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 レオンは噛むのもそこそこにガムを手で摘み出すと、何を思ったのか錠前の鍵穴に押しこんだ。


「お、おい、お前、なにしてんだ……?」


 まさかコイツ、鍵穴を使えなくして俺の邪魔を……!?

 と思っていたら、すぐにガムを引き抜いた。


「……ホラ、これで、どの鍵が合うかわかるだろ」


 薄汚れたピンクの塊は、ちょうど鍵の先のように変形していた。


 すげぇ……と絶句していると、


「こういう骨董品は、キライじゃないんだ」


 レオンはニッ、と口の片側を吊り上げるイケメンスマイルを返してきた。


 唯一……厳密にはあともうひとりいるけど、唯一の男仲間の機転で、あっさりと錠前を外すことができた。


 開け放たれた格子の扉から牢屋の中に入ると、ドヤドヤとなだれ込んでくる女ども。

 錠前には興味はなかったが、お姫様には興味があるらしい。


 俺を押しのけるようにして横たわるルナナに近づいたエリカは、最初から狙っていたかのように巨乳をむんずと掴んだ。

 瞬間、「んふっ!?」と吐息を漏らすルナナ。


「ウチさぁ、ずっとルナセンのおっぱい揉んでみたいと思ってたんだよねー!

 どんだけデカイのコレ? それにやわらけー! 超やわらけー!」


 まさに揉みしだくという形容がぴったりくるほどに、レースに包まれた小玉スイカを握りつぶすギャル。


「ね、ね、リンリンもジミーちゃんも揉んでみなよ、超キモチいいよコレ」


 右乳を揉みこむエリカから促されて、おずおずと左乳に手を伸ばすリンとシキ。

 最初は遠慮がちだったが、


「ホントだー! なんでこんなに柔らかいのー!?」


「なんだかずっと触っていたくなりますね……!」


 感激のあまりキャアキャアと喚きながら、サルになったかのように片乳をいじり倒していた。


 教え子からよってたかって胸を蹂躙されるルナナ。

 それでも黙ってされるがままになっていて、眉根を寄せたまま「んっ、くっ、ふっ、うっ」と堪えるような喘ぎ声を漏らしている。


 なんちゅうエロい状況なんだ。

 ルナナが俺の肉親じゃなかったらまともに立ってられなかったぞ……見ろ、レオンなんて苦悶の表情で前屈みになりながら牢から逃げ出してるじゃねぇか。


 でも、ここまでされてもタヌキ寝入りを貫くってことは……たぶん正解を引く必要があるんだろうな。

 そしてそれが『開部の儀』の最後の試練なんだろう。


 観念して起きるまで待ってもいいかなと思ったが……さすがにかわいそうになってきた。

 今ルナナがされていることを男に例えたら、ずっと股間を揉まれてるようなもんだ。

 しかも同性に。


「おい、お前ら、そのへんにしとけよ」


 俺が止めに入ると、


「えーっ、『彼女を自由にしてください』って書いてあんじゃん。

 だからまずはおっぱいを自由にしてるんだって」


 エリカは悪びれる様子もなく、やわらかうどんの生地を押しつぶすようにしてこね回している。


「アレはそういう意味じゃねぇだろ……」


「いーからいーから! さぁーて、次はこのあたりを自由にしちゃおっかなー」


 エリカはイタズラっぽく言いながら、空いているほうの手をドレスの脇の下に滑り込また。


「ブフォッ!?」


 ルナナは鼻水を吹き出さんばかりの勢いでのけぞる。

 そいえば……ルナナってくすぐったがりだったっけな。


「あっ、おもしろっ! こちょこちょこちょこちょ~!」


 どSのエリカが、その弱点を見逃すはずもない。

 ルナナを脇をガシッと掴み、ワシャワシャやり始める。


「んふっ!? んひっ!? ひいっ!? んひぃぃぃぃ!?」


 お姫様は馬みたいにいななきはじめた。

 そしてまな板の上の人魚のように身体をビクンビクン! とわななかせ、くすぐりから逃れようと身体をよじる。


 そしてとうとう、


「あっ……アハハハハハ! や、やめて! 雷横さん!

 も、もう、許してぇ! アハハハハハッ!」


 お姫様は大爆笑とともに跳ね起きる。

 眠りの呪いにかけられていたはずなのに、イタズラな小人の手によってかなり強引に目覚めさせられてしまった。


「あーあ、もう起きちゃった。もっといろいろ自由にしたかったのに、スカートの中とか……」


 エリカはブツブツ言いながら、責めたてていた両手を離す。

 すかさずベッドの端にずり上がって逃げるルナナ。


 綺麗にセットしていた髪も、せっかくのウエディングドレスも乱れきっている。

 めくれあがったスカートからは、まぶしいくらいに白い太ももが覗いていた。


 ……もしかしたらアレが、自由にされちゃってたのか……。

 ちょっと妄想しかけたところで、可愛く唸るお姫様と目が合う。


「うう~っ……王子様の口づけで目覚めたかったのにぃ~」


 乱暴された後みたいな格好に加え、嗜虐心をそそる表情で見つめられて……相手が肉親とはいえ、俺は正気を失いそうになっちまった。

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