間章:リオの価値観
飯を食べ終わると錬はメアリヤにある疑問に思ったことを質問した。
「あの、すいません。聞きたいことが。」
「なんだい、聞きたいことならなんでも答えてやるよ。」
気前のいいメアリヤは錬の質問にすぐに答えてくれるようだ。
「リオってお金ですよね。」
「あぁ、そうだが。」
「一リオってどのくらいの価値ですか。」
「そうだなぁ、どのくらいの価値と言われてもな。そんな事一度も聞かれたことがないからな。」
流石のメアリヤでもなかなか返答に悩む。
やっぱりそんな事、メアリヤさんに聞くんじゃなかったのかな。
「そうだな、一リオでは何も買えないが、五リオあれば飴玉が一つ買える。この街では四十リオあれば肉の串刺しが一本買える。どうだ、分かったか。」
出来るだけ分かりやすく教えてくれたのか錬でもスッと飲み込めた。
なるほど、日本より物価がかなり低いな。
だいたい、二分の一くらいかな。
そんな事を思い錬は納得したようにメアリヤに頷く。
「はい、分かりました。ありがとうございます。」
「そりゃ、よかったよ。」
「もう一ついいですか。」
「好きなこと好きかなだけ聞きな。分からないこと、何でも聞いてやるよ。」
やはり、メアリヤはすぐに用件を飲んでくれる。
「メアリヤさんがどんな風に仕事をしているのか気になって。見せてもらってもいいですか。」
その言葉にメアリヤは目を見開く。
「そうかい、まさか今日から見たいと言われると思っていなかったからね。すぐに準備するからついといで。」
メアリヤは何か準備を始めだした。