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ティーには秘密があります。  作者: 伊藤 深雪
ティーと学園の友達に先生 の章
58/66

第58話 『コーチャスさんの妹さん』で問題なく幸せなことに気づきました。

なんとなく長いタイトルを付けてみたくなりました。

ティーさんは高塚さんとお話を始めたのでそれに夢中ですし、ここは隠密にでもなりきって抜き足差し足......。

ドアについているベルは精霊さんに押さえてもらえば、いけるはず!


そぉっと、そぉーっと


「ティーちゃん、どこいくのかしら?」


「ふきゃっ!」


ビックリしたら変な声出ましたよ! ふきゃっ、って!


「気づかないわけないでしょ? ドア開けたら光が入ってくるんだから。」


考えてませんでした。


「用事があるの? 妹さんは。」


そういうわけじゃないんですけどね、そういうことにして退散しましょうか。

っていうのも許してもらえなさそうですね。ティーさんの目が『行くな!』って言ってます。


二人っきりじゃ緊張する、ってことですよね。

挨拶が終わって話題どうしよう、とかもありそうですね。


ティー、まだ6歳なんですけどね。

まあ仕方ありませんね、ここで帰っても気になっちゃうでしょうし、ここに残りましょう。


「そうよ、用事があるなんて言ってなかったじゃない。」


「すいません、あねとのやくそくのじかんだとおもったんですけど、まだでした。」


ユリ姉様と約束してるのは嘘じゃありませんからね。


「ああ、コーチャスさんとね。」


「はい。」


「なんだ、ティーちゃんはコーチャスさんの妹さんなの。

って、えぇ!? コーチャスさんの妹さんんん!?」


「はい。」


見事な驚きっぷりですね。高塚さんに苦笑されてますよ。


「聞いてないわよ!」


「いってませんもん。」


「何で言わないのよー!」


「だってー、いったらティーはユリねえさまのいもうとでしかなくなっちゃうんですもん。

ユリねえさまはだいすきなのでうれしくもあるんですけど。」


ティーだって、結構さみしがりやなんです。

ユリ姉様の妹で最高に嬉しいですけどね。


「はぁ? 言っても言わなくてもティーちゃんはコーチャスさんの妹さん以外にはならないじゃない。」


「そうですね。

ユリねえさまのいもうと、ってことがじまんですしね!」


気にせず割りきった方がいいんですかね?

精霊さんはティーだから、って手伝ってくれるんですし、ニーナちゃんやマリカちゃんたちもユリ姉様のことをティーのお姉さん、って見方してますし。

うん、考えてたら贅沢になりすぎてた気がしてきました。

ティーは十分幸せでした。これ以上は欲のかきすぎ、ってやつですね。


「妹さん、僕もティーちゃんって呼んだ方がいいのかな?」


おや、高塚さんには通じてたっぽいですね。


「いえ、いもうとさんでいいですよ。

ティーにはもう、ティーをみてくれるひとたちがたくさんいました。

けっきょくは、ただのよびなですしね。ティーがむしされてる、ってわけでもありませんから。」


「ふーん、でも僕はティーちゃんって呼ぶことにするよ。」


高塚さんっていい人です!


「ティーさんティーさん、タカツカさんいいひとですよ。」


「そりゃそうよ。

ところでティーちゃんたち何を話してたの? よくわかんなかったけど。」


ティーさんさも当然、って感じで流してますけど、ほっぺが赤いですよ?


「ティーがよくばりになりそうだったけど、じつはもうじゅうぶんみちたりてました、ってはなし。」


「ふーん?

『みちたりて』って...ティーちゃんってませてるわよね。

...ね、ねぇ、タカツカさん?」


「そうだね、そのくらい欲張りになったっていいと思うけどな。」


「たらないより、まんぞくしたいじゃないですか。

ティーはいまにまんぞくできてるんです。しあわせなんです。」


「ティーちゃんて、いくつなの。そんなに達観しちゃって。」


「ティーは6さいですよ。しょとうぶいちねんです。」


実際の中身は、ヒミツですけどね。


「初等部一年なんて僕は何も考えずに遊んでただけなのになあ。

ティーちゃんは謙虚だね。すごいや。」


謙虚ですか。すごいですか。......そうですか?


ところでティーさんがどんどん赤くなってくのは、なぜですか?


「『ティーちゃん』を褒めないで~......。」


ああ、ティーさんも『ティー』ですもんね。

ティーは天使ですよー。

かわいーですよー。

癒しなんですよー。

オアシスですー。


今日は模試のテストでした。疲れました。

明日はクラスでカラオケです。楽しみです。

明日寝坊しないように明日の準備済ませてもう寝ます。


テンションおかしいですね。すみません。

寝たら治るので。

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