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楽しかった、悔いはない(もっとガチャ回したい)

初小説、御目汚し失礼

 つまらない人生だった。

 好きなことだけをして生きていたいとあらゆることから逃げてきた人生だった、目の前にある楽を取り続け、その瞬間だけの悦を求めた結果―――苦だけが残った。


 叶えたい夢は……あった、しかし、掴むための努力やコストを嫌い簡単にあきらめた。

 人並みの努力すら面倒で、益体もない言い訳をしては自分を納得させながら逃げに逃げつづけている、そんな人生だった。


 自業自得、と言われても何も言い返せない怠慢だらけの人生で、どれだけ詰んだ状態であろうとも自分で終わらせる勇気なんてのは持ち合わせていないものだから。


 私は、頭の中で多様な空想を広げて、現実から目を背け続けていた。


 頭の中の空想とは便利なもので、いつか見たアニメ、漫画、小説をごちゃまぜにして矛盾だらけの世界だろうが、いくらで広げて楽しめたし、時には自分のオリジナルファンタジー世界なんかも想像して作ってはソレを壊してめちゃくちゃにして楽しむことができた。


 ある日のことだ、私はバイト先への通勤途中、今日はどんな話を作ろうかなんて考えながら自転車を走らせていた、いつもならポンポンと湯水のように湧いてくるものが一向に湧いてこない、どうしたものかと思考に没頭していたのだが――


 それがいけなかった、思考に没頭するあまりに、注意散漫になった私は赤信号を無視してそのまま直進、気付いた時には酷い衝撃と共に宙を舞っていた、これは助からないだろう。

 宙を舞いながらそんなことを考えていた。

 まあ、好きなことだけやって、あとは辛くて苦しいものしか残っていないのだ良しとしなくてはいけないだろう。


 ああ、そうだ、死んでしまう前にやらなくてはいけないことがあったんだ。


 昔やったゲームに出てたキャラが死に際に言っていたのだ

「 人は皆泣きながら生まれてくる、ゆえに自分は笑いながら死ぬのだ 」と、私はその言葉を甚く気に入っていたのだ、やりたいことだけやった人生、短い長い関係なく悔いはないと、楽しかったと、笑って死ぬことが目標なのだ、だから――



「 ……楽しかった……!! 」


 朦朧とする意識の中で、そう力いっぱい叫んだのだ。

 運転手の人にはお詫びの言葉も無いが、私の人生はこうして悔いなく終わりを迎えたのだ。


――――終わった筈だったのだ。


 「 残念だけど、まだ終わりじゃない 」


 少年のような少女のような、枯れているような艶やかなような形容しがたい不可思議な声が聞こえた



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