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ティーには秘密があります。  作者: 伊藤 深雪
ティーと学園の友達に先生 の章
29/66

第29話 先生に応援してもらいました。

テストが終わりましたー!

魔法学理論の授業のお蔭で魔法陣のことが少し分かりましたよ!


まず、やっぱり基本の形は円みたいです。そのなかに図形っぽい、グラフっぽいものが組合わさってまして、これで威力が決まっちゃうようなのです。いくら見ても数学にしか見えませんでした。

もしかしたらまた"x"や"y"と仲良くしていかないといけないかもしれません。


そして、ティーの強味といえる古語の部分で魔法の種類を決めるようです。なにやらとても丁寧に『お願いします』みたいなのから、『~~しろ!』と命令しているものまで様々でした。

一体どんな違いがあるのでしょうか? 命令の方が簡潔な文で、大まかな感じがしました。


取り合えず図形部分の理解が一番だと思います。少ない魔力で魔法の威力をあげるにはそうだと思うんです。

ミュウラ先生は"綺麗な"魔法陣を書いて、"丁寧に"魔力を通すこともとっても大事だと言っていました。どちらも魔力コントロールがものをいうようです。練習すれば精度があがるらしいので頑張ります!


「きりーつ! れーい!

ありがとーございましたー!」


「「「ありがとーございましたー!」」」


チャイムも鳴ってちょうどいい時間でしたね。


「ティシーちゃん。」


ん? ニーナちゃんが話しかけてきてくれました。どうしたんでしょう?


「なあに? ニーナちゃん。」


「まりょくのコントロール、れんしゅうするんでしょ?」


ふお、流石ニーナちゃん。よくわかっていらっしゃる、その通りです。

朝にどこかでしようと思ってました。


「うん、どうすればいいのかせんせいにきこうとおもうんだ。」


「ニーナもいっしょ!」


やっぱりニーナちゃんにこう言ってもらえると嬉しいですね。

えへへへー。って感じですね。


「ありがとう、いこ?」


「うん!」


ミュウラ先生の元へダッシュです!


「ミューラせんせい!」


むぅ、実際に発音すると伸ばしちゃいますね。まあ、これは仕方ありません。


「お、コーチャスにフレスト、どうした?」


「しつもんをしにきました! まりょくのコントロールはれんしゅうすればじょうずになるっていってましたけど、ぐたいてきになにをするんですか?」


んん? 何故かミュウラ先生の顔が嬉しそうです。何故でしょうか?


「ああ、その質問をしにくる意欲的、あーっと、やる気のある子はいるのか、と思ってたんだ。

コーチャスたちが聞きに来てくれて嬉しいよ。」


なるほどー。練習すれば精度があがると言いながら、授業内では紹介しないんですねー、と思ってたんですがそういう訳があったのですね。


「ティーはまりょくがすごーくすくないので、まほうじんをつかってすごいまほうをつかいたいんです!」


「うん、さっきも言ったけど1000をきっていたりでもしない限りはやることやれば平均まではいけるから、諦めるなよ、コーチャス。フレストもな。」


あんまり1000きってなければ、って言わないでくださいー! ティーは300なんですからねー! 頑張りますけどー!


「せ、せんせい...。」


「どうした、フレスト?」


「そんなに1000はひつよう、みたいなことはいわないで...。」


ニーナちゃん! ティーのために!


「いいんだよ、ニーナちゃん!

コスせんせいもこれからふえるっていってたし、ティーがみんなよりいっぱいがんばればいいだけなんだから。

でもありがとう!」


「もしかして、コーチャスは魔力が1000もない?」


ミュウラ先生がばつの悪そうな顔をしてますね。


「はい、ティーは300です。」


「あー、ごめん。

1000なきゃできないわけじゃないんだ。皆より少ない、って意識があると思ったから自信を持たせようと思って言ったんだ。

コーチャスの言う通り皆より頑張らなきゃいけないけど、そうすれば絶対できるから。

頑張れよ。もちろんフレストもな。」


「「はい!」」


やっぱりミュウラ先生はとっても優しくて親しみやすい先生です。

皆さんお久しぶりです。深雪です。


今年度最初のテストも終わってフレッシュな気分です。

今日は明日の体育祭の予行練習です! 今日少しやったら後は本番という、微妙に納得のいかない体育祭ですが頑張ろうと思います!

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