過ごす場所
デュマリオに連れられて八人がやってきたところは綺麗とは言えない二階建てのペンションが目の前にあった。
それに、あんなにも栄えていた街とは違い明らかに森の中に近い。
街の中かすら不確かだ。
「何ですかここ。」
「え、ここか。ここはお前たちに貸すペンションだが。」
「街からかなり離れているんですが・・・」
「問題ないだろう。それに、ここ以外に八人も入れる建物を持っていないのでな。」
「え、もしかして何個も家とかを持っているんですか。」
「あぁ、そうだが。」
錬たちは固まってしまった。
キュラとリュラは平然としているが他の六人は明らかに開いた口が塞がらなかった。
「そんなにも儲かっているんですか。」
リアがデュマリオに聞く。
デュマリオは少し悩むと口を開いた。
「この街だと中の上くらいだな。」
「そうなんですか。」
リアはこの街の物価が低いのではないかと思った。
もしくはこんなにも街外れにある場所なので安かったのかも知れないが。
「好きに使ってくれ。それと、明日この場所に来いよ。」
デュマリオは一枚の紙切れを錬に渡すとどこかに行ってしまった。
その状況を黙ってみていたのだが少し遅れて反応する。
「なぁ、色々と雑じゃないか。」
「そうだよな。」
錬とガルディナは顔を見合わせて突っ込むがもうどうしようにもない。
八人はしょうがなくペンションに入り明日に向け休息をとることにした。