子供なメリア
錬は一通り思いつくことは考えつくし顔を上げる。
すると、メリアとティオが仲良く話していた。
その光景に錬は驚きが隠せなかった。
適当なアドバイスからここまで出来るとは彼女は天才肌なのだと錬は再確認する。
「なぁ、メリア。」
「何、錬兄ちゃん。」
「皆にティオの事を伝えなくちゃいけないから一旦食堂に行こうか。」
「え~、私ティオちゃんとお話していたい。」
メリアには珍しく錬の意見に抵抗した。
「メリアそんな事言うなよ。皆に言わないとずっと皆がペンション内を探すことになるんだよ。」
「錬兄ちゃんだけで行けばいいじゃん。」
「でもな、ティオがこうなったのは誰かが何かをティオの体内に打ち込んだからなんだよ。」
「だからなに。」
「もしかしたらどこかに潜んでいるかもしれないだろ。」
「でも、お話していたいし。」
「あとで、話せばいいじゃないないか。」
「はい。」
メリアは少ししょげたように返事をしてくるが錬は特に何も思わなかった。
どちらかと言えば、少しでも危険なことから離せれて良かったと思っていた。
「さぁ、行こうか。」
「はい。じゃあ後でね。」
そう言いてメリアはティオに手を振り部屋を後にする。
部屋であったことを思いながらメリアを見ると錬は微笑みがこぼれた。
リアが眠ってからというものかなり大人になったと思っていたのだが、やはり子供なのだと思わせてくれた。
錬自身まだ子供でいてくれて嬉しいと思った。
なぜなら、天才肌のため何でもできてしまうせいで、「自分がいらなくなるのでは」と考えてしまうからだ。
そんな事を思いつつ錬は大声でペンション内を叫びまわる。
五分ほどその行為をして、錬たちは食堂に向かう。
食堂に着くとフィーネと三屋がいるだけで、他の皆はまだ来ていなようだった。