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堅守

朝政の場へ三人は共に移動する。ところが北斗ちゃんはその言葉とは裏腹にそんなに急ぐでも無く、散策気分でのんびり歩いている。


どちらかというと劉封の方が気が急いている始末である。田穂はというと、こちらも緊急と飛び込んで来た割には、主人(あるじ)の歩調に合わせてのんびり歩き、特に急かすでも無い。


いったいこの主従は何を考えているのだろうと劉封などは思うのである。でも(いささ)か彼もこれまでのやり取りの中で、少々学習しており、こう考えた。


『きっと公嗣には何か深い考えがあるに違いない…Σ(٥`‾᷄ ᴥ ‾᷅´ ღ٥)』


そう想ったのだ。するとそこでようやく伝者として来た男が口を開いた


「閣下!ꉂꉂ(`ㅂ´ღ*)さっきのは桓鮮のお手柄ですぜ♪例の件を行使中にその動きを臭ぎとったそうです!」


北斗ちゃんはそれを耳にすると、途端に極度な反応を示した。呉の不穏な動きにはあれほど無頓着だったのにである。


「それで?(๐•̆ ·̭ •̆๐)流民の方々は皆、無事だったんだろうな…」


彼は念を押す様にそう訊ねた。


「えぇ…(`ー´ღ*)閣下!それは大丈夫♪あいつはそういう所は機転が利きます。それにそれ程、受け入れ人数が多くなかったのも幸いしました。安心して下さい。皆、無事ですから♪」


田穂はすぐにそう答える。


「そうか!ε- (°ᗜ°٥*)それなら良かった。でっ!その方々はもう皆、無事に入国はしたんだね?」


「そらぁもぅ!(ღ`ェ´*)⁾⁾ 桓鮮の奴が大将軍に懸け合ったんですわ♪奴もそういうところは大胆ですからな!既に閣下も…」


「…(*`ᗜ´٥)੭ ੈあ、いや大将軍も閣下の種明しを存じておられたので、上手く擦り抜けさせてくれました。呉の動きもいち早く察知出来て、これぞ正に一石二鳥という訳です♪」


田穂は小気味が良い程にリズミカルにそう告げた。


『だいぶ慣れてきたな…(〃`⌓´٥)=3』


彼はそう想った。


「そらぁ、御苦労だったね!ꉂꉂ(• ▽ •๑ )桓鮮には後で礼を言っておく。爺ぃ~にも感謝だな♪ところで…」


北斗ちゃんはジロリと視線を移すと田穂を見つめた。


「…その閣下って何だい?(๐•̆ ·̭ •̆๐)さっきから何か気色悪いぞ!僕らはチームだ。今まで通り式典と公式の場を除いては、若君か北斗ちゃんで良い…」


「…(๐•̆ ᗜ •̆๐)第一、僕はそんなつもりで君を高位の職に付けた訳じゃない。田穂、僕らの間は今までと変わらぬ。普通にせよ!良いね?」


彼はそう念押しした。


「へぃ!(*`‥´٥)そらぁスミマセンね♪あっしも別に気取(きど)った訳じゃ無いです。でもあんたに恥を掻かせる訳にもいきませんから、努力したまでです…」


「…(ღ٥`ᗜ´)੭ ੈそれにあんたもそろそろ自覚した方がいいっすよ!今回、正式に荊州総督になったんでしょうが?今まで関羽殿は総督で在るがゆえに閣下と呼ばれて来たのです。今後はあんたがそう呼ばれるんですぜ!」


田穂はそう告げると『(ღ`⌓´٥)やれやれ…』といった呈で嘆息する。劉封は余りにもざっくばらんに過ぎる物言いに唖然とする他無く、想わず弟を眺めた。


すると殊更、嫌な顔ひとつ見せずニコニコ笑っている。そしてこう応えた。


「閣下ねえ…(ღ❛ ⌓ ❛´٥)僕も使った事が無いとは言わないが、何かこう背筋がゾクゾクするねぇ♪そういうのは爺ぃ~や曹仁殿の専売特許だね!僕には似合わないな。いつも通りに頼む。まぁ公式の場は仕方無い。せいぜい慣れるとしよう♪」


北斗ちゃんはそう言い終えると不敵な笑みを浮かべた。


「了解っす♪(*`ᗜ´٥)੭ ੈそう言うと想ってはいたんすけどね、これも宮仕えのツラさですな。あっしはどっちでも構わないっすが、あんたはせいぜい潘濬殿に小言を言われん様に気をつけるんですな!後々泣いてもあっしは知りませんぜ♪」


田穂は半ば呆れたようにそう答えた。


潘濬の名前を出された瞬間、北斗ちゃんはドキリとしたように、その視線を前後左右に振る仕草を見せた。どうもそれは癖に成りつつあるようだった。


「全くもう!脅かさないでよ…✧(๐•̆ࡇ •̆ ٥๐)でも君が宮仕えのツラさなんて言う日が来るとは想わなかったな!まぁ肝に命ずるとしよう…」


「…(。˃ ᵕ ˂。)あはっ♪兄ちゃんそんなに驚かないで下さいよ!我が家は多種多様な人材の宝庫です。こんな事で驚いていたら、ここの世話役なんて務まりません…」


「…⁽⁽ღ( •̀ ᗜ •́ *)問題は言葉遣いでは無いんです。相手に敬意を払い、尊重する心ですかね?この田穂はいつぞや、"この身に換えてもこの僕を守る"なんて言った事が有るんです…」


「…✧(๐•̆ ᗜ •̆๐)僕はその時、"こいつは本気なんだな"と想った。だから叱り飛ばした。僕にはその気持ちだけで十分だったんだ…そうだな、田穂?」


北斗ちゃんはそう問うた。


「えぇ…(ღ`ェ´*)⁾⁾ 仰る通りで!劉封様もお気づきの通り、若は命の重さには敏感です。若は軽い命なぞ無いと本気で言える御方の一人です…」


「…(*`ᗜ´٥)੭ ੈそんな若に命を張ると申し上げて、お叱りを頂戴しました。"そんな事、二度と言うな"とキツく諭された次第です。あっしは感極まりましたな♪この方こそ真の主人とその時想ったのです!」


田穂はその時に『(ღ`⌓´*).。oO この人に一生着いて行く』と心に決めていた。けれども、その事には敢えて触れなかった。


なぜなら、若君の気持ちは半永久的に我等を拘束する事では無いと知っていたからである。


若君はかつて自分に、"将来的にやりたい事を見つけよ"と言った。そして田穂自身も秦縁という稀有な御仁に巡り会ったお陰で、"商人の道"というひとつの道筋を見つけた。


けれどもそれがまだ彼自身の将来の道という確信は無かった。


そして今はひたすらこの若君の許で切磋琢磨し、その目標の先にある(まばゆ)い光を一緒に掴んでみたいという想いしか無い事に気づいた。


だから彼は今ここに居る。全てはその光をこの若者が掴む瞬間を見届けてから考えようと想ったのである。


彼自身もそう考えるうちに、この目的を達成した先にこそ自分の将来の道が繋がっているのではないかと考える様に成っていた。


果たしてそれが正しい結論なのかは彼自身にも確信は無かった。そう信じたかっただけである。


それだけこの若君の見せてくれる景色が彼の心を熱くさせていたのだと謂えよう。


北斗ちゃんは"真の主人"などと言われて照れている。でもそれがお世辞では無く、本心からの言葉だからこそ相手の心を打つのである。劉封もそう感じていた。


「✧(`• ᴥ •´*)まぁ主従の関係性に私は踏み込む立場では無いのでな!公式の場以外での事なら敢えて詮索はせんよ♪むしろ公私の別がついていて宜しい。時にその流民の方々とは何かな?初めて聞いた気がするが…」


劉封はニンマリと笑い、言葉遣いの問題をさっさと片ずけると、ズバリ核心に触れた。田穂は想わず若君に視線を向ける。


案の定、北斗ちゃんは両手を広げて肩を(すく)める。


「Σ(٥`⌓´ღ٥)若、あんた伝えてなかったんすか?それでよくもまぁ、堂々と宣いましたな!全くあんたって人は…」


田穂は半ば呆れたようにそう告げた。


「エヘッ♪Σ(˶‾᷄﹃‾᷅˵)田穂、お前が"例の件"なんて場違いな話しを持ち出すからだぞ!でも確かに僕が彼らの命の…生命線を握っているのも同然だからな。今後は気をつけるとしよう…」


北斗ちゃんは自分の非を認めると素直に謝る。田穂もそれ以上の追及はしない。「頼みますよ、もぅ…(〃`⌓´٥)=3」とすぐに矛を収めた。


北斗ちゃんは改めて兄に向き直ると疑問に応えた。


「ꉂꉂ(๐•̆ ᗜ •̆๐)別に怪し気な事をしている訳ではありません。それにこれは兄ちゃんに隠し立てする事でも無いんです…」


「…⁽⁽ღ( •̀ ᗜ •́ *)むしろ今後は協力を仰ぎたいくらいのもので、元々この機会にお願いしようかと想ってました。緊急招集が懸からなければ打ち明けていた事でしょう♪」


北斗ちゃんはチラリと田穂に視線をくれると、すぐに兄に向き直り、事の次第を説明した。結果、立ち止まる事となって更に彼らは時を費やす。


劉封は弟の考えている絵図が余りにも大きい事に驚きを示し、自分にはとても想いもつかぬと感心していた。


だから直ぐに協力を快諾して、「今はひとまず急ごうではないか?(*`• ᴥ •´)੭ ੈ」と改めて二人を(うなが)して先を急いだ。




朝政の場では皆が討議に参加している。仕切っているのは馬良である。


関羽は大将軍として鎮座しているものの、大将である若君の決断を待つ姿勢を崩さない。ゆえにやきもきしていた。


『若は何をやっとるか?(`艸 ´ *٥)田穂の奴、まさか若のペースに巻き込まれたんじゃ…』


そう想い心配していた。


馬良は場を持たせるため、事実を皆に伝え、まずは 防衛体制の徹底と、けして軽はずみな挑発に乗ったり、攻め込む言質を与えぬようにキツく申し渡す。


そして若君にも考えがあるだろうから、今しばらく待つようにと場を(なだ)めた。そこへちょうど田穂に案内された北斗ちゃんと劉封が致着すると皆、拍手喝采で彼らを迎えた。


「(*`艸´)੭ ੈ若、遅いですぞ!いったい何をやっとったんです?」


関羽は想わずそう口にした。皆の手前もある。そしてそんな事を堂々と宣えるのは、ここでは関羽と潘濬あるのみであった。


潘濬が控えていたのはもちろんしばらく振りの兄弟再会への情もあるが、孟達将軍の件を若君に一任していた手前、うるさくも言えなかったからだった。


北斗ちゃんは然り気無く目配せして、潘濬にだけ判るように、問題解決に致った事を示唆する。潘濬もあ・うんの呼吸でそれを理解する。


潘濬が小うるさく叱咤するのは、若君に見込みがあるからであり、大成して欲しいと願う想いの深さがあるからであった。


そして北斗ちゃんも、その揺るぎない直向きな姿勢に、彼を一心に想う深い愛情を感じており、彼らは心の深層の根底で繋がっていると言っても最早、過言では無かったのである。


北斗ちゃんは、こうしてひとつの問題を解決すると、さっそく当面の危機に対処するべく、その端初に着く。


「✧(๐•̆ ᗜ •̆๐)爺ぃ~久し振りの兄弟水入らずだ。判ってくれ!それに明朝には父上もおいでになる。立派な親を持つと子もそれなりに気を使うのだ。許せよ♪」


そう言って笑った。


皆、若君のこれまでの道程を知っているから、親子・兄弟の情を持ち出されると笑えない。しんみりとしてしまって、朝政の場は途端に静けさに包まれる。


すると北斗ちゃんは急に大袈裟に照れまくると、「Σ(,,ºΔº,,*)ヤダなぁ〜皆、気にしない気にしない!待たせてゴメンよ♪」と言って可愛らしくお辞儀した。


ちゃんと筋を通すのが若君の流儀である。劉封もそれに釣られる様にお辞儀する。それはまるで皆に慕われる弟の追体験でもしている様にも感じられた。


関羽はマジマジと若君を眺めながら、ゴシゴシと自慢の顎髭(あごひげ)をシゴいている。そして明らかに次の着手(リアクション)に備え、真摯に耳を傾けていた。


それは他の者も同じであり、大将軍である関羽をまるで手本にする様にじっと耳を傾けている。皆、これまでの経験から、きっと若君の"閃き"が状況を打開するで在ろう事を期待しているのだ。


北斗ちゃんは皆のその直向きな視線を熱く感じていた。そしてその静かな中にも芯のある熱視線が彼らの覚悟を示している事を深く理解していた。


やがてその若君が歩を進め、登壇して姿勢を正すと、皆『いよいよだ!』とゴクリと唾を呑み込む。


北斗ちゃんは皆を俯瞰する様に見渡すと、ゆっくりと口を開いた。


「(๑´❛ ᗜ ❛)੭ ੈどうやら呉が動き始めたらしいね♪話は聞いた。桓鮮の報告に依ると三方向からここ江陵城と南郡城、そして公安砦を目指しているそうだが、心配はいらない。彼らは決して国境線は越えて来ないよ♪だから皆も慌てず防衛線を死守してくれるだけでいい…」


「…(ღ • ▽ • ๑ )相手が仕掛けて来る事はほぼ無いだろう。恐らく互いに睨み合いに徹する事に成るだろうから、勇み足で先制攻撃に到らぬよう心掛けてくれればそれで良い。要は相手に報復攻撃の機会を与えぬ事だね。彼らは決して先に手を出す事は無いだろう♪」


北斗ちゃんは予言する様にそう告げた。


すると皆を代表する様に大将軍・関羽が口をはさむ。


「(*`艸´)੭ ੈ若、なぜそう言い切れます?呂蒙は復興を終えて江夏郡まで戻って来ました。最前線を抑える大都督としての我らに対する確固たる姿勢の表れとは想われんのですかな?」


「✧(๐•̆ ᗜ •̆๐)…まぁそういう考え方もあるね!でも実際には爺ぃ~は恐らく僕と同じ考え方なんだろう?この中にもそういった懸念を持つ者も居るだろうから、敢えて口にしたな?どうだい、図星だろう?」


北斗ちゃんはクスクスと笑いながらそう述べた。関羽は溜め息混じりに頷く。


「⁽⁽( *´艸`٥)…やはり若には敵いませんな。その通りです!儂の掴んだ情報では、先頃、呂蒙は孫権殿に富国強兵への進言をしたそうですからな。孫権殿におかれてはその進言を是として正式決定を下したとの事…」


「…(*`艸´)੭ ੈそれをわざわざこの期に及んで覆すとは想えません。儂の見立てでは、恐らく我等を牽制し、脅した後に安全に富国強兵を推進する為ではないかと推察します…」


「ꉂꉂ(๐•̆ ᗜ •̆๐)へぇ~爺ぃ~もやるじゃないか!さすがに大将軍は伊達じゃないね♪僕もその情報は掴んでいる。でも僕の見立ては少々異なる。牽制という考え方は正しいだろう♪でもね、それだけじゃあ無いんだ…」


「Σ( *´艸`٥)…と申しますと?」


「(ღ❛ ⌓ ❛´*)…う~んとね。僕は無駄に君達を待たせていた訳じゃない。少し頭の整理をしておきたかったんだよね!だからのんびりやって来たんだ。でもお陰様で考えはまとまったから心配は要らない…」


「…(๑*´° ᗜ °๑)੭ ੈ✧実は呂蒙の身になって考えてみたんだよ♪彼は陸遜や虞翻、そして歩隲まで召喚したんだよね?念の入った事だが、これは彼らそれぞれが互いに異なる方針を秘めていると今後の国策に支障が出ると考えたからだろう…」


「…✧(๐•̆ ᗜ •̆๐)歩隲を召喚したのはある意味、見せしめだ。彼は僕が解放してやってからはじっと動いていない。報告すらしている素振りか無かったそうだ。だとしたら、彼を呼び出しその情報を引き出すと共に、彼の忠誠心に揺るぎが無い事をまず確認しておきたかったのだろうな…」


「…(๐•̆ ·̭ •̆๐)彼を見せしめにしておけば、後の者は案外、口が滑らかに動くだろうから、この際その本音を引き出しておき、その上で国策に沿う方向性に皆の気持ちを統一しておく必要性が在ったのだろうね…」


「…(๑•́⌓•́).。oO たぶんその中でもっとも僕らに敵愾心を残しているのは虞翻だろう。彼を納得させるには何かをさせなければ成らなかったのだろうね?そして呂蒙自身も富国強兵策を献じなければと、後手を踏んだ為に採用出来なかった策を胸に秘めていたとしたらどうだろう…」


「…(•́⌓•́๑)✧虞翻にやらせてみようと想っても不思議じゃ在るまい。若しくは虞翻がその策の実現を直訴したのかもだが、彼らは意思の統一を計るためにやる事にしたのだろう。それが牽制で在り、それだけじゃ終わらない問題なんだ!」


北斗ちゃんはそこまで言うと一旦、言葉を切って皆を眺めた。皆、真剣に聞き入っている。すると馬良が小気味良い合いの手を入れてくれる。


「それで…ღ(。◝‿◜。)若はどうお考えなのです?」


「✧(๐•̆ ᗜ •̆๐)誘導だね、きっと!牽制その物が誘導だと想う。三方向からの攻勢は我々の意識をそこに向ける為の誘導なのさ♪そして彼らの目的は恐らくその間隙を縫ってまたぞろ間諜を送り込む事に在るのだろう…」


「…( •̀_₍•́ )そしてそれは恐らくもっとも危険な間諜だ!これはまず間違い無いと想うが、虞翻をこちらに送り込む事が彼らの狙いだと想う!それさえ済めば彼らは撤退する。後は富国強兵に専念する事だろうさ…」


北斗ちゃんのこの言葉は皆を騒然とさせた。在ろう事かあの虞翻がやって来るというのだ。


そしてその狙いがややもすると若君の暗殺という根の深い危うさを感じさせたからで在った。関羽は懸念を表明する。


「Σ( *´艸`٥)何と!それは不味い、不味いですぞ!何か早急な対策を取らねば…」


「(#`罒´٥)੭ ੈ何の!あっしが止めを刺してやります!」


田穂も一歩も引かぬ構えであった。


北斗ちゃんはほくそ笑み、やがてケラケラと笑い出す。皆、呆気に取られる。


「(٥`艸´)੭ ੈ若、何が可笑しい!これは由々しき事態ですぞ!正気ですか?」


すると北斗ちゃんは微笑みを浮かべながら皆を抑えた。


「Σ(,,ºΔº,,*)何だ!大丈夫だよ♪だって彼がどんな手でどう潜入するか僕には手に取る様に判るからね!久し振りに閃いちゃったんだなぁこれが♡」


北斗ちゃんはそういうとズバリ予言した。


「(⁎⁍̴̀﹃⁍̴́⁎)判らないかなぁ…判らないだろうね?それは…」


皆、若君の言葉に生唾を呑む。そしてそれを聞いていたひとりの男が口を開いた。


「૮˃̵֊ ˂̵ ა…そういう事ならこの俺っちにお任せを!必ずや虞翻を捕らえてみせます♪」


その力強い言葉に皆は一斉に視線を向ける。それは橙色の衣を身に(まと)い、その頭には山高のとんがり帽子という奇妙な成りの男であった。


桓鮮その人である。


【次回】天命

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