街外れの館へ【錬・ガルディナ・ティオ編②】
錬はもともと何を目印に館への道を覚えていたのか立ち上がり木々を調べてみる。
だが、かなり昔に館の主人が行き来していたのでなかなか見つからない。
もしかしたら、木ではないかもしれないが、もしそれならばどこに目印があるのだろ。
街からもたまに行く人がいたはずなので分かりにくいはずがないのだ。
まぁ、分かれ道の道を教えて覚えさせていたのなら考えるだけ無駄だが。
錬は一度地面に腰かけ手を顎に当てぶつぶつと何かを呟きながら考える。
その光景をガルディナは横目で見つつ、手入れを終えた得物を扱いながら錬の考えがまとまるまで待った。
数十分が経ち錬は立ち上がる。
「ガルディナ、ティオに乗ってくれ。」
少し遠くに止めておいたティオを錬は連れてきてまたがりながらガルディナに頼む。
「分かったよ。何をするんだ。」
「この迷宮森は多分だけど、進むにつれて出れなくなっていると思う。」
「どうしてそう思う。」
ガルディナは錬の言葉の意味が分からなくティオに乗りながら疑問を口に出す。
「この森おかしいんだよ。この森に入ってからかなりの距離を進んだけどずっと手入れがされたようにきれいなんだ。この森を抜けるために街の人は通り抜けれるルートを知っていると思う。だけどそれは、館の主人が教えたことだろう。」
「それがどうしたって言うんだよ。」
「もし、ガルディナが館の主人ならわざわざ一時間も歩いて街に向かうか。館に住んでいるほどのお金持ちだぞ。使いのものにさせるだろ。でもあえて自ら足を運んだ。さらに、館は街外れと言われつつもかなり近くにあるように見えていた。」
錬の長ったらしい前置きにガルディナは少し鬱陶しいと思ったがこの流れは確実の何かをつかんでいるとことだろう。
ガルディナはすぐに答えを知りたく答えを聞く。
「つまり、どういうことだ。」
「この森は入った瞬間に正しい道を歩き続ければ一時間近くで行ける。だが、館の主人がかなりの頻度で行けるように軽く行ける仕様になっている。それはつまり簡単だ、この森に入ってその瞬間に出ればよかったんだ。この森は出てしまえば迷宮だろうが関係ない。さらに、推測だけど入って出れば生きた違法にでれると思う。」
綺麗に錬が推測をまとめるとガルディナもそうだろうと思ってしまう。
「じゃあ、まず試すしかないな。」
二人と一匹は来た道を戻りだした。




