久渡寺
自室に向かって走っていった錬はベットに寝ころんでいた。
『我が主よ、大丈夫か。』
(あぁ、大丈夫だよ。でも、でも・・・・クソ)
錬が見た写真にはデュマリオがある寺の前で撮った写真だったのだ。
その寺に錬は見覚えがあったのだ。
久渡寺という寺だったのだ。
その久渡寺はこの異世界ではなく元の世界にあるものだ。
その寺は呪われており誰も訪問しないのだ。
だが、錬はそこに行ったことがあったのだ。
かなり不気味だったが一応奥まで行ったのだ。
そこで記念にお札を何枚か触ってみると寒気がしてすぐさま逃げ帰った。
それからというもの体調がおかしくなることが多かったのだ。
信用はしていないが一応霊媒師に頼みお祓いしてもらったのだ。
すると、すぐに体調は良くなったのだ。
少し気になり、錬はもう一度見に行くとそこにはもう何もなくなっておりただの山だったのだ。
それがまさか、異世界に存在しているとは思いもしなかった。
きっとこれの影響でジェグが変わってしまったと考えるのが妥当だろう。
錬が心の中で考察をしているとゆっくりと扉が開いた。
「錬さん、大丈夫ですか。」
扉の前にはキュラが立っていた。
「気にしないでください。」
「でも、錬さんがあんなにも口調を荒くするには何かあるのかと思いまして。」
「そんなにも深いことはないですよ。本当に気にしないでください。」
「だけど、錬さんの表情を見ていると・・・・」
錬は咄嗟に窓のガラスを見る。
そこには焦りと怒りの表情があった。
その顔を見て錬は苦虫を嚙み潰したよう顔をしてしまった。
「顔に出ていたんですね。」
「そうです。何かあるなら手伝わせてください。」
キュラに言われ錬はキュラに口止めすることを約束させ、説明を始めた。
現実にある寺ですが気にしないでください。
全く関係がありません。