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天職への目覚め

楼琬が引き揚げてしばらく経つと取次の者が来訪者の到来(とうらい)を告げる。北斗ちゃんはすぐに入室を許可したので、来訪者は然程も待たされる事無く彼の目の前にやって来て拝礼に及んだ。


「(๑´ސު`)✧これは若君!御無沙汰しております。元直(げんちょく)只今(ただいま)罷越(まかりこ)しました。本日はどういった御用でしょうか?」


徐庶(じょしょ)であった。彼は隆中の草蘆(そうろ)を出て意気揚々とここ江陵に出て来たまでは良かったが、余りにも次から次へと起こる変事に振り回される太子の繁忙さに(あお)りを受ける様に、遅々としてお役目が決まらないでいた。


彼がここ江陵に来てからやった事といえば廖化の師と為って書に親しむ学びの真髄(しんずい)を伝授しただけである。


それ以外の時には城外の街に住まい、民の暮らしの中に溶け込む様にのんびりと過ごしていた。


但しそのお陰でひとつ判った事がある。自分は割りと頼られる存在だという事であった。




彼が元々民の暮らしの中に身を置こうと思ったのは、長年の官吏としての暮らしに窮屈さを感じていたからだった。


まぁ官吏とはいえ彼の場合はそれ相応の役職に就いていた訳だから敢えて評すならば高級官吏と言えるだろう。


けれども何かを特別に成したかと問われる為らばそれは皆無と言っても過言では無かったのである。何故ならば彼は母親を人質に取られ、泣く泣く曹操陣営に身を置く事に為ったからだった。


徐庶は劉備玄徳に見出だされ、君の片腕としてこれから縦横無尽に尽くす気持ちに溢れていた時期に(くだん)(ごと)奸計(かんけい)()められて、君の許を去る事に為ったのだから、曹操の為に(はかりごと)を巡らせる気持ちはまるで無かった。


(ゆえ)に必然的に自分の能力を自ら封印し、広い大空に羽ばたける程の力強い翼を持ちながら、鳥籠(とりかご)に閉じ籠もりその翼を広げる事をずっと拒んで来たのである。


当然の帰結として自分でもそんな不毛な生活が面白い筈は無く、窮屈さを感じても当たり前だったのだ。


それでも彼の信念は変わる事は無く、時だけはどんどんと彼の肉体から若さや精気を奪って行く。彼の忸怩たる想いがどれ程のものかは本人にしか判らない苦行に他為らなかった。


恐らくは血反吐を吐く程に苦しい時期を過ごした事だろう。それでも母親を守る為には我慢するしか無かったので在ろう。


そんな長い年月が彼の心を(むしば)み、官吏としての自負を殺してしまっていたのであった。だから彼にしてみれば、母親の死は悲しく無い筈は無かったが、それを機に解放された心持ちが芽生えたとしても不思議は無かったのである。


だから彼は曹操の許を去り、逃げたのだと言える。そして草蘆での雌伏を経て、一念発起してここ江陵にやって来たのだ。




彼は当初、すぐにでも役職を与えられて、打倒曹操に邁進するつもりだったが、ここの若君はかなり慎重な御方で今はその時に(あら)ずと全く動く素振りすら見せない。


そればかりかかなり好戦的な筈の関羽将軍でさえ、守り固めるだけで北伐をする気が在るのかさえ怪しいものだったのである。


『(๑´ސު`).。oO 何故(なにゆえ)か?』


徐庶はこれまでの間、只ひたすらに暇を持て余しボォ~と日夜過ごして来た訳では無かった。


彼はその後その命題を胸に秘めて成り行きを見守って来たのだ。その中で判った事は『急進的な北伐』よりもまずはその『(いしずえ)を築く富国強兵策』を念頭に事を進めている事は明らかだった。


その中で見聞きする若君の人となりは慈愛の心に満ちた良き君主像だった。だから皆が付き従うのかといえばそうでは無いのだ。


確かに君主たる者、慈愛の心を持たないよりは持っていた方が良いに決まっている。けれどもそれだけでは君主は務まらない。


特に戦時に於いては尚更そうである。権謀術数が飛び交うこの戦国期にそんな悠長な事を言っていては敵に付け入る隙を与える様なものだ。そんな事では民にも配下にも在らぬ(おそ)れを与えてしまう。


この若君の稀有(けう)なところはそんな事は百も承知の上で慈愛の心を持ち続けている事である。そして隣国に対する備えも怠る事が無い。


対峙する策も練りに練られていて、揚げ足を取る隙すらも無かった。そして出色なのが河川整備と運河構築計画である。


その為に大国・魏に同盟を持ち掛け、実際に魏蜀同盟を結んでしまった。そしてこの河川事業を実現する為の意欲足るや半端が無い。


その為の足枷(あしかせ)と為る懸念材料はその都度、(ことごと)く解決して行き、目の前に立ち塞がる壁を造らぬ様にそれはもう繊細な程に神経を研ぎ澄ませて一歩ずつ確実に前進させて居るのだ。


この施政方針が皆に力を与え、その確固たる姿勢とその(たぐ)(まれ)なる力量に感銘を受けているからこそ、皆が付き従うのだと徐庶は感じていた。


彼は一度既にこの若者には会っている。弟子の廖化の指導をしていた時にその指導を眺めており、とても感銘を受けたと仰っていた。


そしてその人となりが噂に違わぬものと認める事が出来た。この若君がこれからこの荊州をどう導くのか期待が持てる印象だった。


徐庶はあれから接見に至る日々を愉しみに過ごして来たのだ。そして遂にその日が来たと喜んでいたのである。




「(๑´❛ ᗜ ❛)੭ ੈ先生!長らくお待たせしてスミマセンでした。ようやく河川事業に着手出来る目処が立ちましたので、ここらで一段落です。先に進む前に先生とのお約束を果たそうと本日はお呼び立て致しました。どうか忌憚の無いご意見を賜りたい♪」


北斗ちゃんはそう告げると徐庶に向き合う。徐庶の方でもようやく念願の時を迎え、今しか聞けぬ事を確かめたい思いでいっぱいだった。だから自然とその言葉が口をついた。


「ꉂꉂ(´ސު`๑)ではひとつ教えていただきたい。ズバリ若君は河川事業の先にどんな景色を観て居られる?こんな戦時に危険を冒してまでやる事なのか儂にはまだ良く理解出来んのですよ!どうです?返答はいかに…」


徐庶の気迫のこもったその言葉は北斗ちゃんの心に一直線に突き刺さる。それは鋭利な刃物を躊躇無く刺し込む程の単刀直入さが在ったのである。


その時の彼は何故か嬉しそうに頬を緩めて笑みを称えた。我が意を得たりとコクりと頷くとおもむろに答えた。


「(∗˃̶ ᵕ ˂̶∗)♡さすがは元直様♪核心を突いて来られる!判りました。では申しましょう。それはズバリこの中華万民の人々の将来を作る為です。今この中華の人々は、戦争に明け暮れる三國の対立の狭間に在ってその人生を左右されています…」


「…(*`•o•´)੭ ੈ人は本来、人として産まれた時に自分の生き方を自ら選択する自由が在ると僕は想うのです。自分の可能性を模索し、自分の限界に悩み、自分の進む道を切り拓く。そんな当たり前の事が出来る世の中が僕は人の人生には必要なのだと考えています…」


「…(ღ❛ ⌓ ❛´٥)けれども現在の戦の続く世の中ではそんな生き方を願っても実現は難しいと想うのです。明日死ぬかも知れないと想えば、どうしても最優先されるのはどう生きるかでは無く、どう命を繋ぐかという事に成りますものね…」


「…(٥ •ᗜ•)それでは人、本来の生き方を模索する事など出来ません。僕はそんな不幸な社会構造は早く改めなければと考えています。その為には何が必要なのかと言えば、それはやはり恒久的な平和でしょう…」


「…先生!✧ ⁽⁽(•̀ •́๑)(๑•̀ •́)⁾⁾ و✧僕はね、秦縁殿のこの言葉を聞いた時にとても共感を覚えたのです。そんな素敵な社会に為ればどんなに良い事だろうと想っています。だから戦に拠る天下統一がその答えでは無いのだという結論に達したのですよ♪…」


「…(٥ •ᗜ•)੭⁾⁾ 例え戦に勝ち、一時の平和的な社会を実現してもそれは一過性の平和に過ぎません。力の在る者が弱者を踏みつけにして平和を実現してもそこには必ず(うら)みや(わだかま)りが残ります…」


「…(๐•̆ ·̭ •̆๐)=3 強者は自らの力に溺れいずれは堕落する事でしょう。弱者はその痛みを忘れず必ずや巻き返しを計る事でしょう。そんな事を永遠に繰り返して居れば、世の中は遅々として動かず、人もいつまでも前には進めないのです…」


「…๐·°(৹˃̵﹏˂̵৹)°·๐それは秦帝国の滅亡や漢帝国の堕落が証明しています。今、ここでそんな負の連鎖に歯止めを懸けなければ、世の中の移り変わりは決して良い方向性を見出だす事は出来ないに違い在りません…」


「…先生!˚‧º·(˚>ᯅ<)‧º·˚僕はね、そんな負の連鎖に歯止めを懸けるのは今しか無いのだと考えているのですよ!為らばどうするか?それは戦に拠るのでは無くて、あくまでも平和的な手段でこの天下を安寧に導く事だと思ったのです…」


「…(๑´❛ ᗜ ❛)੭ ੈそしてその考えた手段が河川事業を成し遂げる事なのですよ♪その結果として僕が得たいと想っているのはこの中華全域にあまねく拡がる恒久平和なのです♪そしてその目的が万人の人生を取り戻す事なのですよ…」


「…ꉂꉂ(• ▽ •๑ )何故かって?それはまだ明かせません。その結果はまだこの僕の頭の中に描かれているだけのものです!僕には勝算が在りますが、今ここで明かせば他人には絵空事に感じられるに違い無いのです…」


「…(๐•̆ ᗜ •̆๐)だから結果を出した時に僕の心のうちが皆に理解されるだろうとだけ言っておきます。ひとつ言える事は、河川事業が成功したら僕の勝ち!失敗したら我らは滅亡し、武力に拠る天下統一に世の中の針は再び動く事に為るでしょうね…」


「…✧(❛ ࡇ ❛´٥๑)それは避けねば為りません。魏王はその強権を行使して天下統一を目指しています。呉王も似たようなものです。そんな二人と同じ事をしても一番に分が悪いのは我々蜀です…」


「…(∗˃̶ ᵕ ˂̶∗)♡僕は敢えて二人とは同じ土俵で戦う事を避け、堂々と自分の土俵で戦う選択をしました。人は一か八かの無理な選択と言うかも知れませんが、その(いばら)の道を進む事もこれ勇気です…」


「…(๑´❛ ᗜ ❛)੭ ੈ僕の選択が正しい事を身を持って証明したい。それにこんなキテレツな事を考えて実行出来るのは天下広しと謂えどもこの僕だけでしょうからね♪それにこの手法は皆に勇気と希望は与えますが、死人は出ない。やる価値はあると想うのです。ただそれだけです♪」


北斗ちゃんはそう言うと笑みを浮かべた。その確信在りげな瞳には自信が強く感じられて深みのある輝きが宿っていた。


徐庶はその意気込みに圧倒されて聞き入っていた。この若者のどこにそんな力が宿っているのか不思議に想えて為らなかったのだ。


それは恐らくこの若君の持つ信念なのだろうと想う他無かったのである。でも同時にその先に待つその結果とやらに到達させてやりたいとも想ったのだった。


この瞬間に徐庶もこの若君に感化されたと言って良いだろう。いつしかこの若者の意気込みに賭けてみたいという気持ちに為っていたのである。


「ꉂꉂ(´ސު`๑)ホッホッホ♪成る程!万人の未来を切り拓き真の人生を過ごさせてやりたいのですな♪しかし…それはちと傲慢な考え方では在りませんかな?何も貴方一人がそこまで気張らなくて良いと儂は想うのだがのぅ…」


「(٥ •ᗜ•)駄目ですかね?僕なりに考えた結論なのですが。それにそれは意気込みであって、全てがひとりで成せるとは想っていません。現に僕は色んな人々に助けられてここまで来たのです。皆で協力すればきっと成し遂げられると想っています!」


「(๑´ސު`)✧否…悪くない!むしろ面白い♪若君!儂は責めとる訳では在りません。この時代に貴方の様な考えに立ち、それを本気で成そうとする者など居りませんからな!それに貴方は自分で仰られた様にちゃんと判って居られる…」


「…自分の力…否、ひとりの人間の力などたかが知れている。皆で協力しその目的に向かって邁進する。そして今、現実的に貴方はそれを有言実行されて居られる。だから皆が貴方に魅せられ付き従う。着地点がしっかり見えており、そこに皆を導く…」


「…面白いでは在りませんか?悪く無いですぞ♪それに相手と同じ考えに立たず、自分の土俵で戦うという姿勢が気に入りました。それに誰ひとりとして死なず社会貢献にも成る事です。なかなか考えられている…」


「…まぁその先の展望はまだ見えて来ぬが、語れないと言いつつ、その覚悟は十二分に伝わった。貴方にしか見えていないというその先の未来はきっと明るいものなのでしょうな!それくらいの事はこの儂にも判った気が致しました…」


「…どうでしょうな?この儂もその目的を一緒に目指す同志に加えて下さらんか。貴方となら面白い未来が築けそうだ。何、この儂もまだまだやれますぞ♪これは伊籍殿に聞いた話だが、貴方は"経年劣化"していないから頭の血の巡りが良いと言われたそうですな!…」


「…それを言うならこの儂だって"経年劣化"しとりゃあせんのです。何しろ魏国に居る間は大して頭を使っておりませんからな!ガッハッハッハ♪まぁこれは儂の主義の問題ですから多くは語りませんが、まぁそういう事です。如何ですかな?」


徐庶は豪快に笑いながらも最後は自嘲気味に照れて見せた。少し遊びが過ぎたと想った様だった。


北斗ちゃんは徐庶の小気味の良いその言葉にとても勇気づけられていた。軽くポンと背中を押してくれた気がしたのである。


徐庶は肩に力が入り過ぎている弟子を()(いたわ)るように大らかな優しい瞳で彼を見つめていた。


「先生!(´⸝⸝• •⸝⸝)੭⁾⁾ 勿論ですとも♪僕は貴方がそう言って下さるのを待ち望んでおりました。貴方のように造詣(ぞうけい)が深く、数多(あまた)の経験値をお持ちの方が合力(ごうりき)して下さるのであれば百人力です。こんなに力強く感じる事は無いでしょう。喜んで貴方を迎えたい。否、是非ともお願いします♪」


北斗ちゃんはペコリと頭を下げ、歩を進めると徐庶の手を強く握りしめた。その手の温もりは徐庶にも伝わった。


「宜しい!ꉂꉂ(´ސު`๑)これでこの儂は(まご)(かた)なき貴方の配下。何でも命じて下され♪儂は如何様(いかよう)にも相務(あいつと)める事でしょう。なぁにこう見えてこの儂もまだまだ若い。縦横無尽に立ち廻わって御覧にいれましょう♪」


徐庶はほくそ笑む様にそう(のたま)う。北斗ちゃんは嬉しそうにその瞳を輝かせながら、その気持ちを受け取めた。


「(๑´❛ ᗜ ❛)੭ ੈ有り難う御座います♪そうと決まれば話しが早い!先生はどんな仕事をお望みですか?是非遠慮無く仰って下さい!」


この若君の言葉に徐康は問答をするように言葉を返す。


「そうですな…(๑´ސު`).。oO この儂にも意見(プラン)が無い訳じゃない。ですがどちらかというと、若君がこの儂に何を求め、何をさせたいのかに興味があります。そこら辺の本音をお聞かせ願えればと想っておるのですが、如何(いかが)かな?」


何とも面倒臭い親父である。けれども成る程、言っている事は的を外れている訳では無い。


それに彼はまだこの荊州の歯車の中には含まれていない新しい人材なのである。やがてはあの楼琬が次々に開拓した新しい人材を送り込んで来る事だろう。


これは考えようによっては、良い切っ掛けであった。人材は得たが、そのまま腐らせていては全くといって意味が無い。


その人の良し悪し、得て不得てを選別し、使いこなすのも上に立つ者が避けては通る事の出来ない道である。


北斗ちゃんは父・劉備玄徳が初めて龐統士元(ほうとうしげん)に引見した際にその手腕を量り間違い、地方の官吏に任命して後に、赤っ恥を掻いた事を想い出していた。


諸葛孔明に(さと)され、気がついた時には張飛とひと悶着あった例の件である。勿論、人の行いに絶対は無い。人とは間違える生き物だからである。


けれども本人の努力次第ではその経験値を幾らでも引き上げる事は出来るのである。こればかりは失敗を恐れず、挑戦し続ける他無い。


その姿勢がある限り、可能性は決して0では無いのだ。北斗ちゃんにはその事が良く判っていた。


多くの書物を読み(あさ)り、先人の失敗を(かて)にし、さらに率先して行動する中で多くの経験を学んで来た。


無論まだまだ足りない事だらけなのは本人が一番自覚している。でもそんな事を(こと)ここに至って叫んで何に為ろう。


今、彼に出来る請一杯の知力を尽して見極めるほかに無かったのであった。


『(٥ •ᗜ•)(ため)されている…』


当然彼はそう想った。でもそこに迷いは無かったのである。


「✧(๐•̆ࡇ •̆ ٥๐)そうですね、先生は軍師としての力量は群を抜いている。本来であれば力を発揮出来る地位(ポジション)に着いてもらうのが筋というものでしょう。けれど、先程から申し上げているように、僕は当面、戦をする気はまるで在りません…」


「…(๑´❛ ᗜ ❛)੭ ੈ守備固めという点に於いては、爺ぃ~や馬良、各地に配置した僕の仲間達が知恵と工夫で乗り越えて来たのです。今、その防衛線を特にいじるつもりは在りません。僕は忙しい中でも、仲間たちの事は気に懸ける様にしています…」


「…(。˃ ᵕ ˂。)それは先生、貴方も例外ではありません。先生は見ておりますと人と交わるのがお好きなようだ。どうしても放っておけないのですね?だから廖化を書に親しむように導いた。そして諸葛均殿にも教えを伝授した。それだけじゃありません…」


「…ꉂꉂ(• ▽ •๑ )僕の耳に入って来ただけでも貴方は数多くの民の相談に乗ってやっている。恐らくとても毎日が充実していた事でしょうね。丞相が待ち(ぼう)けを食らう訳です。あの方は久し振りに貴方が訊ねて来ると想っておられたようですが、生憎(あいにく)、その脈が無いと判ったようでした…」


「…(๑>؂•̀๑)" そしてそれで良いと言われたのです。"お節介焼きは今に始った事じゃない。この私を玄徳様に推薦為されたのもその一つだ"そう言って苦笑いされておりました。そんな貴方に僕はひとつ提案があるのです。貴方を法務全般に携わる職務にお着けしたい…」


「…(๑•́⌓•́)✧その上で貴方にやっていただく事は"枠に(とら)われない助言と指導"です。僕は実際に貴方のご指導を目の当たりに拝聴する機会を得られました。その時とても感銘を受けました…」


「…✧(๐•̆ ᗜ •̆๐)貴方は答えを導くのに相手に良く考えさせて悟らせる手法を使っておられた。そして判り易くかつ忘れないように関連付けを必ず行っていました。先生、僕はね、この荊州で"考えて行動する自由"を提唱しています。貴方の教えは僕の理念に沿うものでした…」


「…⁽⁽ღ( •̀ ᗜ •́ *)そしてこの僕自身ですら共鳴し、共感する事が出来たのです。人は血の入れ替えを行わないと停滞し、新風を巻き起こす事は出来ぬ者です。その対策としては人事を刷新する事が一番望ましいのでしょうが、時間との勝負の今、なかなかそこまで、思い切った事も出来ません…」


「…(๑ • o•๑)=3 そこで先生のお力を拝借したいと想ったのです。日頃は法務に携わりながら、民や官の訴訟を但って下さい。勿論、相談に乗ってやるのも良いでしょう。それと平行して各部門の査察を行い、改善点を助言・指導いただければ、より目的に早く到達する事が出来るかも知れません…」


「…✧୧(๑•̀⌄ •́ ๑ ૭)各部門から見込みのある者を集め、先生の教えを伝授して下さるのも良いでしょう。今僕が言った事はあくまでも提案の一端に過ぎません。先生の自由裁量で進めて下すって構わないのです。如何ですか?僕が今、貴方に求める事は以上です…」


「…ღ(°ᗜ°٥ღ)こき使うようで申し訳ありませんが、珠玉の宝をいつまでも腐らせておく事は出来ません。人には相応(ふさわ)しき贈り物を。敢えてそう申し上げておきます♪」


北斗ちゃんはそう()(くく)る。徐庶は呆気(あっけ)に取られて見つめていた。

【次回】強き味方

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