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ティーには秘密があります。  作者: 伊藤 深雪
ティーと家族 の章
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第2話 ピクニックに行くぞお。

今日はいい天気です。嬉しいですね。今日はティーが学園に入って寮生活になっちゃう前にって、お父様の提案でピクニックに行くんです。

昨日から小さいバックの中身を出したり入れたり。すごく楽しみで少しはしゃぎすぎちゃいました。おかげで夜はぐっすり眠れましたけどね。


「みんな準備はいいね?」


「「はい。」」


「うん!」


ティーが一番元気よく返事をするとユリ姉様たちとメイドさんのリリーたちや執事さんたちにも微笑ましいって感じに笑われちゃいました。


「ティシーは本当に楽しみなのねえ。はしゃぎすぎて怪我しないようにね? お母さん、少し心配しちゃうわねえ。」


「だいじょーぶ! せっかくのお出かけなのにけがなんてしないもん! もったいないもん。」


「まあ、ティシーは本当に楽しみなのねえ。私もワクワクしてきちゃうわ。」


ユリ姉様にそう言ってもらえると嬉しいですね。


「そんなに楽しみにしてもらえると提案した側としても嬉しいね。」


「ほんと? おとうさまうれしい?」


うんうん、て頷いてくれるのに加えて精霊さんたちも喜んでるよって教えてくれます。

みんなも楽しみにしてる、って。

嬉しいですね。


「ティシーは本当に可愛いわねえ。」


「そうですねえ。」


「可愛い、可愛い。」


ちっこいって幸せなことかもしれませんね。


「お父様、そんなふうにクシャッて撫でたらティシーの髪が乱れちゃいますってば。」


「そうですよ、マール。気をつけてくださいな。」


「む、そうか。すまんな、ティシー。」


あはは、お父様が当主なのに変なの。

少し落ち込んでます? お父様は寂しがりやですからね、仕方ないですね。


「おとうさま、リリーになおしてもらうからだいじょーぶ! だよ?」


「む、そうだな、次は気を付けるよ。」


お、笑いましたね。お父様も元気になりましたし、リリーに髪をなおしてもらって出発です!


◇◆◇◆◇◆


ピクニックはうちのコックさんたちが作ってくれたお弁当を持って、市場を通って少し買い物してから、コーチャス家が治めてる領地内にある小さな丘まで行ってのんびりする計画です。

お弁当はティーも作るの手伝ったんですよ?3歳くらいから結構自由に行動できるようになって来たので、厨房にいって端っこで見習いさんを見て過ごしてたら、見てるだけで退屈じゃないんですか、って聞かれててつだってもいーの、って聞いたらちょっと驚いてから食材を洗わせてくれるようになったんですよね。今では皮むきとか、混ぜたりとか、形作ったりとかまでさせてもらえるんですよ! 日進月歩でここまできたんです!


「ティシーは市場に来るのは初めてよね。」


「うん!」


うちの治めてる領地は治安がいい方なのですがまだ小さいからって連れてきてもらえてなかったんですよね。市場は他所から来る人が多いからだそうです。6歳ならこんなもんなんですかねえ。


「ティシー、必ずリリーとアルトと一緒に見て回れると約束できるならお小遣いをあげよう。どうだい?」


アルトっていうのはうちの護衛さんの1人です。実際のところリリーもそこそこ強いみたいなんですけど、どうなんでしょう?


「やくそく! やくそくする! ぜったいやぶんないよ、おとうさま!」


「ティシーは本当に可愛いねえ。2,000エクあげるからね、よく考えて使うんだよ。」


エクは円と大体同じくらいの価値なので2,000円もらえるみたいですね。


「ありがとう、おとうさま! たいせつにつかう!」


「よしよし、ティシーは可愛いねえ。」


もう、お父様は寂しがりやだから仕方ないけど、口癖みたくなってきてますね。


「あー! お父様! また、クシャッて撫でたら駄目ですよ。」


「そうですよ、マール。丁寧に撫でなきゃ。」


「む、そうだったな。」


あはは、お父様、またですか。せっかくのピクニックなんですから、落ち込んじゃ駄目ですよ。


「おとうさま、ピクニックなんだからおちこんじゃだめ、だよ?

リリーがいるからだいじょーぶ!」


「む、そうだね。ありがとう、ティシー。」


はい、元気になりました。せっかくのお出かけなんですから皆で笑ってた方が楽しいですもんね。

書いてたらお父様が予定以上にかわいいことに...


ティーはほんとに天使ですー。妹にしたいです。

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