第十一界—1 『地球ノ鎧』
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「なんでッ……また心の世界みたいに現実を模倣した世界が作られたのか……? いやでもナイトはもうワールデスはいないって……」
もしワールデスによって世界が開かれたという事でないのなら、その上で本来の世界が存在しているのなら——夢オチ?
「いや違う。だったらナイトの破片と俺の傷に説明が付かない……」
アーマードナイト、俺にとってあの崩壊した世界の象徴である存在が確実に実在したという証拠が周囲には散乱している……だからあの灰色の世界は実際にあったはずなんだ。
「じゃあなんで……灰色じゃなく実際に色のある世界が……というどうして展望台にいるんだ俺……」
アーマードハデスと墓場で戦っていて、それから地面に呑み込まれて……
「地面に呑み込まれるってなんだ……?」
実際に経験した事だから、あの感覚を身体が覚えているからその事象を存在するはず……
「じゃあ今が夢……? いやでも……あまりにリアル……ッ……意味分かんねぇよ!」
声を荒らげながらベンチに腰掛ける。
自身を取り囲む世界、自身が置かれている状況を理解出来ず、混乱しながら真っ暗な夜空を見上げる。
「星が1つも無いな……街はあんな光が一杯なのに……」
いや、街が光で溢れているから見えないのか……?
「……ナイトが復活したら聞くか」
言動からしてきっとナイトはあの崩壊した世界の事を全て知っている……となればこっいの崩壊していない世界の事も当然知っている……知っていてくれなければ困る。
「なんか……逆に新鮮だな」
しばらく灰色の世界しか視界に映していたせいか本来の世界、色のある街は眩しいとさえ思える。
そんな風に……懐かしい世界、故郷の景色に思いを馳せ、感傷に浸っていた時——
「誰だ……? 君さっきここに光が落ちてきてたの見てたり——」
「人ッ……!」
背後から……階段の方から人の、俺を呼ぶ声がした。そのどこか懐かしい声の方へ振り向く……するとそこに居たのは……
「なっ……朝日!? なんでこっちに……」
「啓示ッ……」
世界が崩壊してから1度も言葉を交わせなかった俺の友人——夢中 啓示であった。
——
「夕焼け空は綺麗だね……朝と夜が交じって……はは、そう考えるとアーマードナイトは夜の鎧じゃなくて夕方の鎧なのかな? “朝”日と”ナイト”が合体してる——交じってる訳だし」
灰色から夕暮れ色に染め上げられる展望台。白波はそのベンチに腰がけながら独り言を呟く。
「はぁ……1人は寂しい……けどまぁ、朝日を殺すよりはマシだよね!」
彼女はそう言って笑う。
目を閉じて、大きく口を開いて……自らを騙している様な……逆に心の底から浮かべている様な、そんな満面の笑みを作る。
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