おはよう、リア
錬はかなり前に見つけた薄汚い店に入る。
中に入ると外見とは違いかなり綺麗だった。
まるで新築の家のようなきれいさだった。
誰もいないのかと少しづつ歩いて行くといくつもの寝台があった。
同時に何人を相手するつもりで作ったのだろうか。
大量のリオを使う店なのにどうしたらこの寝台がうまるのだろうか。
錬はさらに奥に進むと倒れているヒロヤを見つけた。
「あの、大丈夫ですか。」
ヒロヤを揺らして起こそうとするが全く反応がない。
錬は続けてかなりの威力で揺らし続けているのだが全く起きる気がしない。
そう思い、諦めかけていた時に強烈な光が差し込んでくる。
「っ、眩しいな。」
錬が光の差し込んでくる方向を見ると久しぶりに起き上がる少女を見る。
「錬、おはよう。」
リアが口を開き話しかけてくる。
数か月間寝ていたこともありかなり痩せ細っている。
知っている事なのだが起き上がるとさらに痩せていることが強調される。
「久しぶり、リア。」
錬はうっすらと涙を流しながらリアに近づく。
「どうして泣いてるの。」
「リアが起きてきてくれたからだよ。」
「私そんなに寝てたの。」
「そうだよ、君は何か月も寝ていたんだ。」
「心配かけちゃったね。」
リアはにっこりと笑う。
その笑顔に錬はさらに涙があふれ出てくる。
「錬、そんなに泣かないでよ。」
「そんなこと言ったて、僕は、僕は・・・・」
「ふふ、きっと私のために頑張ってくれたんだね。」
リアは近づいてきていた錬の頭を抱きかかえて頭を撫でる。
錬は恥ずかしく思ってしまうがそれ以上に嬉しさがあふれ出てきた。
「リア、僕とまた商売の旅に出てくれるかい。」
「いつからそうなったの。お母さんが来るまで待つためでしょ。」
「そうだったね。」
「「ハハハハハハ・・・・」」
二人は楽しそうに笑い、錬が今まで起こったこと話し始めた。




