女の本性
錬が三屋に説明を終えると女の方を向く。
「もういいぞ。」
「じゃあ教えて下さいね~」
「もちろんだ。」
錬がそう言うと女も満足そうに錬を見ていた。
その間三屋は錬に頼まれていたことをしていた。
それを女は片目で見ていて不快そうだったが、錬は気にしなかった。
「じゃあ本題に入ろうか。」
「よろしくね~、フフフ」
二人は向かい合い話を始めた。
「まず一つ目。」
「なになに~」
「この寺とお前が現れたのはこの魔法陣に原因があるという事だ。」
「そうなの~、私は知らないから分からないよ~」
「そんなのはどうでもいい。仮説にすぎないからな。」
「そうだね~」
女は頷きながら楽しそうに錬の話を聞いていた。
錬は三屋をチラチラと見ながら話しのスピードを調節する。
「なぜそれに行きついたかというと」
「私への質問でなんとなくでしょ~」
「まぁ、そうだな。」
錬がスピードを調節していることに気づいているのか話を巻いてきた。
錬は少しイラついたがこの後は想像だけでは語れないものだ。
なので、錬は一度心を落ち着かせた。
「二つ目はこの魔法陣の解決方法だ。」
「どうせ今から消すんでしょ~」
「そうだが、それだけじゃない。」
女はその言葉に首を傾げる。
「この魔法陣を消すことによって、お前も寺もそれに関連することが全て解決するだろうね。」
「本当に嬉しいな~、この体には苦労していたから楽になるのかな~」
「もちろん楽になるよ。」
錬はニコリと女に微笑みかける。
女も錬の微笑みに安心を得たのか嬉しそうにしている。
「まぁ、楽にとはいってもこの世界から消えるんだがな。」
錬はそう言うと三屋のもとに歩いて行く。
三屋は準備の八割がた終えいた。
「じゃあな。」
錬がそう言うと幽体の女は錬に向かって何かを放った。