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首脳会談

若君の指示の許、『ローアン』なる人物の特徴を書き記した回状が各城に行き渡る。捜索協力の依頼と発見時の即時連絡の依頼である。


ここ公安砦でも早くもその文を受け取り、了解した旨の返信を送る。費観は仕事が早い。


ところがタイミングは悪く、まだ張翼は領内の視察からは戻って居なかった。彼が居たならすぐにでも身柄を確保していた事だろう。


世の中、都合良くはいかないものである。


費禕もこのところ忙しくそんな事に構っている暇は無かった。彼は健康診断の手伝いのため江陵へ出張をして不在だった分、太守の職務が滞っており、挽回するべく精を出している。


それに今後も繰り返される事を想えば、先手先手で済ませる事は済ませておきたかったのだ。費観も彼を(おもんばか)り、為るべく専念出来る様に努めていたので、この件は費禕の罷り知らぬ事であった。




傅士仁は武陵のとある湖畔で大型船の改良と量産に力を入れている。二隻の船を既に造り上げ、五隻目に着手していた。


『何じゃこりゃあ?(ღ´皿`*).。oO ローアン??ふむ…隠れ棲んでいる儂には縁が無さそうだが、若君たっての御依頼だからな。胸には留めておくとしよう…』


彼はそう想いながら、釣り上げた戦果をくべた囲炉裏から、魚を一匹引き抜き、ムシャムシャと美味しそうに食べている。腹が減っては戦は出来ないのである。


彼は一応、荊州海軍総督なのだが、その実態は隠れ棲んでの大型船の量産と操船技術の教練を通じて、水兵のレベル向上を計る事であった。


日々の努力無くしては何事も成し得ないのである。『(*´皿`*)੭⁾⁾ 来るべき日のために…』それが彼らの合言葉だった。




張嶷(ちょうぎ)はすっかり城主らしくなり、今や南郡の(かなめ)である。趙雲も太守らしく政務に励んでいる。


潘濬の予見通り、その飲み込みは早く手間が掛からなかった。しかしながら未だ毎日の鍛練は欠かさない。それは彼が将の中の将である由縁である。


「(* ̄^ ̄)੭⁾⁾ 伯岐(はくき)!若君から文が来ておる。御主は"ローアン"なる男を知っておるか?動物の毛皮に身を纏ったスゴ腕だそうだ♪」


「はぁ…⁽⁽(ღ´﹃`).。oO "ローアン"ねぇ??知りませんな!そんな獰猛(どうもう)そうな輩には知り合いはいないっすね?」


「だろうな!ꉂꉂ( ̄^ ̄*)私もだ♪だが成りはともかく顔は娘っ子の様に端麗らしい。ともかく気には留めておいてくれ!若君のたっての願いだ♪」


「そらぁ、もう!⁽⁽ღ(´▽`*)勿論っす♪じゃあ子龍様!私は教練に行って参ります♪」


「毎日御苦労だな!(* ̄^ ̄)੭ ੈ宜しく頼む♪」


「⁽⁽ღ(´◇`)はい♡」


こうして、ここでも特に想い至る事無く日常は過ぎて行く。




建熙(けんき)!⁽⁽ღ(`• ᴥ •´*)孟達殿を呼べ♪」


劉封は費立にそう命じる。


「⁽⁽(*⁰▿ ⁰ *)はい♡」


費立はすぐに孟達のところに飛んで行き、伝える。孟達は鄧賢を伴うとすぐにやって来る。


「坊っちゃん♪(ꐦ ‾᷄꒫‾᷅ *)⁾⁾ 何か御用で?」


「あぁ…⁽⁽(`• ᴥ •´*)忙しい中、悪いな♪実は義弟から文が来てな!これを読んでくれないか?」


孟達は文を受け取り中身を眺める。


「フムフム…(ꐦ ‾᷄꒫‾᷅ *).。oO "ローアン"??いやぁ知りませんな!おい鄧賢、お前はどうじゃ?」


「(`ロ´;)いえ、私も知りません…」


「(ღꐦ ‾᷄꒫‾᷅ *)⁾⁾ だ、そうですが?」


「そうか…ღ(`• ᴥ •´*)判った!では公嗣(こうし)にはそう返事しておく♪だが一応、心に留めておいてくれ!」


「「(ꐦ ‾᷄꒫‾᷅ *)(;`ロ´)判りました!」」


二人とも狐に包まれた気分で去って行く。今どき、動物の毛皮を身に纏った奴など居るのかと半信半疑だったのだ。


「(*`• ᴥ •´).。oO ところで、建熙も心当たりは無いのだな?」


劉封はおもむろに訊ねる。


「はい!⁽⁽(*⁰▿ ⁰ *)全く!」


「そうか…⁽⁽(`• ᴥ •´*)義弟の役に立ってやりたかったのだが、仕方無いな?でも気には留めておいてくれ♪」


「勿論です♪(* ⁰ ▿⁰*).。oO わっちもあの方は気に入ってますから…」


「ほぉ~そうか♪(*`• ᴥ •´)੭ ੈお前は公嗣が好きになったのか?それは有り難う♪私も嬉しいよ♡」


劉封はそう述べて微笑んだ。彼はいつまでも頼りに成る兄貴で居ようと改めて想っていた。




周倉はこのところ毎日のように農具の量産に励んでおり、忙しい。時折依頼の来る華佗老師の医療道具もその合間にこなす。彼はそれらを造っては、卸しに行く日々である。


彼のお陰で農具はかなり広範囲の民に行き渡り、皆、農地の開発に勤しんでいる。荊州の自給率向上にかなりの貢献と成っていた。


「おい!✧(ღ^ิ౪^ิ*)お前たち、こんな奴見なかったか?」


周倉は農具を卸した先々で『ローアン』の所在を訊ね歩く。ところがその反応は芳しくなかった。知っている者は皆無だったのである。


「そうか…ꉂꉂ(ღ^ิ౪^ิ*)でもこれから通り掛かるかも知れぬ!気には留めておいてくれ!」


「「「はい、判りました!!!」」」


周倉はこれは残念と溜め息を漏らしながら、巨体を揺らし、再び農具の鍛練に戻って行くのだった。




交州滞在中の許靖は士燮との協定を取り(まと)めた事で身体が空いた。そこで呉で話の判りそうな人物の物色に励んでいる。


ゆえにここのところ忙しく、常宿には戻って居らず、長沙や桂陽に日参しては酒場に通っている。酒場は何といっても情報の源である。


情報収集無くして目的は掴めない。彼が不在の内に、常宿には文が届いていたが、彼の目に触れる事は無かったのである。


『しまった!Σ( 'ע ٥)そんな事になっていたとは?』


彼が常宿に戻り文を手に取った時には時既に遅かったのであった。




『(ღ❛ ⌓ ❛´٥)ほぉ~世の中は広いな♪そんなキテレツな奴がまだ居たか♪』


秦縁は田穂の訪問を受けてほくそ笑んでいる。虎や狼の毛皮を纏い、ワニ革の靴を履く、容姿端麗な娘っ子の姿は、想像を絶する。


「判った!ღ(❛ ⌓ ❛´*)心当たりは特に無いが俺も気にしておく事にする。何なら探しに出掛けても良いが、本業もあるのでな!合間に聞いてみてやろう♪」


「(*`ᗜ´٥)੭ ੈすいませんが頼みます!若も躍起に為ってますから♪あっしも仲間に探させてますんで!」


「あぁ…(๑´❛ ᗜ ❛)੭ ੈ任せてくれ、だがこれは俺の勘だが、わりとあっさり解決する気がするな♪待てば海路の日和ありさ!」


秦縁はそう答えると再びほくそ笑んだ。田穂も聞いていてそんな気がしていた。


『この人の勘は当たるからな…(〃`⌓´٥)=3 結果オーライかもなぁ♪』


そう想ったのである。




その頃、北斗ちゃんは未だ考えているものの、答えは出ない。考え過ぎて気持ちが悪いくらいである。


彼の頭脳はカタカタと過去の情報を紡ぎ出すが、肝心(かんじん)(かなめ)の事になるとその答えを導き出せなかった。


『ローアンねぇ…(°⌓°٥)ロアンじゃ無いよな?ロオアン!はて、何か一瞬、近づいた様な気がする…』


彼がそう想った時に、弎坐が慌てる様に走り込んで来た。ひょっとしたらそんな事が無ければ想い出せたかも知れなかったが、ここでも運命は味方しなかったのである。


「北斗ちゃん♪Σ(٥-ω-ღ٥)大変です!魏王の意識が戻りました♪」


「何だってぇ~!Σ(,,ºΔº,,*)マジで?そらぁ大変だ♪すぐ行こう♡」


彼らにとっては待ち詫びていた瞬間だったから、北斗ちゃんの頭脳(コンピュータ)はここで一旦、リセットされる。優先順位の問題である。


何しろこれで最悪のシナリオは避けられるのだから、当然だろう。


「弎坐有り難う♪田穂!…は使いに出したんだったな。廖化!…はそうかまだ来て無かったꉂꉂ(°ᗜ°٥)困ったな…」


「ღ(-ω-*)北斗ちゃん!あちきで良ければ♪」


「(٥ •ᗜ•)いや、弎坐。君は華佗老師の右腕だ!戻らなくては?」


「⁽⁽ღ(-ω-*)大丈夫ですよ!時間が無いんだから早く言って♪」


「(٥ •ᗜ•)੭ ੈ丞相に声を掛けて欲しかったんだけど?」


「⁽⁽(-ω-ღ*)な~んだ♪お安い御用だよ!じゃあ行くね♪」


弎坐はピュ~とすっとんで行く。北斗ちゃんもその足ですぐに向かった。




北斗ちゃんが到着すると既に華佗先生は来ていて、魏王に鍼治療を施している。管邈は先生の補佐をしている。その様子は落ち着いており、慎重だ。


皆、日々成長している。曹仁は魏王の傍で甲斐甲斐しく寄り添い、そしていつの間にか関羽も到着して、魏王と話し込んでいた。


「ꉂꉂ(`艸´*)陛下も無茶なお人ですな!遊びが過ぎますぞ♪それで倒れるとは酔狂にも程がある…」


「ハハハッ…ꉂꉂ(๑°⌓ °٥๑)孟徳で良い!御主とは戦友だからのぅ♪まぁ迷惑を掛けた、この通り反省しておるわ!子孝にも散々ぱら小言を並べられたからな。今後は気をつけるとしよう…」


「そうなさい…おっ♪若が到着した様だ!若♪こっちこっち⁽⁽ღ(`艸´ღ*)♡」


「✧(❛ ࡇ ❛´٥๑)爺ぃ~もう子供じゃないんだから、全くもう♪」


北斗ちゃんも入室して患者に挨拶を行う。相手の素性がはっきりした今、礼は尽くさねば為らない。彼はキチンと拝礼し声を掛けた。


「⁽⁽( •̀ ᗜ •́ *)目覚められて安心致しました。倒れた時にはびっくりしましたよ。でもお顔の色も良さそうだ!陛下はやはり鍛え方が違うのですね♪」


相手は何を言っても患者である。しかも頭を患っているのだから、怒らせないようにしなければならない。


関羽がどっしりと構えているから、相手も必要以上には無茶はしないだろうが、北斗ちゃんは慎重に入った。勿論、医者としての彼がこういう時には功を奏する。


けれども立ち直った魏王は強敵である。関羽の存在がどれほど心の支えになるか、彼は身に沁みて感じていた。


おそらく彼が丞相に声を掛けたのも、少なからず原因はそこにある。意識してのものか無意識なのかは判らないが、心の支えが必要だったのかも知れない。


一方の魏王・曹操は目覚めた時から、状況の把握に努める冷静さを持つ。自分の置かれた立場を推し量るのにそれ程、時間は掛からなかった。


そして目下の関心は擬態がバレたかどうかだったが、それもいの一番に駆けつけた曹仁によって既にもたらされ、承知していた。


「ꉂꉂ(๑°ㅂ° ๑)これは董斗星殿、いや劉禅君でしたな!どうやら貴方は命の恩人らしい。子孝からその手際の良さは聞いている。儂がつまらぬ悪戯を仕掛けたものだから、迷惑を掛けた。この通り面目無い♪」


魏王・曹操も礼には礼で返す。その心の余裕はさすがに一代の英傑というべきであった。


北斗ちゃんも感心して見つめている。相手の中枢まで入り込み、周りには敵だらけ。唯一の味方は曹仁只一人である。


果たして逆の立場だったなら、自分はこんなに平静で居られようかと想ったのである。


「(๐•̆ ᗜ •̆๐)いえ、僕は特に何もしていません。全ては老師のお陰です。お加減は如何です?」


「あぁ…(ღ๑°⌓°๑)✧お陰様で大変良い!おぉ…そうじゃ♪先生にも感謝する。迷惑を掛けた!」


威風堂々とした姿勢は心の余裕を感じさせる。王者の風格である。そして心の余裕は繊細な感謝の言葉となって表れる。


「ホッホッ…ꉂꉂ(ㆁωㆁ*)大王!医者はそこに助ける命があれば、懸命に向き合う。以前そう申し上げたはず。この姿勢が変わる事はありませんな!礼には及びませぬ…」


華佗はそう言って引き下がる。治療が終わったのである。管邈も老師と共に下がる。


その場には四人だけとなった。曹操は改めて、劉禅君と向き合うと口火を切った。


「それで?(๑ °⌓°๑)੭ ੈこの後どうされるおつもりかな??」


ゆっくりと(のたま)うその強い意志にはブレが無い。そこには日常と変わらぬ装いがあった。


関羽は若君をチラッと横目で眺める。


『(*`艸´)…ほぉ~若も負けとらん♪落ち着いとる。大丈夫じゃな!』


関羽はそう判断し、視線を曹操に戻す。彼が居る事、それ自体が相手にはプレッシャーとなり、若君には支えとなる。彼はその事を重々承知していた。


「いえ、特に何も…(˶• ֊ •˶)」


北斗ちゃんはおもむろにそう答える。曹操は少し関心したように軽く頷く。北斗ちゃんは再び落ち着いた様子で言業を継ぐ。


「…ꉂꉂ(• ▽ •๑ )お加減も良さそうですし、悪戯もひと通り効果はあったのでしょう?でしたら、吉日を選んで都にお戻りになられては?勿論、こちらとしても貴国との同盟は遵守したい。せっかくお互いに河川整備に着守したのですから、この機会を活かす方が良いに決まっています…」


「…(ღ • ▽ • ๑ )陛下の並々ならぬ決意は曹仁殿からお聞きしております。長江の工事が進めば、我々にとっても利がある。是非、成果を上げていただきたい。我々は弱小国家なりに少ない予算の中で目的を果たします。早く民の喜ぶ顔が見たい。僕はその想いで真摯に向き合うだけです…」


「…✧୧(๑•̀⌄ •́ ๑ ૭)陛下には優秀な将星が揃っておられるのですから、安心じゃありませんか。今は御身を大切になさい。ゆっくり静養して再びその威風堂々とした姿を、この中華にお示し下さい。僕の想いはそれだけです。只、それだけです♪」


北斗ちゃんは今言える事を素直に述べた。曹操は静かに耳を傾けていたが、コクリと領くと笑みを浮かべた。


「(ღ๑°⌓°๑)⁾⁾ これはこれは温かいその心に感謝申し上げる。だがそれは最終結論と取っても差し支え無いのだな?御主の判断で事を進めても良いのだな?こう言っては何だが、この儂を安全にしかも確実に仕留める機会は今を逃がせばもう無いと断言しよう…」


「…(ღ๑°⌓°๑)✧あの時に仕留めておれば良かったと必ず後日、後悔する事になるぞ♪考え直すなら今の内じゃ!どうする?儂はどうせここに来る段から、命を捨てる覚悟は当にしておる。どちらでも構わんが?」


曹操は恐しい事を平然と述べた。


「大王…(٥ ー̀дー́ )੭⁾⁾」


曹仁もさすがにやり過ぎと口を挟むが、手で制されて諦める。こうなってはもはや制止が利かぬのは判っているし、何か含みがあるかも知れないと想ったのだろう。


曹操は静かな中にもその眼力だけは(たけだけ)々しく獰猛(どうもう)に光らせていた。


『試されている…(٥ •ᗜ•)』


北斗ちゃんはすぐにそう想った。けれどもここは正念場である。


自分がここの責任者であり、その権限があるのだと堂々と示せなければ、相手に安心感を与える事は出来まい。関羽もそれは承知しており、若君の答えを固唾を飲んで見守っている。


しかしながら、彼は一斉、口を挟もうとはしない。若君を信じているからである。その心の抑揚は曹操にも筒抜けである。魏王は関羽のその姿勢に感心し、視線を然り気無く劉禅君に戻す。


やや緊張はしているものの、そこに優柔不断さは欠片(かけら)も無く、やがてその口から決意の言葉がゆっくりと流れ出す。


「陛下♪(๐•̆ ᗜ •̆๐)ご安心下さい。この交渉の権限はこの私にあります。貴方を無事にお返しするのが、僕の結論です!恐らくここにいる関羽も、我が配下達も、異存は無いと断言します。丞相も我が父も同じ気持ちでしょう。陛下を倒すのでしたら、それは正々堂々と戦場で決着をつけるべきかと存じます…」


「…⁽⁽ღ( • ᗜ •٥ღ)それが(いつわ)らざる本音です。どうかこの僕にそこまで言わせないで下さい♪これは最終結論とお考えになって下さって結講です。もはや(くつがえ)る事は在りません♪」


その言葉には一本筋の通った信念があった。関羽も嬉しそうに若君を眺めている。


『(*`艸´*)誇らしい…』


彼の瞳はそう語っていた。


曹操は深い溜め息を漏らし、挑発に乗らず自分の言葉で応えたその若者を、敬意の眼差しで見つめていた。


「…(ღ๑°⌓°๑)⁾⁾ であるか!さすがは子孝が認めた男よ♪感服した。ではそのように頼もう。話しはそれだけじゃ!もう良い。後は任せる…」


曹孟徳はそう言うと、チラリと関羽に視線を移す。


「雲長よ♪(๑ °⌓°๑)੭ ੈ残念ながらそう言う事だ。またまた赤壁の再現だな!儂の首はやれぬ。正直、その覚悟もしとったんだがな?口惜(くちお)しいか??」


そう挑発してくる曹操に、関羽は落ち着いて答えた。


「ハッハッハ♪ꉂꉂ(`艸´*)陛下、軽口が過ぎますぞ!そんな挑発に乗る雲長では在りません。若は信義を重んずる御方です。儂も異存はありませぬ。それに再現と申されるか?それではまたまた貴方の負けという事になりますかな♪」


関羽の(ささ)やかな意趣返しだった。その瞬間、北斗ちゃんと曹仁がほぼ同時に顔を歪めた。勿論、曹操はいち早く空気の流れを読んだ。そして大声で笑い出した。


「クックック♪ꉂꉂ(๑°ㅂ° ๑)そうじゃな!雲長、御主は正しい。この儂の負けじゃ♪君臣両方共、お見事!この会談は後日、長く語り継がれよう。この孟徳、お主らに見事にしてやられたわい♪」


そう応えた曹操はなぜか嬉しそうに見えた。これで相方の(わだかま)り無く、この一件は解決をみたのである。


関羽を伴い、北斗ちゃんが引き上げていると、廊下の奥から三人の男達がヒョコリと顔を出した。潘濬と劉巴、そして最後の一人は諸葛亮であった。


「あれ?(٥ •ᗜ•)⁾⁾ 三人ともどうしたんです♪丞相には声を掛けたはずですが?」


北斗ちゃんは驚いたようにそう告げた。


「フフフッ♪ꉂꉂ(ღ ˘͈ ᵕ ˘͈ *)全ては貴方に委ねると言ったでしょう?まぁ正確には彼らを含めた三人に委ねた事ですがね!若君、貴方を信じたのですよ♪その顔では上手く乗り切ったようですね!良く頑張りました♪見事に期待に答えた貴方を誇りに思います!」


孔明はそう言って白扇を仰ぐ。


「Σ(˶‾᷄﹃‾᷅˵)それはどうも♪…」


「…Σღ(°ᗜ°٥ღ)あれ?顔を見ただけで判るのですか?」


この場合、蛇足に近い物言いであるが、孔明は満足気に答えてくれた。


「フフフッ♪(* ˘͈ ᵕ ˘͈ )੭ ੈ若君、貴方これ以上は無い良い表情をしていますよ!もしかしたらひと皮剥(かわむ)けたかも知れませんね♪」


そう語る孔明も嬉しそうに(ほが)らかな顔に笑みを称えた。関羽も逞しさを増した若君の横顔を眺めながら、喜びを(にじ)ませていた。

【次回】その男がやって来る

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