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「そろそろだな♪(๑ᵒ ᗜ ᵒ)و ̑✧」


北斗ちゃんはウキウキでそう告げた。


「そうですな!⁽⁽ღ(* •" ຼ • *ꐦ)」


潘濬もそう受け応える。


心無しか二人の間には温度差があり、若君はそれが気に食わない。潘濬はその辺りを敏感に感じ取ると機先をした。


「若君!そら仕方ありません。私はあの方を知りませんから…(ღ• ຼ"•ꐦ)」


「あれっ?(๑º ㅿº)そうだっけ…」


北斗ちゃんは目ん玉をやや斜めに上げて考え込む。やがて「あぁ…₍₍(⁎ᵕᴗᵕ`⁎)⁾⁾」と言って手を叩いた。


「そうだったね!君は漢江氾濫以降に召し抱えた臣だからな♪叔父上とは擦れ違いかぁ…Σ(,,ºΔº,,*)」


どうやら若君の思考は突如として過去に飛んだようであった。昔を懐しんでいるのだろうと潘濬は(おもんばか)る。


するとやがて若君はしみじみとこう呟いた。


「僕にとっては子仲殿は叔父であり、幼い頃から可愛がって貰った心優しき人だ。彼ほど清廉潔白な人は見た事が無かった。それが子方殿の件で連座する事になって荊州を去った。あれからもう随分と時は流れた…(๑´❛ ᗜ ❛)੭今だから告白するけど、叔父上の後任には彼に負けない清廉な者を置きたかったんだ。それが潘濬、君だ!君は叔父上に負けぬ公平な人物。僕は常日頃からそう評価している。だから全く関係が無いとは言えないねぇ♪」


子仲とは糜竺の事であり、子方とは糜芳の事である。糜芳は横領の(かど)で都・成都での審判にかかった。


糜竺はその時に兄として連座したのだった。幸いな事に長年の貢献を考慮されて糜芳は赦免され、新たに商団を編成して第二の人生をスタートさせている。


今回の河川事業にもかなりの木材や備品を提供してくれており、陰の功労者と謂えた。


一方の糜竺も無罪放免と認められた後には、丞相のご厚情により人材登用と育成を董允と共に担って来た。


丞相が若君の支援のためにと次から次へと荊州に送り込んだ若者たちの穴を埋めるには、十分過ぎる人材を生み出して来たのである。その貢献が認められての凱施という事に成るのだ。


若君にとってもそれは一日千秋の想いであったに違いない。潘濬もその想いは良く判った。だから自然とその想いに応える言葉が口から漏れ出る。


「仰る通りでしょう♪(ꐦ •" ຼ •)⁾⁾ とても愉しみな事です!それを聞いて私も早くお会いしたくなりました♪」


若君もそれを聞いて微笑む。信頼を置く者が自分と同じ気持ちを共有してくれるのは嬉しいものだ。


特にそれが日頃、厳しい事を(はばか)る事なく口にし、御愛想のひとつも言えない堅物なら、言うに及ばずで在ろう。


実際、劉禅君は潘濬が想っている以上に彼を信じ切っている。どんな事が起きようとも潘濬は必ず手を差し延べてくれる。


そういった確信めいたものが、これまで培って来た信頼の積み重ねにより、彼の心にはいつの間にか根付いていたのであった。


潘濬も若君が想う清廉な人物と対比された上、公正公平である事を改めて評され嬉しくない筈が無く、その心には喜びが溢れている。


彼は実務能力に優れている事は謂うに及ばず、荊州発展にも多大な貢献をして来た。


彼自身にもそういった自負はあるが、それよりも潘濬には公正さを評価された事の方が嬉しかったのである。


『早く会ってみたいものだ…Oo。.(• ຼ"•ꐦ)』


潘濬は心の底からそう想っていた。そしてウキウキして止まない悪戯小僧の横顔をチラリと眺めて、ほくそ笑んでいたのである。




「いょいょですな…(* ̄⌓ ̄*٥)」


そう言われた糜竺はコクリと頷く。


「そうですね♪私にとっても長年この日を待っていました!(´,,•ω•,,)⁾⁾ でもそれは貴方も同様でしょう♪」


彼は相方の瞳を見つめながら、そう返した。


「えぇ…⁽⁽(* ̄⌓ ̄*٥)確かに!私にとっても感慨深いものはありますよ♪」


糜竺が選んだ青年は遠くを見つめるようにそう呟く。彼にとっても荊州は想い出深い地である。


『どうしていらっしゃるか…Oo。.(´°‐°`)』


彼には荊州に残して来た人が居り、早く会いたいと気が急く。


「そうでしょうなぁ…⁽⁽( •ω • ๑)良く判ります!お父上も今の貴方を見たなら、きっとその成長振りに驚かれる事でしょう♪」


糜竺はそう言って彼を称えた。


「いゃいゃ…(*°⌓°*٥)父はそう甘くはありませんよ♪なぜ戻って来たなんて叱責されるかも知れませんね?」


その言葉に糜竺は苦笑する。


「確かに!(๑٥ • ω• )⁾⁾ 大将軍ならそう言われるかも知れませんな…」


糜竺も苦い過去を振り返り、そう同意を示した。青年は溌剌(はつらつ)とした顔で、それでも嬉しそうに地平線の彼方を眺める。


『戻って来たのだ…(๑ ' ◇'*)".。oO』


その郷愁の念が彼の心を懐しさで包んでいた。それは関平その人であった。


彼は荊州に居た頃、この糜竺が去るに当たって、その途中まで見送った人物である。


糜竺は、関平が弟・糜芳に残してくれた可能性のこもった温かみのある言葉を覚えていて、ずっと感謝して来た。その御縁が生んだ道行きである。


彼は道中の護衛を兼ねて、同行者に関平を指名したのだ。正に意気な計らいである。けれどもその実現は簡単な事でも無かった。


糜竺は自分が荊州に召還されると知った時に、いの一番に関平の事を頭に浮かべた。


彼は経験を積むために魏延将軍の属将として励んで来たが、それが認められて現在は北方の一城主として日々を過ごしている。


糜竺はまず魏延のところに赴き、関平の評価を訊ねた。


「あぁ…ꉂꉂ(ღ°᷄ ᗜ °᷅ *ꐦ)あいつは大した奴だ!既にこの儂の手を離れている事からも判るように、立派に成長した。武将としての力は許より、書にも親しみ知恵も付いた。人柄も良いぞ♪元々、素直な奴だったが、反骨心も忍耐力も付いて来た。だから丞相に推挙したのだ。城主として十分に耐える人材だとね♪今ではどこに出しても申し分無いぞ!」


魏延は手放しでそう評した。そして彼が荊州に帰れる事を自分の事のように喜んだ。


魏延も変わったのだ。そして魏延は寝食を共にした愛弟子のために、丞相宛ての推薦状まで書いてくれた。


糜竺は感謝を示した。


「いゃなに…(ღ°᷄ ᗜ °᷅ *ꐦ)奴も人の子だからね!血の繋がりは無いが、奴ほど大将軍の事を大事に想っている者も居るまいよ♪これは儂から雲長殿への細やかな礼でもある。あの方には今でも頭が上がらないからな♪」


魏延は自嘲気味にそう述べた。


彼は荊州を去る折りに、次の世の担い手はこの儂だと関羽に豪語したものである。


関羽は不思議と争う姿勢も見せずにそれを認め、エールさえ送ったのだ。


今想えばやり過ぎだったと、魏延本人すらそれは認めている。


けれどもそれは彼の本音であり、確固足る目標でもあったから、彼は今でもそう在りたいと日々邁進している。


だから後悔してるのじゃ無く、少々不遜だったと反省していたのだ。それゆえに口から飛び出した文言だった。


魏延はそう想う傍らで、同時に懸念も抱いている。彼の目から見ても、関平の配置は効いていた。


彼を前線から除く場合の揺らぎをどう修正するのか、後任に誰を当てるのか、それを憂いていたのである。


現在、北方の防衛に当たっていた馬超将軍は不在であり、馬岱がその後任として彼の不在を感じさせない働きをしている事は確かだった。


そしてその馬岱を補佐する担い手として働いて来たのが関平なのである。魏延は今も漢中大守として睨みを利かせているが、頭を悩ませる許となる事は否めなかった。


その手当ては丞相に委ねられる事になるだろう。けれども関平を推挙した手前、自らも覚悟を決める必要はあった。


『大丈夫!Oo。.(ღ°᷄ ᗜ °᷅ ٥ꐦ)また辛抱強く育てて行けば良い♪』


魏延はほくそ笑みながらも、関平に幸在れと願って止まなかった。




糜竺は魏延の推挙で自信を深めた。だからその足で諸葛亮の許を訪れている。


孔明は当初、何事かと驚くも話しを聞くとすぐに許した。


「そうですね…( ˘͈ O ˘͈ ๑)関平さんもそろそろ頃合いでしょう♪元々、彼はいつまでも北方に置いておくつもりはありませんでした。なぁに心配は入りませんよ!貴方や董允殿のお陰で後発の人材も育って来ています。関平殿の後任には幼常を当てます。彼もいつまでも私の許で甘やかしていては話になりません。北方にやって、厳しく鍛えて貰いましょう。文長殿や馬岱ならそれが出来るでしょう♪」


諸葛亮はそう言って笑った。


糜竺の希望は入れられた事になるので、彼は安堵したが同時に一抹の不安も抱える事になる。端から見ても馬謖(ばしょく)の優秀さは火を見るよりも明らかだった。


しかしながら長年、丞相の補佐を只ひとりで担って来た事から、その立場を鼻にかける節があった。


『大丈夫だろうか…(๑٥ • ω• ).。oO』


糜竺は心配になった。


けれども成都を去る身である彼には以降、責任の負える事でも無い。


口を出す事が十分可能である事は彼も承知していたが、筋を通さずには居られない性格が、それを(いさぎよ)しとはしなかった。


だから彼は只一言「⁽⁽( •ω • ๑)有り難う御座います♪」と礼を述べるに止めた。


こうして紆余曲折を経た結果として、彼は関平と共に荊州に錦を飾る事に成ったのである。




その日、江陵城には一羽の伝書鳩が舞い下りる。それは糜竺からの繋ぎだった。


「オホホ…ꉂꉂ(*ºω º *=)」


伊籍はほくそ笑む。


『古き良き友、遠方より来たる。愉しからずや♪』


彼はそう想い、すぐに若君の許へと走った。その手にはやはり伝書鳩を抱えていた。


「若!大変です♪ε-ε-ε-(=* ºω º*)੭⁾⁾」


彼は叫びながら若君を呼び止める。


北斗ちゃんは田穂と張嶷を伴って、森の宮城に出掛ける寸前だった。


結局のところ張嶷はいともあっさりと南郡城の城主の座を手放し、蒋琬に譲ってしまった。


さすがはあっさり君という事も出来るが、これは何も彼が固執が無いという訳でもなくて、彼なりの優しさであったというべきだろう。


彼は既に若君の外交行脚の兵を携える司令官を拝命している。そのため、いつ出発しても良いように、江陵の兵を鍛え直す必要があった。


勿論、 全てでは無いが一部の兵は南郡城から率いて来ている。その兵が中核となって兵全体の指揮を担う事になるが、彼の能力ならばそれは城主を兼任しても十分に可能ではあった。


けれども、早めに引き継ぎを済ませ、後任に席を空ける事で、蔣琬もやり易くなるに違いないのだ。


彼はそういった配慮が自然と出来る男だったのである。だから彼は今、ここに居るのだ。


彼にとっては、若君や近衛軍の指揮を担う田穂との付き合いは絶対だった。


張嶷は単なる暇つぶしで彼らに付き合っている訳じゃなく、それは呼吸を合わせるための一連の手続きの一環とも謂えよう。




「 何だ、何だ!ღ(°ᗜ°٥ღ)いったいどうしたんだい?」


北斗ちゃんは伊籍を見つめた。するとその手には伝書鳩を抱えている。若君はピンと来たのかすぐに質した。


「ハハ~ン♪Σ(,,ºΔº,,*)ついにその日が来たんだね?」


「えぇ…(=* ºω º*)⁾⁾ 左様で!子仲から先程、コイツが届きました♪明朝見参すとの事です!」


「そうか!⁽⁽(•̀ᗜ •́๑)判った♪じゃあ、君はそれを爺ぃ~にも知らせてやってくれ!きっと爺ぃ~も喜ぶ♪勿論、季常殿も喜んで下さる事だろう!」


若君はそう言って伊籍を労う。その足で彼は大将軍府に向かった。




「大将軍!ε-ε-ε-(=* ºω º*)੭⁾⁾ 大変じゃ♪」


伊籍は到着するやそう叫んだ。


「何じゃ?機伯か…"(`艸´ ٥ꐦ)偉く騒々しいから大事かと思ったぞ!それで何ぞ在ったのか?」


関羽は明らかにトーンダウンしてそう訊ねた。彼はたまたま昨夜は深酒してしまい、頭痛が酷かったので元気が無かった。


長年の付き合いである。伊籍はすぐにそれが判ったので、耳許に寄り小声で(ささや)く。すると関羽は喜々として、一気に目覚めた。


「そうか…⁽⁽(`艸´ *ꐦ)いょいょ明朝にな!儂らにとっても一日千秋の想いだったのだ。本人は如何(いか)ばかりで在ろうか。長いお務めを(ねぎら)い、温かく迎えてやろう♪それが古き良き盟友というものだ!」


関羽はそう言って、伊籍を見つめた。


「そうですな!(=* ºω º*)⁾⁾ そう致しましょう♪」


彼もそう答えた。


「ところで雲長殿♪✧(*ºω º *=)子仲が驚かせる事があると書いて寄越したのじゃが、御主何か聞いておるか?」


この伊籍の問いに関羽も首を(かし)げる。


「否…(ꐦ*`艸´*)早耳の貴方が知らん事をこの儂なんぞが知る道理が無い。まぁ(いず)れ明日には判る事です!そうでしょう?」


「そうじゃな…⁽⁽(*ºω º *=)確かに♪では愉しみに待つとするか!予め判っていては興冷めという事もあるでのぅ~♪」


伊籍は呆気らかんとそう宣うと執着はしなかった。


「まぁ…(ꐦ*`艸´*)⁾⁾ そういう事です♪」


未だ頭痛が酷い関羽もホッとしたように受け流した。


「ところで…ꉂꉂ(*ºω º *=)季常殿にも知らせてやりたいがどこに居るのじゃ?」


「あぁ…(ꐦ*`艸´*)✧奴なら君義のところです!季常も儂の軍師ですから今後、海軍とも連携を計らねば成りません♪荊州城のお目見えを考えれば、今の内にと想ったのでしょう!今日中には戻る予定ですから、後でこの儂の口から伝えておきましょう♪ 奴も喜ぶ事でしょうな!」


関羽はそう答えた。


「では任せたぞい♪⁽⁽ღ(*ºω º *=)」


伊籍は嬉しそうに笑いながら引き上げて行く。その手には後生大事に伝書鳩を抱えていた。




「そうですか…ღ(。◝‿◜。)いよいよですね♪」


関羽からの朗報に馬良の口からも笑みが(こぼ)れる。彼にとっても感慨深いものがあるのだ。


彼は軍の最高顧問として、糜竺は政務の最高責任者として共に荊州で励み、関羽を支えて来た。


今でこそ若君という稀代の明君の出現により、陰で支える黒子に徹しているが、かつてはこの荊州の命運は彼らの双肩に懸かっていたと断言しても、けして過言では無かったのである。


関羽はいみじくも伊籍に告げたように、盟友を温かく迎えてやろうと繰り返す。


「そうですね♪⁽⁽(。◝‿◜。)明朝が今から愉しみです!やっと会えるんだ♪笑顔で迎えましょう!」


馬良もしみじみとそう告げた。


二人はその後、海軍府との連携強化について話し合い、明朝一緒に出迎える約束を交わすとその日はそれで解散したのである。




「文偉♪ღ(・・*)たまには君が行って来たらどうだ?君は今後、若君の頭脳(ブレーン)として外交行脚に従う身だろう。この機会に糜竺殿や法正殿と交流してはどうかね?」


費観はかつての荊州行脚の昔を思い出すようにそう提案した。


「確かにそう想わないでもないです。でも生憎(あいにく)とまだまだやり残した事が山積みですからね!(⊹^◡^)੭ 張翼さんに丸投げという訳にも行きません♪」


費禕はまるでその気は無いらしい。費観は溜め息を漏らした。


すると費禕はクスリと笑う。


「賓伯さん♪ꉂꉂ(^◡^⊹)正直が一番ですよ!張嶷殿は既に城主を返上して、若君の傍で行動を共にしているそうじゃ在りませんか?久し振りに会って来たいと顔に書いてありますよ♪」


これには費観も参った。この男はどうしてこう見事に人の心を見透かすのだろう。


確かに彼はそう想っていたのだ。費観は白旗を上げた。


「判った!判った!(ღ*・・٥)じゃあ、お言葉に甘えるとしよう♪しかし君には敵わんな!実に見事に私の心を言い当てる…」


困惑する費観に費禕は微笑む。


「そらぁそうです…⁽⁽ღ(*^◡^*⊹)長い付き合いですからね!貴方の事は誰よりも判ります。手に取るようにね♪私を誰だと想ってるんです?貴方の相棒(バディ)ですよ♪」


「あぁ…(ღ*・・٥)⁾⁾ そうだったな!じゃあ大守殿、名代を仰せつかろう♪後の事は頼む!」


費観はそう言った。


「えぇ♪城主殿!⁽⁽(*^◡^*⊹)糜竺様にくれぐれも宜しく♪」


「あぁ!(ღ*・・٥)=3 心得ている。任せておけ♪」


こうして費観は江陵へと向かった。その心は踊り、とても晴れやかな顔をしていた。




北斗ちゃんはその日、森の宮で過ごす。張嶷に誘われ森の中で狩を愉しむ。


その醍醐味は何といってもその後の食事会である。焚き火を挟んで皆で生命(いのち)を食す。


火に(あぶ)られた鳥はだんだんと油が乗り、旨みが増す。見ているだけで(よだれ)が出るというものだ。


「若、それもう食べ頃です♪⁽⁽(ღ´﹃`*)」


「そうか、そうか!有り難う♪(´⸝⸝• •⸝⸝)੭⁾⁾」


北斗ちゃんはかぶり付く。外はカリカリ、中はジューシーで美味しい。


「これ、美味しいね♪(❛ ڡ ❛´๑)」


想わず頬が(ほころ)ぶ。


「取れ立てをいただく!ꉂꉂ(´▽`*)これが一番です♪」


張嶷はそう答えた。


皆、一様に頷く。一緒に輪になって、皆で食す。だから何倍も旨い。


そして和気藹々とたわいもない会話をして、皆で腹の底から笑い合うからこそ、その味わいも深まり、愉しく過ごせるのだ。


この夜は合流した張嶷を囲んでの素晴しいひと時となった。食事が一段落すると、若君は感慨に(ふけ)っている。


皆、その気持ちが判るから、じっと黙っていた。すると張嶷が然り気無く、語り掛ける。


「若、いよいよですな!(٥・▽・)⁾⁾」


彼はしみじみとそう告げた。


「あぁ…Oo。.(•́⌓•́๑)✧長かったな!」


北斗ちゃんもしみじみとそう答えた。趙広もおもむろに頷く。三人は当時を振り返り、その頃に想いを馳せた。


田穂はこの中では比較的新参者だから、糜竺に対してそれほど思い入れがある訳じゃ無い。


けれども三人の気持ちが彼にも十分に伝わって来たのである。だから万難を廃して彼をお迎えしよう…そう心に誓ったのだった。

【次回】帰参

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