デュマリオへの疑問
【時はさかのぼる】
錬は食事を終え自室に向かっていた。
そして、部屋に入ると同時に寝ていたティオと叩き起こす。
(ティオ、手伝ってくれ。)
『いいがどうした、我が主よ。』
(デュマリオさんの家まで飛んでくれ。)
『お安い御用だ。』
そう言って窓から外に出たティオが元の大きさに戻る。
『乗れ。』
ティオがそう言うと錬は飛び乗りディマリオの家に向かった。
五分もかからずに家に着く。
錬はティオからおりここにいることを頼んでおく。
【コンコン】
「すいません。」
錬はノックしながら声を出すが返事は無い。
少し待っていると、扉が開いた。
「すまない、待たせてしまった。」
そう言うとデュマリオがすぐに中に入れてくれた。
「いえいえ、僕の方こそこんなに遅くにすいません。」
「気にするな。」
「一つ伺いたいことがあるのですが。」
「何だ。」
「あの、店のおじいさんの事なんですが。」
そう言った瞬間デュマリオの目の色が変わった。
「まぁ、茶でも淹れよう。待っていてくれ。」
デュマリオはお茶を淹れに行き、錬は椅子に座らされた。
(やっぱり予想はあってたんだ。)
錬が気持ちを高揚させているとすぐにディマリオが茶を持ち帰ってきた。
「待たせてすまなかったな。では、話を聞こうか。」
その言葉に錬はゆっくりと口を開いた。