構築
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カァシさんが来てから俺の生活は劇的に変わった。
主に生活リズムだ。
俺は今までは筋トレを終わらせたら基本的に本を読み知識を蓄えていたのだが、今では飯と風呂と睡眠以外は全てカァシさん相手の打ち込み訓練だ。
カァシさんは恐ろしく強く、俺の攻撃を毎日片手で軽くいなしている。
しばらくするとどこからともなくカァシさんが現れる。気配がない、、、、
「お願いします!」
「おう!こいよ坊っちゃん!」
今日の特訓が始まった。
数日後
「うーん、、、、」
俺は筋肉痛と成長痛できしむ体をベッドから起き上がらせる。
今のところ一撃もカァシさんに攻撃を入れていない。
入れようとしても例のごとく受け流されてしまうのだ。
「坊っちゃん!ご飯ですよ。」
「は~い!ただいま、」
うん。とりあえずは飯だな。腹が減っては戦はできぬ。
食事を食べるためにテーブルへと行くとちょうど両親とマイ天使(妹)が食事を取っていた。
妹はもう離乳食離れして、元気に屋敷内をうろついている。
元気なのは良いが、最近中庭にも出てくるようになって目を奪われてしまい(不可抗力)特訓に身が入らないのが、、、、修行が終わったらたくさん遊んでやるつもりだ。
俺はそんなことを思いながら椅子に座る。
「いただきます。」
俺は席に置いてあるスープを飲む。
すると珍しく父親が話しかけてくる。
「剣術の講師は来ているようだが、、、、どうなのかね?」
「全くです。最近は模擬戦を行っているのですがせいぜい講師のカァシさんの腕を少し動かすことぐらいしかできません。」
「ほう、そうか。あの講師は素性は知らないがなかなか強者だったらしいから腕を動かすだけでもすごいのではないか?毎日特訓をして力をつけていた努力が報われたな。」
「ありがとうございま、、、、」
腕を少し動かす、、、、力、、、、
俺は父の言葉を聞きある作戦を思い付く。
「おい?どうした?喉になにか詰まらせたか?」
俺が返事を中断し考えていると父親が心配して話しかけてくる。
「あ、いえ!ありがとうございます!」
俺はご飯を食べながら作戦を頭の中で構築するのであった。
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