三屋への挑戦
二人共準備を終える。
「じゃあいいか。」
「どうぞ。」
そう言って、錬は走り出す。
三屋もすぐさま追いかけようとするといきなり目の前が光で包まれる。
かなりの光量に一瞬視界が奪われる。
三屋の視界が戻ると完全に錬の姿は見えなくなっていた。
「クッソ」
三屋は一度目を閉じ数秒後走り出した。
一方錬はプレイズマジックを使った。
プレイズマジックとは時間差で出す魔法に対して錬が自らつけたものだ。
錬自身はカッコいいと思っているのだが、一度ガルディナに言ってみると肩を叩かれて憐れみを含めた笑いをされたのでもう、誰にも言っていない。
錬は黙々と走る。
多分だがもう、三屋にバレていることは理解している。
なので一度木々が無い広い場所にでる。
そこで詠唱を始める。
「灼熱の焔たる炎よ、我が手に集いて来たれ、炎の精霊と契約を結びし者なり、炎の加護を受けたまわん」
すると、全身に炎がまとわりつく。
錬はこれで完全に戦闘態勢に入る。
三屋は逃げろと言っていたが、少しはビビらしてやる算段だ。
すると、一分も経たずとして三屋がやってきた。
「なんだテメェ~、ムカつくな~。」
完全に口調で怒っていることが分かる。
錬はニコリと笑いこっちに来いと言わんばかりに手招きをする。
三屋は完全に切れて周りが見えなくなってる。
錬に向かって歩き出そうとすると、一歩目の場所に魔法陣が現れる。
すると、コンマも時間が無く大量の水が放たれ、一瞬にして凍る。
この魔法のせいで周りがよく見えず、霧が消えるのを待つ。