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華侘の見解

江陵に戻って来ると、弎坐はすぐにその足で華侘老師の許に向かった。若君の異変について相談するためだった。


老師はその日の診療を終えて後片づけをしていた。


「老師、ただいま戻りました♪」


「おぉ…弎坐か!よく戻った。どうかな!お前の目論んでいた予定は上手くこなせたのかね?」


華侘はそう訊ねた。


「えぇ…お陰様で♪海軍府も河川工事の現場も、ようやく自分の目で眺める事が叶いました。あちきなりの提言をまとめてからご相談に伺いますが、仮に管邈殿を現場に遣わしたいと望んだ場合、それは差し障りになるでしょうか?」


弎坐はそう問う。華佗は苦笑しながらも、真摯に答えた。


「ホッホッホ♪それはお前さん次第じゃな!お前さんはここの医官長なのだ。各地の医療事情を鑑み、人の手配や物資の供給を健全に履行するのはその務めのひとつの筈じゃろう?今回だってそのために現地視察に赴いたので在ろうが…。儂も管邈もそれは端から覚悟の上じゃ!今さら遠慮はいらん。御主の好きにせよ♪儂らは従うのみじゃ!何しろ儂らは御主を信頼しておるからのぅ♪それに虞翻殿も進んで協力してくれておる!まずはこちらの都合を気にせん事じゃな♪全体を見渡せるのは御主だけじゃ!適材適所に目配りしながら考えなさい♪」


老師は弎坐を励ます。弎坐はすぐに頷き、「承知しました♪」と言った。


華侘もその返事を聞いて安心したのか、軽く頷く。それでも尚、弎坐が思い詰めた顔をしているので問い掛けた。


「どうした?お前らしく無いのぅ~♪妙に歯切れが悪いが、どうしたのだ?」


老師は心配してそう訊ねた。


すると弎坐はようやく重い口を開いた。


「実は若君の事なのですが…」


「ホォ~♪斗星が如何(いかが)した?」


事情を知らない華佗は不思議そうな顔をしている。まだ若く健康的な若君を見ていれば、誰でもそう想うに違いない。


かくいう弎坐でさえ、一番身近な存在と自負していたにも拘らず、その異変に気づかなかったのだから致し方の無い状況であった。


ここは医療の第一人者である華佗老師の意見を求めたい…。そう想って、居ても立ってもいられず、駆けつけたのである。


弎坐は意を決して、老師に素直に打ち明けた。


「若君におかれては、昨晩、夢遊病を発症しました。あちきや仲間の気づかぬ夜半に、寝所から抜け出して歩き始め、外を徘徊したばかりか、危うく崖から転落するところでした。たまたまあちきが提言の取りまとめで起きていたので、直ぐに気づき後を追いました。潘濬殿も旅の遅れを取り戻すべく、戻ってからの段取りを考えていらしたようで、同じく気づき大声で叫びました。若は成都に居られた際はよくフラフラとさ迷っておいででしたから、あちきは免疫が有りましたが、初めての彼は大そう驚いたようです!」


弎坐はそう告白した。


すっかり忘れてしまっていたとはいえ、若君の健康を預かる立場としては、お粗末に過ぎた。そう悔やんでいたのである。


ところが華佗老師の見解は少々違った。


「フ~ム!そうか…でもな、弎坐よ♪あの年頃の若者の中では夢遊病の発症は割と珍しくも無いのだ。若君もそろそろお年頃で在ろう。思春期に成れば夢遊病は自然と止むものだ。だからしばらく様子を見てはどうかね?確かに崖っ淵から落ちるのは洒落にならんが、危険な場所に近づきやすい荒野ならまだしも、城の中や市街地ならば心配在るまい!念のため、城壁には昇らぬように、夜警の当番の者達に伝達しておく事だな!あるいは部屋に鍵を掛けておけば済む話で在ろう♪」


華侘は割合にサラリとそう言ってのけた。老師は若君のやんちゃ加減には気づいていなかったらしい。


然も在らん。北斗ちゃんでさえ、師の前では借りてきた猫の様な状態だったからである。言い方を替えればそれだけ真剣に取り組んでいたという事になる。


それはそうだろう。人の命を預かっている立場で勝手が罷り通る訳も無い。


その辺りの事はこの際、忖度する事にして、弎坐は冷汗混じりにさらに問うた。


「成る程…夢遊病とは若い子供が成る(やまい)でしたか?それは知りませんでした…」


「まぁ一般的にはそうじゃな♪だが、儂も見掛けた事があるが、稀に大人でも発症患者は存在するのだ。これは少児~思春期の症例とは違い、少々厄介だのぅ~♪症状が重く、長引く可能性が出てくる。だから治療するなら今の内に完治しておくべきだろう。何でも言ってくれ!この儂も協力を惜しまぬぞ!」


老師はそう言って弟子を元気付けた。


「それはお心強い言葉です!あちきも北斗ちゃんには治療を進めました。北斗ちゃんは自分も取り組むと言って聞きません。資料を出すよう脅されました。全く困ったもんです…」


弎坐は溜め息をつく。するとそれを聞いた華侘は愉しそうに大声で笑い出した。


「フォフォフォ♪それは愉快だのぅ~自分で治すとな!やはり面白い奴だ♪」


余りにも大袈裟に笑い過ぎたせいで、咳き込む程である。弎坐は慌てて背中を(さす)る。華佗は手を挙げて礼を述べた。


「いゃはゃ…儂も年を考えねばな!少々、タガが外れた。でもそのくらいの気概ならば、心配無かろうて♪夢遊病は日中疲れ過ぎたり、過度な心労(ストレス)(かか)った時に起こりやすい(やまい)だ。あいつの日頃の行動を見ていれば、然も在らん!やっとる事が壮大だからのぅ〜♪心身共に可笑しくなっても当たり前じゃな!」


「ハァ~そういう事でしたか!ならば身近なあちきらが気をつけねばいけないのですね?」


弎坐は問うた。


「多少はな…だがやり過ぎは却って逆効果になるぞぃ。やりたい事が出来ない事も心労(ストレス)には成るものじゃからな!まぁ程度を考える事じゃ♪」


華佗はそう言って苦笑した。


弎坐も苦笑せざる逐えなかった。


「それはそうと先生!若の病は成都の頃と今回では中身が違うのですか?」


弎坐は訊ねた。


「うむ!面白い質問じゃな♪斗星は肥溜め事件以来、発症はしていなかったのじゃな?」


「えぇ…」


「それは面白い♪面白過ぎじゃな!あいや、失礼…」


華侘は言い過ぎたと言葉を濁す。そして言った。


「おそらく中身は別物じゃろう…聞く限りでは、あの頃の心労(ストレス)は現実と理想の狭間でその乖離(かいり)に悩んでいたものじゃろうな!だが記憶が戻った際に一旦、解消されたと儂はみておる。これが正しい判断だとする根拠は何も無いに等しい。だがそれからしばらくの間、発症しなかったとするなら、ほぼ正しい結論だろう。心労(ストレス)と記憶障害の因果関係については儂にもまだ未知の領域じゃ!だから医療に携わる者としてはワクワクするが、当事者が斗星ではな…儂もそうも言えまいよ!」


華侘は自重気味にそう述べた。


「先生も若君も似た者同士ですな…」


弎坐はいみじくもそう答えた。


医学とは時に倫理に低触したり、それを飛び込えてしまう事が多々ある。


そんな時に目の前の患者を救う努力と、片や今後大勢の人を救うための症例と促えねばならない姿勢の狭間で、医師は悩み抜く事になる。


華侘は大勢の民を救いたいと想う余り、過去に渡って研究成果を記録に留めて来た。


勿論それが今、一線に居て活躍する弎坐や多くの医師たちの手本となって、大勢の命が救われている事もまた事実なのだ。


だから華侘老師は中華で一目置かれる存在な訳だが、救えなかった命も沢山あったのである。


だからこそ、本音がどこにあるのか揶揄(やゆ)する者すら居たが、弎坐は老師を信じていた。そして若君の言い分も理解していた。


『北斗ちゃんは実験体が自分だから面白がっているだけだ!他人がその立場ならきっと迷われるに違いない…』


そう想っていたのである。華侘は答えた。


「否…あいつは儂とは違う。助かる命を放っておけぬだろうな!いつぞや喩え話をした事がある。ひとりの患者と大勢の怪我人、どちらを救うか?となっ!」


「若君はどう答えましたか?」


弎坐は訊ねた。すると華侘は逆に訊ねた。


「お前ならどうする?」


弎坐は迷った挙句こう答えた。


「容態によりましょう。より重篤な患者の方を優先致します…」


弎坐は神妙な顔つきをして老師を見つめた。華侘は溜め息を漏らした。


「えっ?違うのですか!」


想わず弎坐は口が滑べった。すると華侘は答えた。


「否…違うとは言ってない。むしろ常識的で儂は安堵した。お前はそれで良い!」


「待って下さい、先生!という事は若君はそうは答えなかったのですね?」


「あぁ…そうだ!」


華佗は答えた。


弎坐は驚きで二の句が継げない。そして「どうして…?」と漏らした。


おそらく誰でもそう答えるし、驚く事だろう。華侘は告げた。


「斗星はどうもその条件を拮抗した状態として受け止めたのだ。つまりどちらも重篤で、どちらかしか助けられない状態だとな!まぁ確かにそういう究極の選択を迫られる場合も有り得ない事じゃない。つまりあいつはひとりを助けるか、大勢を助けるか、という医者の倫理感の範囲を越えた苦しみに身を於いて考えたという事になるな…」


老師がそう告げた瞬間、弎坐は判った気がした。そんなに自分を追い込んでしまっては、そりゃあ心労(ストレス)(かか)るというもんである。


裏を返せばそれだけ真険に命というものに向き合っている事に為るのだ。


『あちきはまだまだ甘かったな…Σ(ღ-ω -〃٥)でもそんな言葉を聞いてしまっては、益々助けない訳にいかない!』


弎坐はそう考えたのである。


北斗ちゃんは自分が実験体だから面白がっている。これはその通りなのだろう。


けれども他人がどうこうという以前の問題で、迷うどころかもっともっと深いところで命に直向(ひたむ)きに向き合っていた事が判って、弎坐は参ってしまった。


「それで先生…若君はけっきょくのところどう答えたのですか?」


弎坐は再度訊ねた。


すると華侘はすぐに答えた。


「ふむ…斗星は迷う事無くひとりの患者を選んだな!」


「えっ!なぜ?なぜ大勢を選ばないのですか!」


弎坐は訊ねた。


「それはな、弎坐!斗星はこう言ったよ…」


『重篤な患者が大勢いたら、どんなに頑張っても全ての人を救う事は出来ないだろう。ならば二人でも三人でも、助けられるだけ助けたいと想うのが医師の(サガ)です!(•́⌓•́๑)✧でも私はひとりでも良いから確実に助けたいと想っています!』


ある意味、若君らしい言葉だった。


自分ひとりがどんなに頑張っても、ひとりの力には限りがある。その事を理解した上で、(おご)る事無く医者としての判断をしたという事になるのだ。


要は若君にとってもこれは賛否両論は覚悟の上での決断だったという事。弎坐はまたまた参ってしまった。明らかに現実的な選択だったからである。


勿論これはあくまでも仮定の話だ。どのように受け取る事も可能だった。若君はその中でもっとも現実的で厳しい判断をした事になる。


ところがここで、老師は不思様な事を言い始めた。


「斗星はな…この後にこう言ったのじゃ♪」




「医者としての私はそう判断しました。ですが、今の私は医者としてでは無く、ここ荊州を治める為政者としての立場を問われる事になります。その判断はまた異なります!(´⸝⸝• •⸝⸝٥)੭⁾⁾」


「ホォ~どう判断されるのかな?ꉂꉂ(ㆁωㆁ*)」


華佗は問う。


すると若君は真摯に答えた。


「(๑•́⌓•́).。oO そうですね、一番はそういった惨事を起こさぬ事でしょうが、人の営みの中で起こり得る全ての事に関与出来ると考えるのは傲慢な考え方です。仮にそういった事が起こったなら、どちらかを選べと問われるならば、大勢の方を選ばざる逐えないでしょう。でもそうで無ければ両方に手当てするでしょうね!それが為政者の責任であり、私の考え方です。ですが患者の事を本来、為政者の責任かと問われるならばそれは医者の責任でしょうね?」


「だろうな!(*ㆁ ωㆁ*)⁾⁾ それは医者の責任だろう。成る程…お前は良い為政者になりそうじゃ♪頑張りたまえ!儂も期待しとるぞい♪」


「有り難う御座います。(๐•̆ ᗜ •̆๐)私が恒久平和を目指し戦乱を終息に導きたい意図もそこにあります。世の中に死んでよい人などひとりも居りません♪」


「そうだな…Oo。.(*ㆁ ωㆁ*)その通りじゃ♪」




弎坐はそのやり取りを聞いていて、自分が医者を目指した根本を想い出す。それが管邈を助けた時の若君の姿を目の当たりにしたからであり、その若君が今後医者としてはやって行けない現実を認めたからである。


『若君が出来ないなら、自分がその道を目指してやる♪』


その気概で今までやって来たのである。そしてそれはいつしか自分自身の天職に昇華していた。


弎坐は吐息をつく。


『比較しても詮無きこと。自分は自分でしか無い。老師の教えを守り、人知を尽くせば良い。それよりも今は若君を治す事だ!』


彼はそう切り換える事にした。


「先生!有り難う御座いました。色々と参考になりました♪若君の治療に是非役立てたいと存じます!」


「おぅ♪役に立てば何よりじゃ!必ず経過を聞かせてくれ?良いな!」


華侘は念を押す。弎坐はコクリと頷く。


心労(ストレス)か…(´つω・。)難しいな!』


彼はそう想いながら、引き上げる。難しさはあるが、その分やり甲斐も感じていた。




ここにひとつの命題がある。これはフィリッパ・ルース・フットという人が提唱した課題である。


彼はそもそも女性の中絶問題について、社会に問う目的でこれを論点に置いた。命の問題としても考えさせられるものがあるので、この機会に記しておくものとする。


皆様にも考えていただければ幸いである。


今、線路の分岐器の前に自分が居て、操作出来るのは自分だけで他には居ない。そこに暴走して制御不能のトロッコが、猛スピードで突っ込んで来る。


何もしなければ、線路上で作業している作業員が五名、トロッコに()かれて死ぬ。分岐器を切り換えて退避線に引き込めば五名は助かるが、生憎(あいにく)こちらにも一名作業員が居て、そうなるとその一名は確実に死ぬ。


さて貴方ならどうするか…という問題である。判断基準は次の通り。


①まず関与するか、またはしないか、である。


②次に分岐器を操作するか、しないか、である。


勿論、出来る事はこの①②に限られる。助けを呼んだり、注意喚起をする暇は与えられない。


関与しなければ、この場合は傍観者となり罪には問われない。その変わり関与すれば助かったはずの五名は死ぬ。


勿論、自分の責任では無いが、後味の悪さは重く残る。そう、この問題は命の問題であると同時に、倫理観や道徳観の問題でもあるのだ。


そして関与して操作した場合には、作業員の命は自分の意志により左右された事になる。近年、タイムズが集計した結果によると、147名の参加者の内、133名、約90%が関与して五人を救い、一名を犠牲にすると解答している。


これは功利主義と言われる。英国の哲学者ジェレミ・ベンサムが提唱したものにあたる。その趣旨は出来るだけ多くの人を幸せにするという観点のものである。


けれどもこの功利主義の最大の問題点は、幸福の配分の不公平という点にある。功利主義は個人の利己主義を抑制する効果を持つが、一方で集団の利己主義を肯定するジレンマに陥っている。


この問題で言うところの、五人を助ければ、一人を犠牲にしても良いのか…という点に尽きる。そしてこの積極的な関与は、人ひとりを殺したという罪を残す。


つまり自分は五人を救った英雄であると同時に、一人を犠牲にした殺人者という事になる。このフットが提唱した問題は、"トロッコ問題"と俗に呼ばれていて、今現在でもちゃんとした正解は出ていない。


果たして何が正しくてどうすれば良いのかを、個人として結論付けなければならない事になる。ではこのフットという人は、何故このような問題を提唱したのだろうか。


それは女性の中絶問題が絡んでいると先に述べた。そしてその背景としては、カトリック教徒の教義が大きく関係しているのだ。


カトリック教の教義では妊娠中絶は殺人だから、母体が危険な状態であっても中絶は禁止すると定めている。


それに警鐘を鳴らし、フットが主張したのは、母体が危険である場合の妊娠中絶の正当性を訴えようとした試みであった。


この場合、カトリック教の教義で規程しているものが集団の利己主義という事に当たるのだろうが、多勢に無勢だからといって果たして彼の主張が間違っているのかと問われると、考えさせられるものがある。


それに今回のこの諮問では、あくまでも全ての作業員は赤の他人と規程されているので考慮の対象にはならないが、例えば退避線に自分にとって大切な肉親や愛する人が居たなら、また話しは違って来るのではなかろうか。


勿論、これはタラレバである。元々の規程を逸脱する事は出来ないのだ。この問題の是非は二択それぞれのジレンマを抱えながら、命に対する自分の価値感を見つめ直す事のように私は感じる。


フットも論文の中で、ここでの選択は消極的な義務の対立であり、助かる命を多くする功利主義の考え方を支持している。


この"トロッコ問題"は義務論的考え方が圧倒した"歩道橋問題"を生むなど、数多くの識者により、論じられている。


義務論とはカントによる道徳論で、結果で判断するので無く、その行動過程が道徳的であるかどうかを指す。


『罪の無い第三者を殺してはいけない』というモラルなのです。興味のある方はこの機会に調べてみるのも良いでしょう。


そしてこの問題は英国のゴードンという人によって"共生思想"や"優生思想"というものまで生み出しました。


『線路上に居るのが子供と老人であれば、貴方ならどちらを助けますか…』という問い掛けです。


今回は命の重さ、倫理感、道德感... 今話(こんわ)題材となった話に絡め考える機会としました。皆様にもそうなれば幸いです。




江陵に帰り着いた若君は、凪の扱いに配慮せざる逐えなかった。出来れば彼女の意志で、父親とは向き合って欲しい。そう想っていた。


だから伊籍に事情を話し、しばらくの間、彼女を預かって貰う事にしたのである。どうしても彼の傍に置くと、変な誤解を生む。


それはどちらにとっても余り耳触りの良い話では無かった。


けれども事態はそれを許さなかったのである。そう…近日中に劉玄徳が帰国する事になったのだ。

【次回】お気に召すまま

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