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経営始めました異世界で  作者: 隠月
目覚めの為に
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遂に見つけた集客方法

今日も錬はほかの店の客引きを見に行っている。


なぜだか知らないがこの店の周りには特殊な客引きしかない。


曲芸を見せたり、大量に人員を使い宣伝してみたり、男狙いのすごく美人な女性が引きずりこんで店に入れたりなど等のありえない事をしていた。


錬では到底できない芸当だった。


さらに三つ目などユキに知られたらきっとすごい量の説教を受けることになるだろう。


そんな事を思いつつ周りを見て歩く。


そこで見つけてしまった。


元の世界でもたまに見かけた光景だ。


見かけるのだが気にしたことの無い場面だった。


それもそのはずだ、気にする人間なっていないだろう。


店に入る時は大体みんな大人数でなくても数人で入るだろうしほとんどの店で行われているからだ。


その店員さんを観察をする。


かなり嫌な目をされるのだがこれもフェリアのためだ。


そう思い嫌悪感を感じる目線に耐え大体を把握すると急いでフェリアに戻る。


ものの数分で店にたどり着くと看板を直す。


ユキは唖然としているが関係ない。


「何してるの。」


「素材さえあればすぐに終わるから安心して。」


錬はせっせとある物を作る。


黒板がないが目立てばいいので木を黒く塗り白いペンキで文字を書く。


立てれるように作り店の前に置く。


作業は一時間程度で終わり錬は客引きに戻る。


そしていつも通り大きな声で呼び込みをする。


だがいつものように一人一人接しはしない。


眺めてくる人がいれば笑顔で「どうぞ」とだけ言いドアを開ける。


話しかけるときは声を張らず静かに言う。


ドアを開けた後は何もせず入ってこなければ閉め、入ってくればすぐに対応する。


さらになんとなくだった呼び込みも明るく店の特徴などを言う。


流石に特典はないので嘘はつけない。


特典があれば呼び込みのレパートリーも少し増えるだろう。


そんな事を繰り返しているうちに周りの集客をしている場所から少しづつフェリアに流れ込んでくる。


そこまでは多くないのだがいつもより格段に人数が増えていることが分かる。


中を少し見るとほぼ満員になっておりかなり成果があったようだ。


ユキもせっせと頑張ってやっているが回っていないようなので錬も中を手伝うことにした。


ユキはかなり夜遅くまで働き錬とバイトが心配するまで働いた。


そんなことがあったので明日はいったん中断することにしたのだった。

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