新たな仲間
三人は朝早くからダンジョンの入り口である人物を待っている。
だがなかなか来てくれない。
宿屋が足元を見て値段を定めてくるのでかなりしんどい値段なので、下層部に行きたいのだがあいつがいないと宝玉の話が進まないのだ。
しびれを切らしているメリアは、近くにいた小動物と戯れている。
錬とリアは入り口で屋台の番を交互にしながら休憩して周りをずっと見渡している。
日がほとんど真上に来た頃、遂にやってきた。
「お前ら、この時間までここに居たのか。」
「あぁ、そうだよ。話したい事があるんだ。」
錬は屋台に近づいて行き奥に隠していた宝玉を見せる。
男はこれはいったいと言う顔をし首を傾げる。
「昨日は隠していたんだがお前のことは信用することにした。良ければでいい、僕たちの仲間になってくれないか。」
錬は男はニヤリと笑い、
「その言葉を待ってたんだよ。こちらこそ。待ったかいがあったぜ。」
ガルディナは心底嬉しそうにしている。
四人なり下層部へと歩き出した。
足を揃え、話しながら下層部への道を歩く。
「なるほど、そんなことがあったのか。」
「これを話せるのはお前しかいないと思ったんだ。」
「そりゃ、ありがとよ。信用度もかなりあって嬉しいよ。」
昨日の夜あったことを出来るだけ詳しく話、完璧に巻き込んでしまった。
そんな事を話しつつ昨日より早く安全地帯に着いた。
「そして頼みたいことがある一回僕を祭壇に連れて行ってくれ。」
「いいがかなり危ないぞ。」
後ろの二人は大丈夫なのかというニュアンスを含ませ言ってきた。
「二人には店番を頼むつもりなんだ。屋台がお荷物になるだろうし、僕よりリアは圧倒的に強いからね。メリアも守ってくれるさ。」
安心しろよと言わんばかりのドヤ顔でガルディナに言い張った。
「それはどうかと思うんだがな。」
苦笑いで錬に返して来るが錬はなんとも思っていないようだ。
リアとメリアは大丈夫と言い、さらに頑張ってと言葉を添え送り出してくれた。
「よし、じゃあ案内よろしく。ガルディナ。」
「あんまりこっちに頼るなよ。男なんだからな。ちょっとは頑張れよ、錬。」
「俺は戦闘員じゃないからきついな。だからよろしく。」
仲間になったという考えが名前を呼びあうまでになっていた。
鞄に漆黒の宝玉を四つ入れガルディナと錬は祭壇へと歩き出した。




