1/4
プロローグ どこで間違えたのか
初めまして、クサラと申します。
この度は処女作であるこの小説を読んで頂き、ありがとうございます。
不定期です。
返信は出来ないものと考えて下さい。
7年前、
満天の星空の下ーー
隣で空を一緒に見上げた君は......僕は、
どこに行ってしまったのだろう。
プロローグ
不意に。
記憶の中の少女のと、今目の前にいる彼女が、夕闇更級には重なって見えた。
右手の指を閉じながら胸に当てるしぐさ。
何かを堪えているような、そんな表情。
動き全てが淑しとやかな印象を受ける洗練された動き。
それでいて、確固たる意志が宿っている瞳。
それら全てが記憶のなかの少女と似ていたーー同じだった。
「......あ............っ......」
なんとか声をだそう。
なにか言わなくてはーーと考えるのだが、思った風に声が出せなくて。
何も言えないまま、時が過ぎてしまいそうになった。
言うタイミングを逃して仕舞いそうに、なった。
でもーー
あの時とは違くてーー
ずっと言えなかったことを後悔していたこの7年を思い出してーー
更級はやっと重い口を開いた。
「ーーーー」