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ティーには秘密があります。  作者: 伊藤 深雪
ティーと学園の友達に先生 の章
23/66

第23話 脱『バカ』?

「クリス・パクテインくん。取りに来てください。」


「クリス、よばれたぞ。」


「けっか、おしえなさいよ?」


「はいはい、りょーかい。」


マリカちゃんたちはクリスくんを真ん中にして横に並んだ席だから、それぞれ結果を見せる時間がありますね。ティーもマリカちゃんの結果を見ましたし、見せないといけませんよね。

テストの点数がよければ総合評価は平均くらいに入れると思うんですけど。テストを受けたのは昨日ですからね、もう結果は変えられません。


「クリスくんは国語も算数もよくできていますね。魔法の方もいいですね。この調子で頑張ってください。」


「はい!」


いいですねえ。クリスくんはどれもそつなくこなしてしまう羨ましいタイプなんですね。


「クリスはさんすうもできたんだな! すげーじゃん。」


「うん。ぼくはなんかいもみなおし、したからね。うっかりミスはなかったよ。」


「あー、よくわかんないまほうじんかんがえてるより、そっちのみなおしやればよかった! そしたらもうちょっとよくなったのに。」


「なんだー、マリカはバカだなー! はははは!」


ちょっと、レントくん。さっきの仕返しっていうのはわかりますけど、更に仕返しがくると思います。


「へえー、じゃあレントはみなおしやったんだね? けいさんをまちがえたりしてないんだあ? すごいねえ。ちゃんとけっか、みせてよ?」


「いや、みなおしは...

はっ、にんげんだれでもまちがえる! ってとーちゃんがいってたぞ。だから、まちがえててもしょーがない!」


どうだ! って顔してますけど、見直しもした上で言えるものだと思います。それじゃあ、言い訳みたいに聞こえますよ?


「マリカをバカ、っていったよねえ? しょーがないことなのにそういったんだあ?

へえー、ふぅーん。」


「いや、それは。えっと、」


レントくんが勝つのは難しそうですね。


「レントって、ほんとバカ。」


クリスくんが呆れてますね。レントくん味方がゼロです。もう、謝っちゃえ。


「うぅぅ...、あの、いや、そのぉ。」


思いきっちゃってください! レントくん。


「次は、レント・ミツヤイダーくん。取りに来てください。」


「あ、はい。」


あーあ、謝れませんでしたね。


「...。」


マリカちゃんは黙りこくってブッスーとしてます。


「レント、けっかどんなどろうね。

さんすうのミスがいっぱいなんだろうねー。」


「そんなのあたりまえじゃない!

レントがさんすうでノーミスとかありえない!」


「おれはバカじゃねーってば!」


「バカなの! さんすうなんてマリカよりもわるいにきまってるんだから。」


「そんなにわるくねーし! せんせい、おれのテストはやく!」


「はい、レントくんは筆記テスト自体が苦手みたいですね。頑張りましょう。

でも、魔法はよくできていますね。」


「えー!? さんすういっこもあってねー!」


教室全体がどっと笑いに包まれました。

一個もあってないって、1+1とかあった気がするんですけど? どうしたら全問不正解になるんですか?


「ほら、マリカにさんすうみせなさい。」


マリカちゃんも意地悪ですねえ。1つも合ってないって知ってるのに。


「ほんとにぜんぶまちがってる、っていうよりこたえがいっこずつズレてる。」


あー、いますよね、それやる人。でも途中で気づきそうなものですが。


「なんか、へんなところからまほうじんのこたえかくとこがはじまんだなー、っておもってたらさんすうのこたえがずれてたのかよー。」


そうでした。レントくんもテストを受けることそのものが初めてなんでしたね。


「かんじもにこしかあってないね。レント、ほんよみなよ。」


お、クリスくんは本を読む人なんですね。ティーも読書すきです。


「だってねむくなるんだもんよー。だいたいなんでほんよむとテストができんだ?」


「あのねぇ、はあぁ...。」


クリスくんはよく呆れる子ですね。


「ほんをよむとたまにおんなじかんじがでてくるでしょ? くりかえしそのもじをよむからおぼえられるんだよ。」


「へー、そっかー。」


「ティシーちゃんはものしり? だねー。」


「そうかなあ?」


えへへぇ。そうですか、ティーは物知りですか。


「まほうじんも、じぶんのつちもできてないじゃん。」


「だってまほうじんなんてみなくてもまほうはつかえるじゃん! だから、そんなによくしらねえんだよー。」


うーん、マリカちゃんと同じく魔法の方の点数が高いみたいですね。総合で見るとマリカちゃんの方がちょっといいくらい、ですね。


「やっぱり、レントのほうがバカね。」


「だね。」


「くっそう...。せめてさんすうのこたえかくのさえまちがえなければ。」


「やっぱ、バカだわ。バカバカバーカ。

そんなんでマリカのことをバカっていうなんて、バカね。」


今何回"バカ"って言いました? マリカちゃんはスッキリした顔してますね。なんか、すごいです。


「おれはもうバカやめるぞ!」


お? 何故かレントくんのやる気が上がりました。

うーん、できますかね? 取り敢えず頑張って下さい。


あとはティーとニーナちゃんだけです。筆記テストにかかってますよー。

お? 何故か沢山書けましたよ?


こんにちは、健康診断を終えました、深雪です。

あんまり身長が伸びていなくてショックです...。

でも体重は増えているという...、運動不足とは分かっているんですけどねえ。あはははー。


今のところ順調に結果発表ができています。この調子で続けたいものですが、どうでしょう?

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