楽しい?朝食
錬たちは早朝に起き宿の食堂で揃って飯を食う。
昨日メリアにフィーネを加えて旅をする事を説明したのだが、少し距離を置いている。
いきなり距離を近づけろと言うのも酷な話なのでそっとしておく。
「フィーネ、調子はどうだ。」
「そうですね。特に良くも悪くもないですかね。この体にはまだあまり慣れませんがね。」
「そうか、時間が経てば自然となれるだろう。」
錬が苦笑いで返答をする。
その横でメリアがポカーンとしている。
「錬兄ちゃん、体に慣れないってどういうこと。」
久しぶりにメアリと話すが前よりも格段にじょう舌になっている。
幼いので吸収がかなり早いのだろう。
錬は嬉しく思いメアリの頭を撫でながら返答する。
「ちょっとあの子は頭がおかしいんだ。あまり深く考えないでやってくれ。」
「そうなの、分かった。」
メアリはフィーネに痛々しいものを見るかのような目で見て可哀想な顔をする。
その表情を面白いな思いつつ錬が見ているとフィーネがメリアの顔に気づきガンを飛ばしだした。
メリアにとっては年代が近い仲間が増えて本当は嬉しいのだろう。
まぁ、見た目のみなのだが。
そんな事はさて置き昨日重大なミッションを果たしてくれた男に話しかける。
「どうしたんだ、ガルディナ。今日は全く話さないじゃないか。」
「いや、少し心配で。」
「僕も心配だけど、どうにもなることじゃない。気長に待とうよ。」
「そうだな。」
あまり元気が出ていない声で返答され、逆にガルディナの方が心配になったが一旦放っておこう。
ゆっくりと団らんしながら朝食を食べ四人は自室で荷物をまとめる。
大体はこの街に入ってから使っていない屋台に入っているので、あまり荷物はない。
屋台はこの宿の倉庫を借り置いてあったので感謝をしなければならない。
錬はそんなことも考えながらベットの上で転がっていた。
なんだかんだ言ってリアの事がとてつもなく心配なのだ。
錬はコッソリ宿から抜け出しフェリアに向かう。
トイレと言って部屋から出たので、フィーネは怪しむかもしれないが別にいいだろう。




