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ティーには秘密があります。  作者: 伊藤 深雪
ティーと学園の友達に先生 の章
17/66

第17話 魔力測定をはじめます。

今回も短いです、ごめんなさい。

レイラさんともう一人のニーナちゃんのルームメイト、アンナさんはティーがお友達と知ってニーナちゃんへの態度を改めたようでした。

レイラさんは高等部二年生、アンナさんは中等部三年生で二人ともユリ姉様より年上なのにユリ様、と呼んでいました。

ニーナちゃんも嬉しそうにしていたし、うまくやっていけるだろうと思います。

これからもたまには遊びに行くつもりです。


「ニーナちゃん、よかったね。」


「うん、ティシーちゃんのおかげ。」


というより、ユリ姉様のお蔭と言えますね。


「ねえ、ニーナちゃんって、なにかまほうをつかえる?」


使えるのでしょうが、どうにも仲間がいないかと探してしまうんですよね。


「ううん、ニーナにおしてえてくれるひとがいなかったから、つかえない...。」


いました! 仲間がいました! まさかティーの他にも魔法を使えない子がいるとは思ってませんでした。


「どーしたの...? ティシーちゃん。」


...はっ、思わぬ仲間の登場でつい両手を握ってしまいました。

落としておいてから上げるとは、やり手ですね。


「おんなじ! ティーもまほうつかったことないの。」


「えっ? ティシーちゃんも...?」


微妙に意外そうな顔をしてますね。使えないどころか見たこともないですよ。ティーはニーナちゃんの中でどんな人物になってるんですか?


「じゃあ、じぶんのまりょくはわかる?」


「うん、なんかグルグルまわってるの。」


グルグル、そうですかグルグルですか。なるほど、...う~ん、分からないです。やっぱりティーの魔力は少ないんですね。


「ティー、まりょくもわかんないし、まほうもみたことないの。

たぶんティーのまりょくって、すっごいすくないんだ...。」


「...、だいじょうぶだよ! ティシーちゃんもがんばればすごいまほうつかえるよ。」


「うん! まほうじんをつかえばまりょくはあんまりつかわないんだって。だからまほうじんのべんきょうをがんばるんだ。」


ちゃんと救済プランがあるんですから、この世界は親切ですよね。


「まほーじん、ニーナもまほうじんいっしょにがんばるよ。」


本当ですか! ティーと一緒にニーナちゃんも頑張ってくれるんですか?


「ほんと? ありがとう! ニーナちゃんだいすき!」


あ! 笑った! ニーナちゃんが笑ったの初めて見ましたよ!

今日はいい日です!


◇◆◇◆◇◆


測定室に来ました。

これから魔力量を測るのです。もう今からどのくらいなのかが気になってドキドキです。


「はい、皆さん。これから魔力量を測りますからね。初めて、という子が多いと思いますからしっかり説明を聞いてくだい。」


あ、そうですよね。ティーは測定初めてなんですからしっかり聞かなきゃですよね。気を引き締めます。


「これが、魔力量測定用の水晶です。属性を測るためのものも同じ形式の水晶です。

これは低学年用なので自分で魔力を流さなくても、触れれば計測してくれます。順番が来たら手のひらを水晶に当てるだけで大丈夫です。」


魔力を流さなくてもいいんですか、よかったです。ティーには無理ですからね。

でも、低学年用と言っていたので出来るようにならないと駄目ですよね。出来るようになるでしょうか?


「測定のあとには、何かひとつ得意な魔法をやって見せてください。これはテストですからね。頑張ってください。」


実演? 無理です。ティーは魔法使えません。先生ごめんなさい、ゼロ点確定です。

魔力はあるはずなのでこれから頑張りますから!


「魔法のテストが終わったら、今度は他の科目の筆記テストです。これも頑張ってくださいね。」


救済プラン、再びです。魔法は全然駄目ですけど、それ以外ならそれなりにできるはずです。一年生が受けるテストがそんなに難しく作られているとは思えませんし、全力で頑張ります!

これから文量が減るかもしれないです...。

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