錬の決意
錬はデュマリオに連れられて例の部屋に向かう。
「すいません、デュマリオさん。」
「気にするな。」
「そうは言われても・・・」
錬は目の前にある部屋を見て呆然としている。
一方デュマリオは今日で三度目の部屋を見て何も思わない。
あくびすら出てくるレベルだった。
「で、どうするんだ。」
「やっぱり、働きながら修理させてください。」
「別に直さなくてもこの家は色々な魔術でおかしくなっているから、どっちでもいいぞ。」
「でも、自分の魔法のせいなので。」
「そこまで言うなら勝手にいてくれ。」
「はい、そうさせていただきます。」
錬はデュマリオに深々と頭を下げた。
二人は話し終えるとみんながいる部屋に戻る。
「錬さんどうすることにしたんですか。」
「直すことにします。」
「錬さんらしいですね。」
キュラが錬に微笑みかけてくる。
錬も微笑み返すとなぜかリアが頬を膨らませている。
「リアどうしたの。」
「いえ、別に。」
錬は首を傾げガルディナの方に行ってしまった。
リアは錬をじっと見つめながら呟く。
「私が話をつけて色々とデュマリオさんにしたのに・・・・・感謝の言葉くらい・・・・」
「え、お姉ちゃん何か言った。」
すぐ横にいたメリアがリアの独り言に反応したがリアは両手を振り、
「何もないよ。気にしないで。」
「そお。」
メリアは疑問を持った顔をしたがリアは笑ってやり過ごした。
そんな事をしているとキュラとデュマリオが話していたらしく、立ち上がった。
「では、今後の方針が決まったので発表します。」
キュラが高らかに方針を発表しだした。