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ティーには秘密があります。  作者: 伊藤 深雪
ティーと学園の友達に先生 の章
19/66

第19話 テストにかかってます!

「では、テストを解き始めてください。」


魔力の測定は全員無事に終えて、筆記テストになりました。

測定とテストの間に魔法の実演があったんですが、ティーは勿論使えないので見てるだけでした。点数にするなら間違いなくゼロです。

マリカちゃんは火の魔法、レントくんは土の魔法、クリスくんは雷の魔法を使っていました。

みんな風と水のティーとは違う属性ばかりでしたが、ニーナちゃんが風を持っていたので少し安心です。

っと、今はこのテストに集中しないと駄目ですね。まずは名前、ティシェール・コーチャス、と。

ティーにはとっても物知りな精霊さんがついてるんです、ティー自身も少なくとも同年代の中では物知りなはずです。魔法面をカバーするために頑張りますよ!

国語の欄、算数の欄、という風に別れて問題が出されています。

国語は漢字の読み書きがほとんどです。平仮名は習得しているのが基本です。

一、力、川、火、田、などなど日本の小学一年生が習いそうなものがほとんどで、最後にチャレンジ問題のほのお、があります。

そういえば、家にあった本はメイドさんに"まだ難しい"って殆どのものがふりがなをふってもらえませんでした。あれはたぶん、魔法に関する記述がたくさんあったんでしょうね。もっと漢字が読めるようになったら読破したいです。

本を読むのは好きですからね。

算数は足し算と引き算ですね。指を折って数える子がたくさんいますよ。

更に二桁の計算が一題と、チャレンジ問題のかけ算が一題あります。

懐かしいです、孫が苦労して九九を覚えてましたねえ。四六、でいっつも止まってたんですよね。二四だよ、って言って怒られたものです。

ここまでで用紙の半分が終わりました。

そして、残りの半分は魔法に関するものです。

え、なんでですか!? 他の科目のテストって言ってたのに魔法の欄があるのは何故ですか?

ティーにとって不利すぎます! 確かにここは魔法学園ですけども。

魔法陣の属性を答えなさい、とかどこ見たら分かるんですか?

なんか古語で"気中の水が集う"って書いてありますね。あれ? つまり属性は水? でいいんですか?

次は"空気が渦を巻く"。風、ですよね?

どうやらこんなのばっかみたいですよ。魔法の筆記って以外と簡単? これならティーでもなんとかこの学園でやっていけそうです。

ティーに古語を教えてくれた精霊さんさまさまです。古語には漢字とかないですからね、むしろ現代語よりすらすら読めます。

精霊さんたちは古語しか書けないそうなので現代語は教えてもらえませんでした。


「はい、ペンを置いてください。一番後ろの席の人が集めてください。」


見直しまではできませんでしたが、たぶんそれなりに点はとれているはずです。魔法の分をカバーできればいいんですけど。


「明日、テストを丸つけしたあと、測定と実演にも点数をつけて足した結果を出しますからね。

楽しみにしていてください。」


ティーの結果はテストの点数にかかっていますね。


「それでは、皆さん寮まで気をつけて帰ってくださいね。さようなら。」


「「「さようならー!」」」


この感じ、懐かしいですねえ。学校って感じがします。


「ニーナちゃん、いっしょにかえろー。」


「うん。」


「あっ、マリカたちもいいー?」


「いーよ。」


帰り道はテスト問題についての話ばかりでしたが、分かったことがひとつありました。みんな古語は自分の属性に関わる単語くらいしか知らないようです。これは総合で見ればティーもみんなと並べるのでは?

精霊さんは偉大です! ありがとうございます! これからもお世話になります!!

日にちが空いてしまってすいません。

なにぶん気分で書いてるところが八割を占めてますので定期的だったり...、不定期だったり...。

そんな深雪でもいーよ、って人がいてくれたら感謝です。そんな心の広いあなたはきっと大物になれる(かもしれない)人です。



...断言はしません。

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