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ティーには秘密があります。  作者: 伊藤 深雪
ティーと学園の友達に先生 の章
20/66

第20話 ティーはピーラーを使いたいです。

今日はフィーナさんが夕飯を担当する日です。よってフィーナさんにアタックです!


「フィーナさん、今日のお夕飯はなんですか?」


「じゃがいも、キャベツ...、今日はコロッケ。」


じゃがいもとキャベツが沢山残ってるんですか。じゃがいもを潰すだけじゃなくて皮も剥きたいです。


「お手伝いします! じゃがいもの皮を剥いていいですか?」


「...、まだ。」


「包丁でとは言いません! ピーラーでいいんです!」


「指切ると...。」


「痛いですけど、ティーは不器用じゃないですよ!」


心配してくれるのは嬉しいですけど、ピーラーで指切るほど不器用ではないです。


「たしかに、器用...。」


「なら、いいですか?」


「.........い...やっぱだめ。」


いい、って言いかけたじゃないですか。もうちょっとなのに。

今日もティーの負けです。


「...よしよし。」


「今日は拗ねてないですよ?」


「うん。...癖?」


なんともティーが幸せになる癖ですね。


「フィー、お腹すいたよ~。」


そうでした、アリアさんを待たせる訳にはいきません。作り始めましょう。

と言っても、じゃがいも茹でるまですることないですけど。


「...、呼ぶよ?」


呼ばれるまで気になって落ち着けないんですもん!茹で終わるまで宿題...もありませんし。少しでもアピールしたいんですから!


「見るのも勉強です!」


「そっか。」


そうです!

コロッケ作って、キャベツ切って、お味噌汁も作ります。やっぱりティーも刃物、せめてピーラーが使えれば分担して時間短縮できるのに。


「お湯、沸かしときますね。」


「重いよ?」


確かに水は重いです。でもそのくらいは、


「頑張ります!」


「うん。ありがと...。」


いえいえ、お安いご用です。寧ろもっと任せてください!


◇◆◇◆◇◆


さあ、やってきましたよ! じゃがいもがホクホクです。潰しますよー。


「上の方を押さえる。」


下の方は熱いですからね、了解です!


「了解です! フィーナさんはお味噌汁を作ってください。」


「...、」


平気? って言いたいんですね?


「大丈夫です! ティーにドーンと任せてください。」


「ん、わかった。」


よしよし、頑張って安全に潰しますよ。

こう、ザクザクと。

まだ少しゴロゴロがあります。

...うん、サクサクってなりました。


「魔法もサクサクできればいいですねぇ...。」


あ、独り言を言っちゃいました。


「...魔法の悩み?」


なぜそこで意外そうにするんですか? ニーナちゃんにも思いましたけど、フィーナさんの中でティーはどんな風なんですか?


◇◆◇◆◇◆


ティーがじゃがいも丸めて、パン粉つけて揚げる手前まできました。ここからはティーの仕事がありません。

その間、今日の測定の話から始まって、テストのところまできました。


「古語、読めるの?」


ん? この反応は、中等部に入ってもそこまで読めない?


「精霊さんに教えて貰ったんです。魔法陣なんて初めて見たんですけどね、以外と大丈夫でした。」


「凄い。」


そうみたいですねえ。実際は精霊さんが凄いんだと思いますけどね。



そのあともティーが盛り付けをさせてもらって、三人で美味しく食べました。

お皿は拭くのだけさせてもらえました。

明日こそは皮を剥きます! 献立しだいですけど...。

深雪は料理をしない人です。コロッケやお味噌汁の作り方すらよくわからない...。

色々適当に、そしてわからないところは◇◆で誤魔化しました。

わからないのに調べることをしないという学生にあるまじき姿...。

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