夢?
自室に戻るが誰もいなかった。
いつもはフィーネがたむろしているのだがいない事に違和感を覚える。
久しぶりの一人の時間に錬は力が入っていた肩の力を抜いた。
「ふぅ~、最近休む暇なかったからなぁ~。」
そう言って錬はベットに寝転がる。
少しの時間寝転がって体を休めるつもりが錬はウトウトとしてくる。
そして、ゆっくりと瞼が閉じられていく。
「ん、れん、錬・・・・」
「な、なんだよ。」
ゆっくりと目を開くとそこには母さんがいた。
錬はすぐに夢と理解したが目覚める気配はない。
「いつまで寝てるの。」
「今日は何もないから寝させてくれ。」
「今日は大学院あるでしょう。」
「これは夢なんだからないんだって。」
「そんなわけないでしょ。」
そう言って母に錬はほっぺたをつねられる。
「いっいって。何すんだよ。」
「早く朝ごはん食べて行きなさい。」
無理やり起こされた錬は渋々大学院に向かう。
大学も大学院も同じ場所にあり錬はここに七年近く通っている。
見慣れた道をトボトボ歩いていると、見慣れた女が現れた。
そう、その女は錬を殺した女だ。
後ろから押して殺しておいてよくひょうひょうと目の前に現れれるものだ。
「何か用かよ。」
「私をどうして振ったの。ドウシテドウシテドウシテドウシテ・・・・・・・・・・・」
錬はその言葉を聞くと同時に走り出した。
なぜなら女は姿を変え、見るに堪えない姿になったからだ。