第36話 クリスの心中。
今日はいっぱい書けたみたいです。
「ねえ、どうするの?」
マリカがいきなりいってきた。
ティシーちゃんとニーナちゃんのことだとおもう。
はじまりはきょうのあさ、マキちゃんのはなしから。
◇◆◇◆◇◆
『ねえ、みんなきいてきいて。』
『なに? マキちゃん、どーしたの?』
このときはべつに、そこまできにしてなかった。
『セリアさんがいってたんだけどね、』
『マキちゃんのルームメイトのセリアさん?』
『そう。
なんだけどね、ほんとはくろいめ、ってよくないんだって。』
『ニーナちゃんのこと?』
なんとなく、いやなよかんがした。
『うん。
くろいめのひとは"いみご"なんだって。
いっしょにいちゃだめだ、っていってた。』
『えー、そうなの?』
『むしするのが、いちばんいいんだって。
だから、ニーナちゃんとはなしちゃだめなんだよ。』
『そうなんだ、むし? するのか。
はなしちゃだめなんだ。』
ニーナちゃんみたいなひとを、"いみご"っていうのはしってたけど、ティシーちゃんがかなしむんじゃないかな、っておもった。
そしたら、ティシーちゃんとニーナちゃんがきょうしつにきた。
いまはなしてたばっかりだから、へんなふんいきになった。
そしたらティシーちゃんがニーナちゃんとてをつないで、なんかいってるみたいだった。
『みんな、おはよー!』
『...。』
ティシーちゃんがあいさつしたけど、ニーナちゃんはしなかった。
いつもはおはよ、っていうのに。
『あ、おはよう、ティシーちゃん。』
『おはよー、ティシーちゃん。』
マキちゃんたちがティシーちゃんにあいさつしてたけど、ぼくはどうしたらいいかわからなくて、なにもいわなかった。
『ニーナちゃんには?』
ティシーちゃんがみんなにきいた。
『えと、おはよ、ニーナちゃん...?』
『おはよう。』
マキちゃんたちはあいさつすることにしたみたいだった。
そしたらティシーちゃんはホッとしてた。
そのあとすぐ、コスせんせいがきて、みんなせきにすわった。
ホームルームがおわったあと、マキちゃんがティシーちゃんのところにいった。
『ティシーちゃん、わたしたちとあそぼー!』
『ティシーちゃんだけね、ニーナちゃんはまたこんどね。』
ニーナちゃんといっしょにいちゃいけない、ってこういうことなんだな、っておもった。
またティシーちゃんがニーナちゃんのてをにぎってた。
なんとなくティシーちゃんのかおが、おこってるかんじがした。
『ねー、なんでニーナちゃんは、はいってないの?』
なんか、いつもとちがうかんじがしたんだけど、なんでかはわかんなかった。
あと、マキちゃんはそれにきづいてないみたいだった。
『なんでって、セリアさんがいってたんだもん。
いみごはいないほうがいいから、むしするんだ、って。
くろはきもちわるいの。いっしょにいないほうがいいの。』
よけいにティシーちゃんがおこった。
かなしむだろうな、っておもってたけど、おこった。
『なんで黒がきもちわるいの? なんで一緒にいちゃだめなの? りゆうが有るの?』
はなしかたも、いつもとちがうかんじだった。
いいかたはふしぎそうなかんじしかしなかった。
でも、おこってるってわかったのがふしぎだった。
『え...、りゆうって、そんなの、みんなそうおもってるの。
レントくんたちだってほんとはそうおもうでしょ? いっしょにいたくないでしょ?』
ぼくたちにはなしがきた。
『え...。おれは、──』
『あっ、ニーナちゃん!』
レントがなにかをいおうとしたけど、ティシーちゃんがニーナちゃんをよぶこえでとまった。
ニーナちゃんがティシーちゃんのてをはなすところなんて、はじめてみたからびっくりした。
マキちゃんたちも、みんなもおどろいてた。
『ひとつ皆にいいたいんだけどね、』
ティシーちゃんがそのばにのこって、はなしはじめたのがちょっといがいだった。
『ニーナちゃんが悲しくおもったの、みんながそうしたの、ちゃんとわかってる?』
そういったティシーちゃんがかなしそうだった。
はじめて、ニーナちゃんじしんのきもちをかんがえた。
それまではティシーちゃんのことしかかんがえてなかった。
すごくわるいことをしたんだっていまさらきづいて、ショックだった。
きづいたら、ティシーちゃんがきょうしつからはしりだしてた。
『精霊さん、てつだってね! ニーナちゃんをおいかけるよ!』
ろうかからティシーちゃんのこえがきこえてきた。
みんなはんせいしてるみたいだった。
そんななかでマリカがとつぜん、
『ねえ、どうするの?』
っていった。
◇◆◇◆◇◆
「どうするって、あやまらないといけないんじゃね?」
レントにさんせい。
「ぼくもそうおもうよ。
あやまろう。ニーナちゃんはかなしかったんだから。
ティシーちゃんもかなしそうだったよ。」
「そうだったか?」
レントもきづいてなかったみたい。
「わたしたちだって、ニーナちゃんのともだちだもん。
ニーナちゃんのみかただよね?」
「もちろん。」
「あたりまえだろ。」
ティシーちゃんにいわれるまで、ニーナちゃんがかなしんでるのにきづけなかったけど、それはあやまる。
マキちゃんたちがニーナちゃんをむししても、ぼくたちはニーナちゃんのみかただ。
「ニーナちゃんとティシーちゃんをおいかけよう。」
「あやまるのははやいほうがいいよね。」
「だな。」
きまるのはいっしゅんで、みんないちじかんめがはじまるな、とおもったけどいわなかった。
「せんせいがくるまえにいこ!」
ティシーちゃんにも、ニーナちゃんにもゆるしてもらえるように、がんばってあやまろうとおもう。
明日はクラスでお好み焼きを食べに行きます。
深雪のクラスは仲がいいですよねえ。
クリスくんたちも一時間目の授業をサボります。
友情ですねえ...。
平仮名ばっかりでしたが、それなりに読みやすいように書いたつもりです。が、大丈夫でしょうか?




