話の決着へ②
「で、何を見たんだ。」
デュマリオは足を組み紅茶を飲みながら錬を見つめている。
「その事も気になると思うんですが、言いたいことが一つあります。」
「何だ。」
錬の言葉に意外そうな表情をするデュマリオだが、錬は真剣な眼差しで見つめる。
「あの、久渡寺は僕が関係してるんです。」
「な、なんだと。」
ディマリオは錬の意外な一言に目を見開く。
「この世界に送った可能性が僕にあります。」
「ちょっと待ってくれ。それはどういうことだ。」
「僕はこの世界とは違う人間だという事です。」
「少し時間をくれ、言っている意味が分からない。」
そう言いてデュマリオは頭を悩ませた。
数分が経ちデュマリオは顔を上げた。
「その話は置いておこう、何を言っているのかさっぱり分からない。」
デュマリオの反応に錬は正直驚いていた。
今までにあった人に言ってきたのだが特に何も思われなかったからだ。
「分かりました。それでは本題に入ります。」
「頼んだ。」
デュマリオは紅茶を飲みだし冷静さを取り戻そうとしていた。
「僕は今日、魔法陣の跡形を見てきました。」
「それでどうだった。」
「特に僕には分かりませんでした。」
「そうか。」
デュマリオはなぜか錬の言葉に安堵しているように見える。
錬はその事を勘づき一言添える。
「しかし、僕がこの世界に寺を送った原因とされる、お札に何を囁かれました。」
「それがどうしたと。」
「この後しっかりと話を聞いてきます。何かを知っている雰囲気でしたので。」
「そうか、勝手にすればいいさ。だが、あの能力はジェグが手に入れたのもだ。それだけは言っておくぞ。」
そう言って、デュマリオはまた店の方に戻ってしまった。