働き口の説明
女性から渡されたものは一本の巻物だった。
(え、この世界でも巻物あるの。世界観おかしくないか。)
そう思っていると、メリアが受け取り錬のもとにやってきた。
「錬兄ちゃん、お母さんの力を借りて働くところ貰ったの。」
「本当か、それは嬉しいな。ありがとう。」
錬が巻物を開こうとするとするとメリアが手で制する。
「この仕事はかなり過酷なものだよ。」
「え、コネを使って優しい仕事くれたんじゃないのか。」
「甘えちゃダメだよ。この仕事はかなり過酷だけど相当のリオを貰えるんだよ。さらに、一年間働き続けれれればある特典があるんだ。」
「おお、それはなんだ。」
「教えられないよ。でも、頑張ってくれれば、お母さんの意思が錬兄ちゃんに伝わっていると認識するよ。」
「よく、認識なんて言葉が出てきたね。」
錬が以外そうに驚くとメリアは少し嬉しそうにしている。
「そうじゃないの。これはある意味試験なの。」
「試験?」
「そう、この試験に合格するにはこの巻物の中の仕事場で一年間働く必要があるんだよ。」
「な、なるほどね。」
錬はあまり理解できずにとにかく頷いておく。
「錬兄ちゃんは試験を受ける。」
「もちろんだよ。メアリヤさんに恩返ししたいからね。メアリヤさん絡みなら、頑張るしかないからな。」
「そう言ってもらえて良かった。」
錬はメリアが出してきた案に賛成した事にメリアは嬉しそうだ。
その状況を見ていた三人はただただ見ていただけだった。
なぜなら、錬を信用しているからだ。
一人の神はただ、ついて行くしかないのでそうしただけなのだが。
「よし、皆行こうか。」
「しょうがないな。」
ガルディナが代表して錬の意見に賛成する。
リアもフィーネも頷いている。
「では、乗ってください。」
女性が馬車を示す。
五人は全員で乗り込むと馬車が出発した。




