少しの焦り
次の日になっても起きなかったリアの面倒をメリアに見てもらい、錬とガルディナ二人でダンジョンに潜った。
いつも通り下層に行き錬は商売をガルディナは残りの宝玉を探しに行った。
錬はアイテムの売買と共に誰かが宝玉を知っていないか情報の売買を行うことにした。
だが、リオをあまり持っていなかった錬はボスを倒した報酬を交換条件に出すつもりだ。
けれどリアが起きないことが気になりあまり集中出来ない。
さらに表情も暗くあまり客が近づいてこない。
「はぁ、リア大丈夫かな。」
ため息も漏れさらに周りから人がいなくなる。
気持ちを切り替えないといけないことは分かっているのだけれどなかなか切り替えれない。
「あの~、すいません。」
どうやったらリアは起きるんだ。
リアは大丈夫なのか。
「あの~、すいません。アイテム買いたいんですけど。」
「え、あ、すいません。何が欲しいんでしょうか。」
「光陽石一つと松明十個、上ポーション五個下さい。」
「え~と、5300リオです。」
「はい、どうぞ。あの、迷惑かもしれませんがそんなに暗い顔をしているとよっぽどの事が無いと近づいてきませんよ。」
「すいません、最近嫌の事がありまして。次からはきおつけますので。」
「それと、屋台の奥においてあるそこの宝玉私も探しているいるんです。何か知ってますか。」
「僕も探しているんです。残り八個いるんですよ。全部で十二個いるんです。」
簡単な事だけを相手に告げる。
それだけでも相手は喜ばしいのか表情を柔らかくする。
「情報ありがとうございます。お礼にこれを。」
錬の手のひらに100リオを乗せ立ち去ろうとする。
「待ってください。」
「は、はい。」
「あなたもしかして、宝玉持ってます。」
「持ってますよ。」
「ボスを倒した報酬の数パーセントと引き換えにくれませんか。ちゃんと倒しに行くときは報告しますので。」
錬は思い切って言ってみる。
相手はどうするか悩んでいる仕草をしている。
「まぁ、全ては揃わないと分かって集め続けるのもつらいですしいいですよ。」
「本当ですか、ありがとうございます。」
少しこのダンジョンの攻略に近づきさらにこの場所からもっと治療の発展した場所に行ける可能性が出てきて嬉しく思う。




