家族サービス?
昨日はかなり遅くまで働いていたので疲労困憊だ。
いつもよりかなり遅くに起き周りを見渡すとガルディナがいないことに気づく。
特に慌てる事でもないのだが錬はリアとメリアの部屋を訪ねる。
メリアが退屈そうに出てくる。
きっとここ数日出ていないのだろう。
リアのことがあるため二人そろっての外出はかなり限られた時間になる。
その事にも不満がありそうだ。
だがメリアはそんなことも口にせずいい子で待ってくれているのが心苦しい。
幼いながらしっかりと分かっているのだろう。
「ガルディナ知らないか。」
「ガルディナさんは知らないよ。だってここ最近はご飯の時しか帰ってこないもん。」
少し寂しそうにメリアは言う。
「そうか、じゃあ久しぶりに僕と外に行こうか。」
「でも、お姉ちゃんが。」
メリアはリアの方向を見る。
心配なのはわかるだが錬は確信していた。
この街はかなり治安がいいので安全だという事に。
さらに店もかなりいいところを選択しているので大丈夫だろう。
見て目がいかつくてもかなりいい人が多い。
予測だが、ガルディナもそれに気づいたのかきっと近くでモンスターを一緒に狩っているだろう。
ガルディナは少しでもここに滞在できるよう少しでも多くのリオを集めているのだろう。
「大丈夫だよ。行こ、メリア。」
錬が手を引きメリアを連れ街に繰り出した。
これからも退屈な日々が続くだろうから目一杯遊んであげる事にした。
ついでに一人でも遊べるようなものがあればいいなと思いつつ街を歩く。
遊べる時間は限られているがメリアに精一杯楽しんでもらえるように努力はするつもりだ。
初めにメリアが選んだところは服屋だった。
きっと同じ服を着続け嫌になったのだろう。
女の子だから仕方がないと思い三着購入した。
次はアクセサリー屋に入った。
アクセサリーにはバフがありかなりよさげな者たちだった。
流石に高すぎるので見るだけにとどまってもらった。
きっとかなりのブランドの店に入ったのだろう。
もし買っていたら同じ宿に片手で数えるほどしか泊まれなくなるところだった。
そして最後に本屋に入ることになった。
錬がメリアに頼んで無理あり来てもらったのだ。
メリアも嫌がることなく読みたそうな本がないか見て回っている。
一度目を離して錬は気になるコーナーに向かう。
そこには魔導書入門とあり面白そうなので買う事に決めた。
錬は少し憧れていたのだ。
錬はその魔導書入門をメリアは籠一杯に入って本を持ってきた。
見た目は七歳くらいに見えるのになかなかのすごさに驚く。
本を購入し二人は宿に戻る。
夕焼けがきれいな空を二人は楽しそうに帰りメリアも満足している様子だった。
荷物を置き錬は急いでフェリアに向かう。
遅刻ギリギリだが間に合うだろう。
宿を出るときにメリアから励ましてもらいかなりやる気にあふれている。
錬は勢いよく扉を開けすぐに準備をして仕事に取り掛かる。




