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最初
いつか夢に見た。
風に乗り、草がゆれる。
月は蒼く、くらい空にぷかり、と浮かんでいる。
最後には必ずこう言う。
「ユーカ…」
ジリリリリリリリッッ
「…また、あの夢か。」
こんな変な夢を見るようになったのはもう数年も前の話。
毎晩毎晩、夢に出てくる。
長いロングの黒髪を2つに束ねている。
だが、そんな黒髪に所々、薄い蒼や紅が入っていた。
服はワンピース。色んな刺繍がされていた。
それは、彼女の黒い髪を引き立てるような白色で、それに水色やら桃色やらで蝶や猫が刺繍されていた。
そして、最後に必ず言う。
「…ユーカ」