伝えるべきこと
「ふぁぁぁぁぁ、ああ、起きたのか。」
三屋は強制的にキュラに長い時間看病をさせられていてかなり眠そうだった。
その事を知っている錬はジェグにその事を伝えようとすると口を塞がれた。
「体の調子はどうですか。」
キュラが聞くとジェグは腕を回し体の調子を確認した。
「特に変なところはないな、しいて言うなら体にあったものが何かないような感じだ。」
ジェグはそう言いながら心臓のある部分を撫でる。
錬はそのしぐさに唇を強く噛み占める。
すると、後ろから手を握られる。
振り向くとリアが錬の手を掴み笑っていた。
「心配しないで、きっと大丈夫よ。」
「でも、そんな事は分からないよ。」
「ジェグさんは生きてる、それが何よりの証拠よ。」
「でも・・・」
「安心して、錬は正しいことをしたはず。」
「あぁ」
錬はリアが掴んでいない方の手を自分の胸に手を当て落ち着かせる。
そして錬は一拍おき、ジェグに話しかける。
「ジェグさんお話しすることがあります。」
「なんだい。」
「ジェグさんが今抱えているその違和感について話があるんです。」
「え、何か知っていることがあるのかい。」
異常なほどの食いつきに錬は一歩後ろに退いてしまう。
だが、後ろにいたリアが錬の背中に触れる。
「大丈夫。」
「うん。」
錬は首を振り、気持ちを切り替え真実をジェグに伝えた。