第37話 ニーナの心中。
ティシーちゃんのことはだいすき。
ニーナとおともだちになってくれたし、ニーナのめがすき、っていってくれたから。
くろいめがすき、っていってくれたのはティシーちゃんがはじめてだった。
やくそくをしてくれたのも、ティシーちゃんがはじめてだった。
ふあんなときにてをつないでくれたのも、ティシーちゃんがはじめてだった。
だいすき、っておもったのはティシーちゃんがはじめてだった。
ティシーちゃんといっしょにいると、それだけでうれしかった。
ティシーちゃんといっしょにいると、それだけであんしんした。
クラスのみんなにいじわるされたときも、ティシーちゃんだけはかばってくれた。
ティシーちゃんだけはニーナをまもってくれた。
ティシーちゃんだけはニーナのみかただった。
マリカちゃんも、レントくんも、クリスくんも、ティシーちゃんとおなじくらいなかよくしてくれた。
けど、やっぱりニーナがいみごってしったらきらいになっちゃった。
ニーナはすきだったけど、みんなはそうじゃなかったみたい。
ニーナは、ともだちになれるかもっておもってた。だからレントくんがニーナといたくない、っていうのがこわくてにげだした。
くろはきもちわるい、って、いっしょにいちゃだめなんだ、ってきいたときは、すごくかなしかった。
それに、むらにいたときみたいになるのかってこわかった。
またさびしくなるのかな、っておもってないちゃった。
そしたら、ティシーちゃんがぎゅーっ、ってしてくれた。
ちょっといたくて、くるしかった。
でも、
「ティーはずっとニーナちゃんのみかただからね。」
ってなんかいもいってくれたから、うれしかった。
ティシーちゃんさえいてくれればいいかなっておもってた。
でも、ちがった。
ニーナのそばにいてくれるのはティシーちゃんだけだとおもってたけど、ちがった。
マリカちゃんたちもきてくれた。
ティシーちゃんもおどろいてた。
「ティシーちゃん! ニーナちゃん!」
いがいだったけど、クリスくんがさいしょにかけよってきた。
それで、
「ごめんなさい。」
あやまった。
マリカちゃんとレントくんもあやまった。
「「ごめんなさい。」」
すごくびっくりした。みんながあやまってくれるなんておもってなかったから。
びっくりして、なみだもでなくなった。
「ぼく、ティシーちゃんにいわれるまで、ニーナちゃんがかなしんでるのにきづけなかった。
ごめんね。ゆるしてくれる?」
「おれも、ごめん。」
「わたしも...。」
クリスくんたちがそういったからティシーちゃんをみたら、ちょっとかおがあかくなってた。あと、めをそらしてた。
...かわいいぞ、ティシーちゃん。
とかおもったけど、いちばんはうれしかった。
それにみんなもあやまってくれた。
おともだちの"しんゆう"になれるかもしれない。
ニーナがいみごでも、みかたでいてくれるひとは"しんゆう"だ、ってたびのおじーさんがいってたんだ。
「ニーナがいみごでも、みかたでいてくれるの?」
「あたりまえでしょ!」
「おれはみかただ!」
「ぼくもみかただよ。」
すぐにみかただ、っていってくれた。
でも、ティシーちゃんはなにもいわないのはなんでだろう?
「ティシーちゃんも...?」
「ティーももちろん、ニーナちゃんのみかただけどね、」
だけど...?
「ニーナちゃんは忌み子なんかじゃないよ。
ハーフだけど、めがくろいけど、忌み子じゃないんだよ!
ニーナちゃんはやさしくて、いいこなニーナちゃんだもん。」
"いみご"じゃないっていわれたのははじめてだった。
なんでかわかんないけど、ないた。
なんでかわかんないけど、あんしんした。
ティシーちゃんって、ほんとうに"てんし"なのかもしれない。
今日は担任の先生と面談がありました。
ようやく緊張しなくなってきました。
深雪は特に問題ない、って言われてすぐに終わったので安心です。
またもや平仮名ばっかりですみません。
読みづらいかと思いますが、それも今回までですので。
ニーナちゃん、ティーのことをそんな風に思ってたの!?




