幽霊からの言葉
「私がこんな姿になったのが偶然にも良かったんだよ~」
「ほう、それは。」
「竜胆君を追いかけて私も鉄橋から身を投げ捨てたらね~」
その言葉に錬は目を点にする。
「おい、お前今何て。」
「だから~、竜胆君を追いかけて鉄橋に身を投げ捨てたの~」
「お前頭おかしいだろ。さらに、よくバレなかったな。」
「フフフ~、凄いでしょう~」
「自慢する事じゃないだろう。」
女はニコニコと笑っているが錬は狂気に思えた。
「で、その後どうなったんだ。」
「あのお寺にいたの~」
「それで」
錬はやっと自分の知りたいことが聞けそうになりテンションが上がる。
「ちょっと近いですよ~」
錬はテンションが上がりすぎたため、自然と顔を近づけていたのだ。
「あ、すまん。」
錬自身何も思っていないのだが、女はそんな事はないので顔が赤面している。
「まぁ、そんな事はどうでもいいんだ。早く教えてくれ。」
「分かりましたから~、そんなに急かさないでくださいよ~」
女は焦って錬の顔が見れていない。
数十秒たち女は話し出す。
「寺にいた時ですね~、さっき竜胆君と話している人が来たんですよ~」
「なるほどな。」
錬はやっと貴重な情報を手に入れることが出来、ニヤついてしまう。
「その後~、その人は何日か来てたよ~」
「ほうほう、それで。」
「見たことない人を連れてきて魔法陣の真ん中に立たせたの~」
「でっ」
「そこから後の記憶無いの~ハハハ」
錬はそれだけ分かれば十分だと言いたげにニヤついている。