ティオの隠れ方
『今までどこにいたんだ。』
(あるスキルを使用していました。)
『凄いな、でもいつか皆に紹介しないと。』
(しかし我が主、ガルディナ殿は知っているだろう。)
『だが、他の人は知らないだろう、それに見た目が完璧に変わってしまった今の状態ではガルディナも分からないだろう。』
(そうかもしれない。では我はどうすれば。)
『デュマリオさんから働く場所はいつから行ってもいいと言われたから、明日皆に紹介するよ。』
(そうか、では明日まで身を隠しておく。)
そう言ってティオは見えなくなった。
錬は目をこする。
だが、外には暗闇が広がっているだけだった。
もう一度目を凝らしじっと見ていると、開けている窓に向かって何かが飛んでくる。
『もしかして、ティオ小さくなったのか。』
(バレてしまったか、流石我が主様だな。)
そう言って、錬の肩に乗る。
サイズは片手に乗るサイズなのでそこまで苦にならない。
錬は肩に乗るグリフォンがカッコいいと思い、気に入ってポーズをとっているといきなり扉が開く。
「錬さん、あの用事が・・・・」
「えっ」
ポーズを決めている錬と扉から入ってきたフィーネの目が合う。
二人は少し沈黙がありゆっくりと扉が閉まっていく。
「ちょっと待て。」
錬は閉まりそうになっている扉に手を挟む。
「イって。」
「ご自由にどうぞ。すいません、錬さん気が回らなくて。そういう年ごろなんですね。」
「そうじゃない。話を聞け。」
何とかフィーネは止め説明を始める。