街外れの館へ【ヒロヤ・カナエ編②】
ヒロヤの疲れを取る事に三十分を要したがその間にヒロヤはあるものを作っていた。
そのため、時間が掛かったのだが、この先の迷宮森の正しい道を覚えているのですぐにたどり着けると考えている。
まぁ、正しい道を覚えていても一時間近くはかかるのだが。
ヒロヤはさらに重たくなった箱と鞄を持ちのそのそと歩く。
カナエはテキパキと目印を確かめながら迷宮森に向かう。
その後を必死に追いかけるヒロヤを片目で確かめながら、少し待ち追い付きそうになったらまた歩き出す。
カナエなりの優しさを見せているのだがヒロヤは隣で歩きたそうで少し辛そうに歩いている。
ヒロヤは隣で歩くために休み時間を延ばしてもらってまで作ったものの片方を起動させ手放した。
石と土で出来たゴーレムは館に向かって走らせた。
もしかしたら途中で停止してしまうかもしれないがやむおえないだろう。
ヒロヤの諸事情だが大切な方のもう片方をしっかりと持っているのでいいだろう。
歩く速度を上げヒロヤはカナエに近づいて行き声を掛けようとするが口を押えられる。
「し~」
カナエは自分の口に指を当て静かにと訴える。
ヒロヤたちは一度茂みに身を隠しカナエが指をさす方向を見る。
そこにはカナエが見たと言われる黒いフードを被った何かがいた。
人とも言えず魔物とも言えないような不思議な見た目をしていた。
多分だが、視界阻害魔法が掛かっているようだ。
あのフードさえ取れれば本当の見た目を見ることが出来るだろうがこの場で戦闘に入るのは得策でないのでどこかに行くことを願いつつ茂みに隠れ続ける。
黒フードは少し時間が経つとゆらりと動いたと思うとどこかに消えてしまった。
緊迫した空気が流れ続けかなり疲労を感じ、重い荷物を少しカナエに持ってもらいながらヒロヤたちは先に向かって進む。




