元に戻る物
ガルディナはメリアを担ぎダンジョン内を一時間近くも歩いていた。
だが、何も手がかりが見つからずただただ歩いているだけだった。
二人は特に探索する能力を持っていないので無作為に歩き探索するしかないのだ。
何が手掛かりになるか分からない二人は気になる物を拾い続けるしか出来ずにいた。
「ガルディナさん、お姉ちゃん、どこにいるか分かった。」
疑問をガルディナに投げかけるが黙々と拾ったものを観察し続けるだけで何も返ってこない。
「はぁ、一旦錬のところに戻ろう。俺たちが無作為に歩くより何か考えをくれるかもしれない。」
ガルディナはメリアを担ぎ直し来た道を戻りだした。
疲れを感じさせさせる二人は少し辛そうに帰っていく。
二人を心配する心が精神をむしばんでいく。
その後ろの暗い場所から光が輝く。
一方錬は男に胸ぐらをつかまれていた。
「何が得をするだ。完全に損をしてるじゃないか。早く返せよ。その黒い宝玉でいいから。」
男はすぐさま漆黒の宝玉を取ろうとする。
だが錬がその男の腕を掴み静止させる。
「まぁ、見ててください。」
錬は宝玉をじっと見つめその時を待つ。
「何も起こらないじゃないか、失った分の宝玉をよこせよ。」
男はほとんど頭にきている。
「だから、待って。」
怒る男は錬に掴まれている手を振りほどき宝玉を掴もうとする。
男が宝玉に触れようとした瞬間、
「だがら、触れんなって。」
錬が男の体に抱き着き無理やりにでも止める。
その瞬間宝玉が光りだした。
「何が起こってるんだ。」
男は目を点にしながら声を失う。
「やっぱり。」
錬は予測が当たったのかニヤリと笑う。
漆黒の宝玉全て色が変わる。
紅、翠、蒼、黄。
四種の宝玉が出現している。
輝白の宝玉がなぜ漆黒の宝玉を元に戻すのか誰も分からない。
だが錬には確信があった。
元の色を見たことがあった錬には。
なぜなら色の配色をみて十二個の宝玉は、紅、翠、蒼、黄、紫、桃、橙、藍、黄緑、赤紫、金、銀だと予測できた。
折り紙に使われている色だと。
その予測が的中した錬にはこれですることに確信が持てた。
「おい、そろそろ姿を現したらどうなんだ。」
「なんだ、分かっていたんですね。流石、竜胆錬さん、メアリヤさんが認めた人だ。」
「え、メアリヤが何か関係しているのか。」
突然出てきた名前に錬は驚きが隠せない。




