒い物体が現れたからだ。

「また邪魔が入ったか・・・今度は私が行くぞっ!!」

するとエルリスはレイピアの切っ先を揺らし始めた。

「全てをなぎ払え、雄雄しき風よっ!!」

エルリスは叫ぶと同時にレイピアを突き出した。レイピアの切っ先からは大地を抉るほどの暴風が放たれた。

暴風はそのまま黒い物体を飲み込んだ。すると黒い物体にはひびが入りそのまま崩れ落ちた。

落ちた黒い欠片は溶ける様に消えた。そして風が止み土煙が晴れてきた時に黒い物体の中にあったものが現れた。

それは、人間・・・漆黒の黒衣を着ているために顔や正確な体型が分からず性別も判断できなかった。

唯一つ見えたものと言えば、不気味に黒光りする漆黒の瞳だった。

「な、何者だっ!!」

エルリスはその者に問い掛けるが何も答えない、そこへ二人の戦いを見ていた兵士は二人の戦っていた理由が分かりその者を敵と判断した。そして兵士達は帝国、レジスタンス問わずその者へ突撃していった。

そしてその者は初めて口を開いた「影よ・・・舞え」その言葉は小さく呟かれたものであったが・・・二人の耳にはしっかりと刻まれた。

言葉が終わると同時にその者の影から太い針のような影がいくつも伸びた。

その針を見た二人・・・エルリスとアルマは怒鳴った「逃げろ」と

しかし判断が遅すぎた・・・場の全ての者に襲い掛かり・・・針は兵士達の鎧を水に濡れた和紙の様に貫き殺戮をした。

二人は殺戮を止めようと彼の者に迫ったが、二人の攻撃は影によって防がれた。

数十秒後影は動きを止めた。

「生き残ったんだ」

不意にその者は声を発した、それは少し幼さの残る声だった。

「もう・・・会わない様に祈っていてね」

その言葉を最後にその者は影に吸い込まれて消えた。

後に残ったのは多くの死体と二人の生存者と静寂だった。


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